リフォームローンの審査とは?メリット・デメリットや手順を解説

  • 作成日:2024/01/11
  • 更新日:2024/09/11
  • 編集者:山根木材メディア編集部
リフォームローンの審査とは?メリット・デメリットや手順を解説

リフォームは工事内容次第で必要な資金が大きく異なり、大規模な改修になると数千万円の費用がかかります。そのため、多くの方はリフォームにローンを活用して資金を返済していきます。

リフォームローンは住宅ローンと同様に、金融機関から用途に合わせた資金を融資してもらい、設定された金利に基づいて返済します。リフォームローンも一般的なローンと同じく借り入れ前の審査があり、審査に通らなければローン契約が結べません。

今回の記事ではリフォームローンについての基本的な内容と、審査について詳しくまとめました。
自己資金のみで支払いを済ませることが難しいリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

リフォームローンとは

リフォームイメージ

住宅ローンが住宅を購入または建設するための資金として活用されるローンであるのに対して、リフォームローンは住まいのリフォームを目的とした資金借り入れのためのローンです。

数万円程度で済む部分的な修繕と違い、大規模なリフォームでは数百万円〜数千万円の費用がかかる場合もあります。一度にその費用を支払える方は稀であり、大半のご家庭はリフォームローンを活用しています。

リフォームローンの種類と住宅ローンとの違い

リフォームローンには、大きく分けて有担保型ローンと無担保型ローンの2種類が存在します。
ここでは、リフォームローンの種類のみでなく住宅ローンとの違いも一覧にまとめました。

  無担保型リフォームローン 有担保型リフォームローン 住宅ローン
担保 不要 必要 必要
金利 高(2〜5%)
変動金利が多い
住宅ローンよりは高いものの無担保型よりは低い 低(0.5%〜2%)
変動金利/固定金利
審査難易度 通りやすい 住宅ローンよりは通りやすい 通りにくい
借入可能額目安 〜500万円程度 〜5,000万円程度 〜1億円程度
借入可能期間 10年程度 最長35年程度 最長35年

無担保型リフォームローン

無担保型リフォームローンは担保を用意する必要がないローンで、万が一支払いが困難になった時でも担保を失わずに済みます。
住宅ローンや有担保型リフォームローンと比較して借り入れ可能な金額が少なく、返済期間は短くなるものの、審査が通りやすいという特徴があります。
申し込みの労力も少なく抑えられるため、コストを抑えた小規模なリフォームに適したローンです。

有担保型リフォームローン

有担保型ローンはリフォームのために土地や住宅を担保にすることから、借り入れ可能な金額が多く返済期間も長くなります。支払いが滞った時には担保を失う恐れはありますが、無担保型リフォームローンよりも低金利で融資を受けられます。
ただし、審査の難易度が住宅ローンのように厳しくなり、用意するべき書類の数も増えます。

住宅ローン

一般的な住宅ローンは多くの方が何十年もの年月をかけて支払いを進めることから、借り入れ可能な金額が多く金利が低いという特徴があります。
ただし、他のローンと比較して審査が厳しく申し込み時には多くの提出書類が求められ、審査のために一定の期間も必要です。

リフォームローンを活用するメリット

リフォームイメージ

リフォームローンを活用するメリットには、次のようなものがあります。
自分にリフォームローンの活用が適しているか考えてみましょう。

審査がゆるい傾向がある

リフォームローンは住宅ローンと比べて審査が通りやすく、比較的多くの方が契約可能なローンです。
具体的な審査内容と基準は、勤続年数1年以上(自営業の場合は2年以上継続した事業収入がある)・年収200〜300万円以上・借入時の年齢が20〜70歳が設定されています。

特に無担保型リフォームローンの場合には用意するべき書類も最小限に抑えられることから、ローン契約の手間も少なくすみます。
住宅ローン審査が通りにくいという方でも、リフォームローンであれば借り入れできる可能性があります。

