「実家の空き家を相続したが、どう活用すればいいかわからない」
「中古の空き家を安く買って、自分好みにリノベーションしたい」
このように考えていても、「結局いくらかかるのか?」「古すぎる家でも大丈夫なのか?」という不安から、第一歩を踏み出せない方は少なくありません。
結論からお伝えすると、空き家リノベーションは新築や建て替えに比べて約7割程度の費用で理想の住まいを手に入れることが可能です。
さらに、2025年度の新しい補助金制度をうまく組み合わせれば、賢くコストを抑えることもできます。
この記事では、空き家リノベーションの具体的な費用相場から、2025年最新の補助金情報、目的別の成功事例まで、失敗しないための情報を網羅して解説します。
空き家フルリノベーションの費用相場と内訳

空き家のリノベーション費用は、建物の劣化状況と「どこまでやるか」によって大きく変動します。
まずは全体像を把握するために、広さと予算別の目安を見ていきましょう。
延床面積30坪の改修費用目安と坪単価
一般的なファミリータイプの戸建て(延床面積30坪前後)をフルリノベーションする場合、費用の目安は1,000万円〜1,800万円程度が相場です。
これを坪単価に換算すると、以下のようになります。
- 表層リフォーム中心: 坪単価 15万〜30万円
- 間取り変更を含むリノベーション: 坪単価 40万〜60万円
- スケルトン(骨組み)からのフルリノベーション: 坪単価 60万〜90万円
ただし、空き家期間が長く「雨漏り」や「シロアリ被害」がある場合は、修繕費用としてさらに100万〜300万円程度の予備費を見込んでおく必要があります。
予算500万円・1000万円・1500万円の工事範囲
予算によって実現できる工事の範囲は明確に異なります。
ご自身の予算感と照らし合わせてみてください。
【予算500万円】水回りと内装の表層一新
- キッチン、トイレ、浴室などの水回り設備の交換
- 全室の壁紙(クロス)の張り替え
- 畳の表替えやフローリングの重ね張り
- 注意点: 間取りの変更や断熱改修までは手が回りません。
【予算1,000万円】LDKの拡張と快適性向上
- 上記に加え、和室をつなげて広いLDKにするなどの間取り変更
- 外壁や屋根の塗装メンテナンス
- 窓の内窓設置(断熱対策)
- ポイント: 見た目が大きく変わり、住み心地も格段に良くなります。
【予算1,500万円〜】性能向上フルリノベーション
- 構造躯体のみを残して作り直すスケルトンリノベーション
- 新築同等の耐震補強と断熱工事
- 自由度の高い間取り変更とデザイン性の追求
- メリット: まるで新築のような性能とデザインを実現できます。
水回り4点交換や屋根外壁塗装の部分リフォーム価格
フルリノベーションまでは不要という場合、気になる箇所だけを直す「部分リフォーム」の相場は以下の通りです。
| 工事内容 | 費用相場 | 備考 |
| 水回り4点交換 | 200万〜350万円 | キッチン・浴室・洗面・トイレ |
| キッチン交換 | 80万〜150万円 | グレードやレイアウトにより変動 |
| 浴室(ユニットバス)交換 | 80万〜120万円 | 在来工法からの変更は高額に |
| トイレ交換 | 20万〜40万円 | 温水洗浄便座・手洗い器含む |
| 外壁塗装 | 80万〜150万円 | 足場代込み(30坪目安) |
| 屋根塗装 | 40万〜80万円 | 外壁とセットで行うのがお得 |
| 壁紙(クロス)張替え | 1,000〜1,500円/㎡ | 量産品かハイグレード品かで変動 |
2025年版空き家活用で使える補助金と減税制度

2025年度(令和7年度)は、省エネ性能を高めるリフォームに対して手厚い補助金が用意されています。
これらを知っているだけで、数十万円から百万円単位で負担が変わります。
子育てグリーン住宅支援事業と先進的窓リノベ事業
2025年の目玉となるのが、国土交通省による「子育てグリーン住宅支援事業」です。
2024年の「子育てエコホーム支援事業」の後継にあたり、子育て世帯や若者夫婦世帯のリフォームを強力に支援します。
【子育てグリーン住宅支援事業の概要】
- 対象
子育て世帯・若者夫婦世帯:上限 60万円 /戸
その他の一般世帯:上限 20万〜40万円 /戸(実施する工事内容による) - 対象工事
開口部(窓)の断熱改修
外壁・屋根・天井・床の断熱改修
エコ住宅設備(節水トイレ・高断熱浴槽など)の設置 - 特徴
「子育て」という名称ですが、一般世帯のリフォームも対象です。
「先進的窓リノベ2025事業」(窓の断熱改修に特化した補助金)との併用も可能です。
(参考:国土交通省 子育てグリーン住宅支援事業)
自治体の空き家改修助成金制度と申請要件
国の補助金とは別に、各自治体が独自に行っている「空き家対策」の助成金も活用できます。
例えば、広島市では「中山間地域空き家バリュー再生・活性化事業」などを実施しており、空き家バンクに登録された物件の改修に対して、最大で100万円〜数百万円規模の補助が出るケースもあります。
主な要件の例:
- 自治体の「空き家バンク」に登録されている物件であること
- 改修後に定住すること、または地域活性化施設として活用すること
- 地元の施工業者を利用すること
