古民家リノベーションの費用相場は?魅力とメリットや注意点も解説

  • 作成日:2024/01/15
  • 更新日:2024/09/11
  • 編集者:山根木材メディア編集部
古民家リノベーションの費用相場は?魅力とメリットや注意点も解説

古民家をリノベーションすれば、近代的な住宅では再現不可能な趣のある住まいに暮らせます。
古民家には断熱性や耐震性が低いなどのデメリットが存在するものの、適切なリノベーションによって、快適な住み心地を形にできるでしょう。

今回の記事では、古民家リノベーションの魅力について詳しくまとめました。
古民家に暮らしてみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

古民家リノベーションとは

古民家リフォームイメージ

古民家リノベーションとは、伝統的な家屋である古民家の趣や雰囲気を残したまま、現代の生活が送りやすい環境に改修する取り組みを指しています。
大半の場合は大規模なリフォーム工事が必要になりますが、古民家自体が比較的少ない予算で購入できることから、新築住宅を建築するよりも総額コストが抑えられる可能性があるでしょう。

また、古民家リノベーションでは新築住宅や近代的な住宅では再現できない独特な雰囲気のマイホームが手に入ります。
特に古民家風のスタイルが好みの方に、おすすめのリノベーションになります。

古民家リノベーションの魅力とメリット

古民家リフォームイメージ

古民家リノベーションには、次のような魅力があります。

趣のある住宅で生活できる

古民家ならではの雰囲気は、近代的な住宅で再現することが困難です。
古き良き日本の住宅にある趣・懐かしさは、古民家でなければ感じられないでしょう。
古民家リノベーションをした住まいであれば、おしゃれな古民家風のカフェや落ち着く民宿にいるような感覚を味わえます。

特に古民家に採用されている梁や柱の素材は、長い年月をかけて美しい質感や色味に変化しています。
古民家のそのような雰囲気に憧れを持つ方は、古民家リノベーションがおすすめです。

固定資産税の負担を少なくできる

固定資産税の税額は建物の築年数で決まるため、既存住宅のリノベーションは建物の新築や建て替えと比較して固定資産税負担が少なくなります。
ただし、リノベーションと同時に増築をした場合は、固定資産税が増えてしまう、または建築許可が下りない可能性があります。
リノベーションの内容による固定資産税への影響・増築の可否については、古民家がある地方自治体に問い合わせてみましょう。

経年劣化も楽しめる暮らしができる

一般的な住宅に暮らしていると、多くの方は経年劣化を嫌い残念に思うものですが、古民家は暮らせば暮らすほど味が出てきます。
家が古くなるのではなく、家族とともに歳を重ねていく様子を楽しめるのです。
経年劣化が楽しめるという点は、古民家リノベーションの大きなメリットになります。

古民家リノベーションの注意点

古民家リノベーションにはいくつものメリットがあるものの、注意するべきデメリットも存在します。
注意点を理解して、満足がいくリノベーションを実現しましょう。

耐震性や断熱性能が低い可能性がある

古民家が建てられたタイミングと現在では、住宅の性能基準が大きく変化しています。
そのため、現代の住宅と比較して大半の古民家は耐震性や断熱性が低いと考えるべきでしょう。
地震が多い日本で耐震性の低い住宅に暮らすことは、非常にリスクが高い行為であると言えます。

また、断熱性能が悪ければ冷暖房効率が下がり光熱費が高額になります。
リノベーションでは、耐震性・断熱性を含む住宅性能を十分見直す必要があるのです。

古民家の耐震性については、こちらの記事を参考にしてください。

リノベーションに多くの費用が必要な場合がある

古民家リノベーションは大規模な工事になるため、多くの費用がかかります。
特に「建て替えよりも安く済むはず」と考えて古民家リノベーションを決めた方は、コスト面で希望通りに話が進まない可能性があるでしょう。
構造部分の工事も実施する際には、廃材処分費も高額になります。