担保がなくても借りられる

無担保型リフォームローンであれば、担保を用意しなくてもローン契約を結べます。
そのため、何らかの理由でローンの支払いが困難になったとしても、担保を失わずに済みます。
また、担保が設定されない分、必要書類や契約の手間も少なくなります。

抵当権設定費用がかからない

無担保型リフォームローンを契約する場合は担保を設定しないことから、抵当権設定費用がかかりません。抵当権設定費用の目安は借入額の0.4%です。
ただし、リフォームローンでも有担保型リフォームローンを選択する際には、抵当権設定費用の請求があります。

リフォームローンを活用するデメリット

リフォームローンの活用にはメリットのみでなくデメリットも存在します。
メリットとデメリットを比較して自分に適したローンを見つけましょう。

住宅ローンと比較して金利が高い

リフォームローンは住宅ローンと比べて金利が割高です。
具体的には、住宅ローンの金利が0.5%〜2.0%程度であるのに対し、リフォームローンの平均金利は2.0%〜5.0%になります。

金利は1%変わるだけでも、最終的な総支払額が大きく変わります。
ただし、無担保型リフォームローンと比較すれば、有担保型リフォームローンの方が金利を抑えられるため、リフォームローンの中でもいくつもの商品を比較すると良いでしょう。

借りられる金額が少ない

リフォームローンで融資を受けられる資金は住宅ローンよりも少なくなります。
リフォームローンの融資上限額が数百万円または数千万円が設定されているのに対し、住宅ローン商品には1億円の融資が可能なものもあります。
借り入れ可能な金額は、ローン申込者の収入や他の金融機関での借り入れ状況に左右されますが、より多くの資金を手に入れたい場合は、住宅ローンの活用を検討するべきでしょう。

返済期間が短い

リフォームローンは融資を受けられる額が少ないだけでなく、選択可能な返済期間も短くなります。
一般的なリフォームローンの返済期間は5年〜10年であり、最長35年の返済期間が設定可能な住宅ローンとは大きく異なります。
返済期間が短くなれば、毎月の支払負担が増えてしまいます。

リフォームローンの申し込みの流れ

リフォームローンイメージ

ここでは、リフォームローンの申し込みの流れを詳しくまとめました。
リフォームローンの活用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

①リフォーム工事業者を探す

まずリフォームを依頼する工事業者を探します。自分と家族が希望するリフォームに必要な予算を決め、予算内で実現可能なリフォームの提案を受けましょう。なるべく多くのリフォーム工事業者を比較したい場合は、リフォーム工事の一括見積もりを活用すると良いでしょう。

②リフォームの内容を詰めて見積もり受け取る

リフォーム工事を依頼する業者が数社に絞られた後は、各社と打ち合わせをしてリフォーム内容を決めていきます。モデルルームを訪れ、実際のリフォーム設備などを確認しながら具体的なイメージを膨らませましょう。

リフォームの内容が決まったら、業者に見積もりを作ってもらいます。可能であれば、リフォーム工事の見積もりは複数社に依頼し、相見積もりを取ると良いでしょう。
見積もり内容を比較して信頼できるリフォーム業者を見つけたら、再度打ち合わせを実施して正式見積もりを受け取ります。

③リフォームローンの申し込み審査を受ける

正式な見積もり受け取った後に、リフォームローンの取り扱いがある金融機関にローン申し込みをして審査を受けます。仮審査を通過した後に本審査が実施され、無事審査が通った方はリフォームローン契約に進みます。この際、必要書類に漏れがないように注意してください。

④リフォーム工事をリフォーム会社に依頼する

本審査が通りリフォームローンが使える事実が明らかになってから、リフォーム工事業者に工事を発注します。多くの場合は、リフォームに必要な手付け金を自己資金で支払うことになります。

⑤借り入れ完了

リフォームローンの契約が完了した後は、リフォーム業者が金融機関から融資されたリフォーム代金を受け取ります。リフォームローン契約者は、融資を受けた金融機関にローンの返済を開始します。

