キッチンリフォームで食洗機は必要? 後付け・交換の費用を解説

  • 作成日:2024/05/07
  • 更新日:2024/05/07
  • 編集者:山根木材メディア編集部
キッチンリフォームで食洗機は必要? 後付け・交換の費用を解説

キッチンをリフォームするにあたり、せっかくだから食洗機を導入して家事負担を減らしたいと思っている人もいるのではないでしょうか。
食洗機を使うと食器洗いがラクになるだけでなく、さまざまなメリットが得られます。
しかし、食洗機を導入したものの、結局あまり使っていないという人がいるのも事実です。

そこで今回は、食洗機のメリットやデメリット、費用、導入がおすすめな人のタイプを詳しく解説します。
食洗機の導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

そもそも設置できる? キッチンリフォームで食洗機を設置する条件

お皿や調理器具が詰まっている食洗機

キッチンリフォームでビルトイン式の食洗機を設置するには、キッチンが「天板1枚のシステムキッチン」であることが必要です。
ご自宅のキッチンがシステムキッチンなのかどうか分からない場合は、天板が1枚になっているかを確認しましょう。
1枚ではない場合、コンロや調理台、シンクが独立したセクショナルキッチンである可能性があります。

また、食洗機を格納できる大きさを満たしているかも重要です。
幅45cmもしくは60cm、高さ75cm以上、奥行き60cm以上の食洗機が入るスペースを確保できるか、確認してみてください。

上記の条件に当てはまらない場合は、食洗機付きのシステムキッチン自体を新調するか、据え置き式の食洗機を導入することになります。

リフォームで食洗機を後付け・交換する際の費用相場

ビルトイン式の食洗機は、リフォームでシステムキッチンに後付けすることが可能です。
この場合、費用相場は工事費込みで約9万〜25万円です。
既存の食洗機を交換するなら、費用は約8万〜16万円と新規で後付けするより安く抑えられます。

ただし、食洗機を後付け・交換する場合は、シンク下の配管工事やコンセントの増設、食洗機周辺の収納交換といった工事も必要になることがあります。
こうした場合は追加で1万〜8万円程度かかることもあるので注意しましょう。

また、高性能な食洗機を選んだ場合、総額で30万〜50万円程度かかることもあります。

家事を時短したい人に最適! 食洗機のメリット

食洗機の導入条件や費用相場がわかったところで、食洗機を取り入れるメリットを改めて確認していきましょう。
これから紹介するメリットにどの程度魅力を感じるかは、人それぞれです。

先ほど紹介した費用相場と照らし合わせて、費用に見合うだけのメリットがあるか確認しましょう。

手荒れの防止になる

食洗機を導入すると、手で食器を洗う頻度が減るため手荒れを防ぐことができます。
手洗いする場合でも、手袋をしたりハンドクリームを塗ったりするなど手荒れを防ぐ方法はありますが、効果が薄かったり、面倒で続かなかったりと、人によってはなかなか改善しないことがあります。

しかし、食洗機を導入すればそもそも食器を手洗いする機会が減るため、根本的に手荒れを防げるのです。
長年手荒れに悩まされてきた人にとっては、非常に嬉しいメリットとなります。

より衛生的に洗える

食洗機を使うと、食器を高温高圧で洗えます。
熱と水流によって油汚れや嫌なにおいもしっかり落ちるため、手洗いするより衛生的です。

また、最近の食洗機には除菌機能が備わっているものも多いです。
まな板も食洗機で洗ってしまえば、定期的にまな板などを消毒したり、スポンジの雑菌を気にしたりする手間が省けます。
特に小さなお子様がいるご家庭では、こうした衛生面も大きなメリットとなります。

節水により水道代を節約できる

食洗機を使うと、食器を手洗いするよりも節水できます。
食洗機では水を循環させて食器を洗うため、水を流しながら手洗いするよりも少ない水量で済むのです。

手洗いで水道代を節約しようと思うとすすぎが不十分になりがちですが、食洗機なら、節水しながらしっかり食器を洗えます。
無理なく水道代を節約できるという点でも、食洗機を導入するメリットは大きいのです。

一度に大量の洗い物ができる

食洗機を使うと、一度に大量の食器を洗えます。
手洗いで多くの食器を洗おうとすると時間がかかってしまいます。
家事や仕事など他にすべきことがあるときは、つい食器洗いを後回しにしてしまうという人も多いでしょう。

しかし、食洗機なら大量の食器をまとめて手軽に洗えるため、洗い物を溜め込んでしまうストレスから解放されます。
ホームパーティや親戚の集まりで洗い物が多く出るときにも便利です。

油ものや細かいものが洗いやすい

食洗機を使うと、油ものや細かいものもしっかり洗えます。
手洗いだとしつこい油が落ち切らず何度も洗い直さなければならなかったり、細かいパーツを洗うのが面倒だったりしますよね。