さらに、工事を開始した後に何らかの問題が発覚し、追加工事が必要になる事例も少なくありません。
古民家リノベーションをするのなら、余裕のある予算を立てる必要があります。

バリアフリー化を進める必要がある

昔の日本の家屋には、土間・縁側・急な階段など、段差が多く存在しました。
古民家で年配の方が安心して暮らすためには、リノベーションと同時にバリアフリー化も進めるべきでしょう。
現段階ではバリアフリー化が必要ないと感じる方でも、将来のことを考えてリノベーションを実施すると良いでしょう。

古民家リノベーションにかかる費用相場

古民家リフォームイメージ

古民家リノベーションにかかる費用の例は以下を参考にしてください。
実際に必要な費用は、リノベーションの内容はもちろん現在の状態によって異なります。

工事内容 費用目安
断熱改修 0.4〜3万円程度/㎡
耐震改修 25〜150万円程度
屋根改修 15〜260万円程度
外壁改修 50〜350万円程度
間取り変更 20〜350万円程度
キッチン改修 50〜150万円程度
トイレ改修 20〜50万円程度
浴室改修 100〜150万円程度
洗面所改修 20〜50万円程度
床暖房の導入 3〜7万円程度/㎡
段差の解消 1〜45万円程度/箇所
手すりの設置 0.5〜20万円程度/箇所

予算的に余裕がない場合には、優先順位をつけて該当箇所に合わせたグレードが選択できるようにしましょう。
ただし、安全かつ快適な住まいを実現するために、耐震性と断熱性は優先するべきでしょう。

古民家リノベーションは補助金・助成金の対象になる

古民家リノベーションには補助金や助成金の対象になる場合が多いです。
補助金の対象になる可能性が高いリノベーション工事の内容は以下の通りです。

住宅の耐震性を高める工事

住まいの耐震性を高める工事には、非常に多くの種類の補助金が用意されています。
地方自治体で独自の制度が存在する場合もあるでしょう。

バリアフリー化を進める工事

住宅をバリアフリー化し、要介護者が生活しやすい環境を整えるリノベーションでは、介護保険が活用できます。

住宅を省エネ化する工事

住まいの断熱性を向上させる工事は、住宅の省エネ化工事に該当し、複数の補助金の対象になります。
具体的には、断熱材の施工や開口部の断熱改修がリフォーム内容に該当します。

古民家リノベーションはDIYできる?

古民家のリノベーションをDIYで進めたい方もおり、特にDIYが趣味の方は、古民家であればカスタマイズしやすいと考えているでしょう。
しかし、耐震性や断熱性など住まいの構造に関わるリノベーションはプロに任せるべきです。
誤った方法でDIYを実施すると、住宅の強度が下がってしまう恐れがあります。

長く安心してリノベーション済みの住宅に暮らすためにも、古民家リノベーションはプロに任せましょう。
古民家リノベーションの実績が多い業者を見つければ、理想的な提案がもらえるでしょう。

おしゃれな古民家リノベーションの施工実例4選

最後に、山根木材が手がけたおしゃれな古民家リフォームの施工実例を4つ紹介します。

①暖かさと明るさを手に入れた古民家

無垢のフローリングが特徴的な、木の温かみを感じるリビング

築50年の古民家を、現代の快適な住まいへとリフォームしたM様邸。
M様ご夫婦は、介護施設に通うお母様のために寒さ対策を考え、リフォームを決意されました。
また、ご夫婦も将来この家で暮らすことを見据え、LDKと寝室を中心に計画を進めました。

LDKにはタモ材の床を使用し、蓄熱式暖房器具「ユニデール」で心地よい暖かさを確保しています。
対面キッチンには一枚板のカウンターを設置し、モダンな雰囲気に仕上げました。
お母様の寝室は段差をなくし、安全性を重視。玄関には、おじいさまが育てた松の木を使ったカウンターを設け、家全体に木のぬくもりを感じられるデザインになっています。

このリフォームにより、暗かったLDKも明るく開放的な空間に生まれ変わり、M様ご夫婦にとって、安心・快適な住まいとなりました。

 