リフォームローンの審査基準

リフォームローンイメージ

リフォームローンの審査には次のような項目があり、金融機関や希望するローンの内容によって審査基準が異なります。

  • ローン完済時と借入時の年齢
  • 年収や雇用形態
  • 健康状態
  • 勤続年数
  • 現在所有する資産

金融機関は借入希望者が返済期間中に無事融資済みの金額を返済可能であるかを見極める目的で、契約者の健康状態や年収・雇用形態を重視する傾向があります。
リフォームローンは住宅ローンと比較して勤続年数や求められる年収は少ないものの、借入金額ごとにボーダーラインが設定されていると考えましょう。
さらに、審査基準は申込者の年齢や条件によって異なります。

リフォームローンの審査が通らない原因とは

リフォームローンは住宅ローンと比べると審査が通りやすいローンではありますが、審査に落ちてしまう方もいます。リフォームローンの審査が通りにくい方の特徴は以下になります。

リフォームローンの審査基準を満たしていない

年収・雇用形態・勤続年数などのリフォームローンの審査基準が満たされていなければ、リフォームローンの審査が通りにくくなります。
申込者のみの年収で基準が満たせない場合には、配偶者と収入合算も検討すると良いでしょう。

健康に不安がある

健康上の問題がある方は支払いが困難になるリスクが高いと判断され、リフォームローン審査が通らない可能性があります。特に有担保型リフォームローンでは、担保の設定とともに生命保険への加入も求められる事例が多く、健康上の問題が保険加入のハードルを上げてしまいます。
ただし、保険加入時の審査基準は保険会社ごとに大きく異なるため、持病がある方でも入りやすい保険も存在します。

現在他のローンも借り入れている

住宅ローン・マイカーローン・クレジットカードの支払いなど、現段階で他の借入がある方はローン審査が厳しくなります。可能であれば、その他の借入をリフォームローンの審査前に完済できると良いでしょう。

収入と比較して返済比率が高すぎる

収入と返済の比率はリフォームローン審査の重要なポイントです。
返済比率が高すぎる計画は返済が滞るリスクがあると判断され、審査が通りにくくなります。
返済比率を低くするには、融資金額の見直しや支払い期間を調整すると良いでしょう。

リフォームローンの審査が通らなかった時の対処法

リフォームローンの審査が通らなかった場合には、次のような対処法を考えてみてください。
リフォームローン以外にも、リフォーム資金を手に入れる方法はあります。

カードローンの活用を検討する

リフォームに必要な金額が高額ではない場合には、リフォームローンではなく信販会社のカードローンを利用するという手段もあります。
ただしカードローンの金利はリフォームローンの金利よりも高いため、利用には十分な返済計画が必要です。
カードローンの金利は利息制限法で定められており、10万円未満なら年20.0%未満、10万円以上100万円未満では年18.0%未満です。

リフォーム費用も合わせて住宅ローンを借り換える

住宅ローンはリフォーム費用にも利用可能です。リフォームローンを検討中に住宅ローンの支払いを続けている方は、住宅ローン自体をリフォーム費用を含めて借り換えるという方法もあります。
先ほどもお伝えしたように、住宅ローンの金利はリフォームローンの金利よりも低いことから、住宅ローンとリフォームローンの2つの支払いを始めるよりも、支払い総額を少なくできます。
また、リフォームを前提として中古物件を購入する方は、リフォーム一体型ローンを使用する手もあります。

リフォーム一体型ローンについては、こちらの記事を参考にしてください。

まとめ

リフォームローンは住宅ローンと比較して金利が高いものの、審査が通りやすいという特徴があります。
短期間で返済可能な少額の融資であれば、ローン審査と申し込みの労力を最小限に抑えるためにリフォームローンを活用すると良いでしょう。

ただし、リフォームローンにも審査基準が存在します。
何らかの問題でリフォームローンの審査が通らない時には、カードローンや住宅ローンの借り換えを検討してみてください。
自分と家族に適したローン契約が結べれば、リフォームにかかる費用を最小限に抑えられるでしょう。

山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、これまでに累積1万件を超える施工を手掛けてきました。
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この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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