しかし、食洗機なら高温の水でしっかり油汚れを落とすことができ、高圧の水流で細かいパーツもきちんと洗えるのが魅力です。
油汚れを落とすのが面倒だからと敬遠していた料理に挑戦したり、細かい部分が洗いにくいからと出番が少なくなっていた食器を気兼ねなく使ったりできるようになります。

拭く手間を省ける

食洗機には乾燥機能がついているため、食器を水切りカゴに入れて乾くまで待ったり、ふきんで拭いたりする手間が省けます。
洗う時間自体を短縮するだけでなく、洗った後の時間も短くできるため、トータルで考えるとかなりの時間を節約できるのです。

また、洗い上がった食器をすぐに食器棚にしまえるので、キッチンをすっきりした状態に保ちやすくなります。
食器を素早く乾燥させることで、嫌なにおいを防げる点もポイントです。

これが気になるなら使わなくなるかも? 食洗機のデメリット

食洗機には衛生面や時短の面などでさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットもあります。

これから紹介するデメリットが気になる場合は、食洗機を導入してもメリットを感じにくい可能性があります。
デメリットもしっかり確認したうえで、食洗機を導入するか検討してみてください。

洗えない食器もある

食器の中には、食洗機では洗えないものもあります。
食洗機を導入しても、完全に手洗いから解放されるわけではないのです。

例えば塗り物や木製の器、箸などは、食洗機による高温高圧の洗浄や乾燥機能で傷んでしまうことがあります。
プラスチック製の食器や銀・アルミ製の食器も、食洗機では洗えないことが多いです。
うっかり食洗機に入れてしまい、お気に入りの食器が傷んでしまわないよう注意しなければなりません。

予洗いが必要な場合がある

食洗機で洗える食器でも、頑固な汚れは予洗いしたうえで食洗機に入れる必要があります。
予洗いをせずに食洗機に入れると、汚れが落ち切らない可能性があるためです。

ただし、予洗いではお皿に残った食べ物を取り除いたり、油汚れを軽く流したりするだけで十分です。
時間をかけずにできますし、洗剤やスポンジは使わなくて良いことが多いので、慣れてしまえばそれほど手間に感じない人もいます。

完了までに時間がかかる

食洗機を使うと、洗い始めから乾燥まで1時間程度かかります。
「乾燥が終わるまでの間で他のことができる」、「食器洗いによる拘束時間が減る」という意味で時短にはなりますが、すぐに食器が洗い上がるわけではありません。

お気に入りのマグカップが一つしかない場合など、すぐに洗った食器を使いたいときには不便に感じる可能性があります。
同じ器を昼食にも夕食にも使いたい場合は、食後すぐに食洗機にかけるなど、タイミングを工夫することがポイントです。

音が気になる場合がある

食洗機で食器を洗う際には、思っているよりも大きな音がすることがあるので、気になる人もいるでしょう。
例えば、食後など食洗機を使う時間帯にテレビを見る習慣がある人は、食洗機の音でテレビの音が聞こえにくくなる可能性があります。

また、マンションやアパートに住んでいる場合は、深夜や早朝には食洗機を使いにくいと感じるかもしれません。

食洗機の手入れが必要

食洗機を使う場合は、定期的に食洗機自体のお手入れをすることが必要です。
お手入れをせずに放置していると食洗機内に水垢やゴミが溜まったり、雑菌が繁殖したりする可能性があります。

食洗機で洗った食器に汚れや雑菌が付着する可能性もあるので、食洗機は定期的にお手入れして清潔に保つことが重要です。
特に残菜フィルターは雑菌が広がりやすいため、使うたびに残菜を捨てて空にしておく必要があります。
この他、定期的にお手入れモードで庫内を洗浄するなどのメンテナンスを行いましょう。

キッチンリフォームでの食洗機の設置が向いている人

キッチンリフォームで食洗機の設置が向いているのは、以下のような人です。

  • 家事を時短したい人
  • 家族が多い人
  • 節水・節約がしたい人

上記に当てはまる人は食洗機のメリットを感じやすく、食洗機設置後、家事の負担が軽減しやすくなります。詳しく解説していきます。

家事を時短したい人

育児中の共働き家庭や、残業が多く仕事が忙しい人など、家事を時短したい人には食洗機の導入がおすすめです。
食洗機を使えば、食器を簡単に予洗いして食洗機に並べ、スイッチを入れるだけで食器洗いが完了します。

一番手間のかかる洗浄や食器拭きなどはすべて食洗機がしてくれるため、家事の時間を大幅に削減できます。
時間に余裕ができた分、家族でゆっくりと過ごす時間が増えたり、睡眠時間を多く取ったりできるようになります。

家族が多い人

家族が多く、洗う食器が大量になる人も、食洗機の導入がおすすめです。家族が多い場合、食器洗いに時間がかかりやすくなります。
スペースや時間の問題で、一度にすべての食器を洗えないこともあるでしょう。しかし、食洗機を使えばこうした問題は解消されます。