②立派な梁をアクセントにした平屋の古民家

立派な梁をアクセントにした平屋のリビング

築80年の古民家をリフォームし、家族が快適に暮らせる住まいへと生まれ変わらせたN様邸。
お子様の成長を考え、母屋での生活を決意されたN様ご家族は、古民家の魅力を残しつつ、暮らしやすさを追求しました。

もともとの和室をつなげて広々としたLDKを作り、歴史を感じる力強い梁をアクセントにした空間に仕上げました。
天井を高くし、一部をロフトとして活用することで、開放感をプラスしています。

玄関には曲線を取り入れた玄関框を採用し、お客様を迎える柔らかい印象を演出しました。
また、風通しを考慮して窓の配置を工夫し、快適な空間を実現しました。
スケルトン工事による湿気対策や耐震性能の向上も行い、家族全員が安心して暮らせる住まいが完成しました。

 

③古民家ならではの大きな段差を上手に解消した家

リフォームにより古民家ならではの段差を解消した玄関

築65年の古民家をリフォームし、ご実家に戻られることを決めたN様邸。
定年後、お母様の介護を見据えたN様は、古民家特有の断熱不足やシロアリ被害、そして大きな段差に不安を感じ、リフォームを決断されました。

N様のご要望は、昔の思い出を残しつつ、安心・安全で暮らしやすい住まいを実現すること。
特に気になっていた段差解消のため、通常の床を上げる方法ではなく、床を下げて梁や鴨居を活かす工法を採用。
これにより、圧迫感を感じさせず、快適な空間を作り上げました。

工事中には何度も現場で打ち合わせを行い、古民家ならではの味わい深い建具や柱、梁をうまく残しつつも、安全性を確保。
床を下げたことで露出した柱下部には化粧板を貼り、デザインにも配慮しました。
N様ご夫妻は「昔のものを残しつつ、暮らしやすくしてもらい、母を連れて帰ったときに懐かしい気持ちになれそう」と満足されています。

④若い世代の感性が息づくデザインと機能美

天井の梁が特徴的なリビング

江戸時代から続く母屋をリフォームし、三世代が暮らす住まいに生まれ変わらせたY様邸。
結婚を機に、古い実家を何とかしたいと考えたY様は、古民家の歴史を尊重しつつ、現代の暮らしに合った住まいを目指しました。

Y様は、「古い家だから信頼できる会社を」との思いから山根木材に依頼。
家族全員が納得できるリフォーム計画を進め、外観は和風の佇まいを残しながら、内部は若い世代の感性を反映させたデザインと機能美を追求しました。
特に、梁と無垢材の床が調和するLDKは、古民家の面影を活かしつつ、新しい風を取り入れた空間に仕上がっています。

リフォームのポイントは、奥様が使いやすいキッチンや家事室、そしてご主人がこだわった個性的なランドリースペース。
Y様ご夫妻は、「夢中になってリフォームを楽しめた」と語り、完成した住まいに大満足されています。
このリフォームは、古民家の歴史と若い世代の感性を見事に融合させた、住み継がれる家の理想形を実現しています。

まとめ

古民家リノベーションをすれば、新築や建て替えでは形にできない趣があり独特なマイホームが手に入ります。さらに固定資産税の節税効果や建て替えよりもコストが抑えられる可能性もあるでしょう。

古民家での暮らしに憧れを持っている方は特に、建て替えではなく古民家リノベーションについて検討してみてください。適切なリノベーションを実施すれば、古民家でも快適に過ごせるようになります。

山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、これまでに累積1万件を超える施工を手掛けてきました。
私たちはお客様の住まいと暮らしに寄り添うライフパートナーとして、ご家族の思いに耳を傾け、ライフステージの変化も見据えた、お客様の暮らしに寄り添ったリフォームプランをご提案します。

今なら「リフォームまるわかり大辞典」を無料進呈中です。お問い合わせ・資料請求は、下記お問合せフォームからお気軽にご連絡ください。
※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。

この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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