家族が多いご家庭では、服の洗濯や料理などにも時間や労力がかかりやすくなります。
食洗機で食器洗いにかかる時間や労力をセーブすれば、日々の負担が軽減されます。

節水・節約がしたい人

食洗機の導入は、節水して節約したい人にもおすすめです。
先述の通り、食洗機では水を循環させながら食器を洗います。一見水を多く使っているように見えて、実は手洗いよりも節水になるのです。

導入費用こそかかるものの、長い目で見れば節約になります。
食器洗いにかかる時間や手間が省けることや、手荒れも防げることも考慮すると、コストパフォーマンスは高いといえるでしょう。

食洗機の設置に向いていない人とは

一方で、以下に当てはまる人は、食洗機のメリットを感じにくい可能性があります。

  • 家事をする時間の余裕がある人
  • 家族が少ない人
  • 食洗機で洗えないタイプの食器を多く愛用している人

もちろん上記に該当する人でも、食洗機を導入すればある程度便利さを感じられるでしょう。
しかし、導入費用と照らし合わせるとメリットに物足りなさを感じることがあります。

家事をする時間の余裕がある人

現状、食器洗いをそれほど負担に思っていない場合は、食洗機を導入してもメリットを感じにくいかもしれません。
忙しくて少しでも家事を時短したいと願う人とは違い、もともと時間に余裕がある人は、そもそも時短することにメリットを感じないことがあるのです。

むしろ「いちいち予洗いなどをするくらいなら、今まで通り手洗いした方がラク」と感じる人もいるでしょう。

家族が少ない人

夫婦のみなど家族が少ない人も、食洗機のメリットを感じにくいです。
家族が少ないと洗う食器も少ないため、手洗いでも食器洗いにそれほど時間がかからないことが多いからです。

しかし、食洗機を使うと洗浄から乾燥までに1時間程度かかります。
例えば手洗いなら10分で終わっていた食器洗いに1時間かかるといった状態になり、その間に別のことができるとはいえ、かえって不便さを感じる可能性もあります。

食洗機で洗えないタイプの食器を多く愛用している人

食洗機で洗えないタイプの食器を多く愛用している人は、食洗機を導入しても、活用する機会が少なくなる可能性があります。
結局手洗いすることが多くなるため、食洗機を導入したメリットを感じにくいでしょう。

ただし、「食洗機導入に合わせて食洗機で洗える食器を増やし、食器洗いの時間を短縮したい」という場合は別です。
こうした場合は、食洗機で洗える食器を増やすにつれて時短効果を実感しやすくなります。

食洗機のタイプとそれぞれの特徴

食洗機を導入すると決めたら、どのような食洗機があるのかしっかりリサーチしたいところです。

ビルトイン式の食洗機には「スライドオープンタイプ」と「フロントオープンタイプ」の2種類があります。
同じビルトイン式の食洗機でも、それぞれで特徴や価格帯が違い、使い勝手も異なります。

具体的な特徴を解説するので、家族構成や価格帯なども踏まえて検討してみてください。

スライドオープンタイプ

ホワイトカラーのスライドタイプの食洗機

出典:スライドタイプ食洗機 RSW-D401LPEA(リンナイ)

スライドオープンタイプとは、引き出しを開けるように食洗機を引き出して使うタイプです。
パナソニックやリンナイ、三菱など国内の主要メーカーで採用されており、比較的お手軽な価格で販売されています。

上から食器を入れるので、かがまずに済み、足腰に負担がかかりません。
引き出しのような箱型になっているため、水が床に垂れにくいのもポイントです。

容量は約40L(食器約5人分)のものから約57L(食器約7人分)のものまで豊富で、家族構成に合わせた大きさが選べます。

フロントオープンタイプ

大容量のフロントオープン食洗機

出典:フロントオープン食洗機(リンナイ)

フロントオープンタイプとは、扉を手前に倒して開き、中から食器を収納するカゴを引き出すタイプです。
miele、AEG、ガゲナウなど海外メーカーでの採用が多く、国内メーカーではリンナイやパナソニックが生産しています。

フロントオープンタイプの食洗機は、上の段のカゴと下の段のカゴとを別々に引き出せるため、大容量で食器のセットがしやすい点が特徴です。
8人分以上の食器を収納できる食洗機もあるため、家族が多いご家庭や、少ない稼働回数で多くの食器をまとめて洗いたい人に適しています。

キッチンリフォームで食洗機をつけるべきかどうかはライフスタイル次第

食洗機を使うと、食器洗いの時間を短縮できるだけでなく、手洗いよりもきれいに食器を洗え、節水もかなえられます。
しかし、本当に食洗機をつけるべきかは、家族構成や手持ちの食器の種類などによっても異なります。

食洗機を選ぶ際は、設置費用やタイプも参考にしてみましょう。
山根木材では、食洗機の設置をはじめ、空間全体を快適にするキッチンリフォームを多数手掛けています。
食洗機が気になっている方は、ぜひ一度ご相談ください。

※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。

この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

山根木材リモデリングウェブサイト

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