必ず工事契約前に、物件がある自治体の担当窓口で「今年度の予算が残っているか」を確認しましょう。
省エネ改修や耐震改修に伴う所得税と固定資産税の減税
補助金だけでなく、「減税制度」も併用可能です。
- 投資型減税(所得税)
耐震・省エネ・バリアフリー改修を行った場合、工事費の10%相当額が所得税から控除されます。 - 固定資産税の減額
要件を満たす耐震改修や省エネ改修を行うと、翌年の家屋にかかる固定資産税が1/2〜2/3に減額されます。
空き家リノベーションとリフォームの違いと選び方
「リフォーム」と「リノベーション」。言葉は似ていますが、空き家再生においては明確な使い分けが必要です。
性能向上を図るリノベーションと原状回復のリフォーム
- リフォーム(原状回復)
「マイナスをゼロに戻す」工事です。汚れた壁紙を張り替える、壊れた給湯器を交換するなど、新築時の状態に近づける修繕を指します。
向いている人:築浅の空き家で、設備だけ新しくしたい場合。 - リノベーション(機能刷新・価値向上)
「プラスアルファの新たな価値を加える」工事です。現代のライフスタイルに合わせて間取りを変える、耐震性や断熱性を高めるなど、住まいの性能そのものを向上させます。
向いている人:築30年以上の古い空き家で、寒さや使い勝手の悪さを根本から解決したい場合。
築年数と劣化状況に基づく施工種別の判断基準
空き家の場合、築年数が判断の大きな基準になります。
- 1981年(昭和56年)5月以前の建物
「旧耐震基準」で建てられています。大地震へのリスクが高いため、リフォームではなく耐震補強を含むリノベーションが必須です。 - 空き家期間が3年以上
換気が行われていないため、目に見えない部分で湿気による腐食が進んでいる可能性があります。表面的なリフォームで済ませると、後から高額な修繕費がかかるリスクがあるため、一度スケルトン(骨組み)状態にして点検するリノベーションが推奨されます。
空き家リノベーションのメリットとデメリット
新築購入費用の約7割に抑えられる経済的メリット
最大のメリットはコストパフォーマンスです。
同じ立地条件で「土地購入+新築」をする場合に比べ、「中古購入+リノベーション」は総額を約20〜30%安く抑えられる傾向にあります。
また、固定資産税においてもメリットがあります。
新築は評価額が高く税金が高くなりがちですが、古い空き家は建物の評価額が下がっているため、リノベーションで中身を新品にしても、毎年の固定資産税は新築より安く済むケースがほとんどです。
耐震補強工事や断熱工事による追加費用の発生リスク
デメリットは、工事を始めてから想定外の費用がかかるリスクがあることです。
- 解体してみたら柱がシロアリに食べられていた
- 基礎にひび割れが見つかった
- 断熱材が全く入っていなかった
これらは見積もり段階では完全に見抜けないことがあります。
空き家リノベーションでは、当初の見積もりに対し、5〜10%程度の予備費を予算に組み込んでおくのが鉄則です。
目的別空き家リノベーションの成功事例ビフォーアフター
実家を現代風の間取りに変更した居住用リノベ事例
【築45年・木造2階建て】
細かく区切られた和室3部屋の壁を取り払い、20畳の広々としたLDKに変更。
暗かったキッチンを対面式にし、家族の顔が見える空間に生まれ変わりました。
同時に断熱改修を行い、「冬場は家の中で息が白くなる」という実家の悩みを解消しました。
表面利回りを意識しコストを抑えた戸建て賃貸事例
【築35年・木造平屋】
賃貸物件として収益性を高めるため、過剰な設備投資はカット。
間取りは変更せず、古さを味として活かす「レトロモダン」な内装デザインを採用しました。
水回りだけは清潔感のある新品に交換し、相場より高い家賃での入居付けに成功しました。
資産価値向上により早期売却を実現した改修事例
【築20年・軽量鉄骨】
売却前提のリノベーションです。
買い手がつきやすいよう、個性の強いデザインは避け、白を基調としたシンプルで明るい内装に統一。
「インスペクション済み・リノベーション済み物件」として売り出し、相場より高く、かつ早期の売却を実現しました。
失敗しない空き家リノベーションの手順と業者の選び方
ホームインスペクションによる建物構造と劣化診断の実施
空き家リノベーションで最も恐れるべきは「買ってはいけない家」を買ってしまうこと、あるいは「直すべき場所」を見落とすことです。
契約や工事の前に、必ずホームインスペクション(住宅診断)を実施しましょう。
第三者の専門家が、建物の傾き、雨漏りの痕跡、シロアリ被害の有無などを客観的に調査してくれます。
これにより、「後から数百万円の追加費用が発生した」という最悪の事態を防げます。
山根木材では、リノベーションのプロである「住宅医」による詳細な建物診断を行っており、安心してプランニングを進められます。
リノベーション専門会社や工務店の相見積もり比較
業者の選定では、以下のポイントを重視して比較してください。
- 空き家の施工実績が豊富か: 隠れた瑕疵(欠陥)への対応力に差が出ます。
- 補助金の申請代行ができるか:複雑な申請手続きをサポートしてくれる業者が安心です。
- 提案力があるか: ただ要望を聞くだけでなく、「この壁は抜かないほうが耐震上安全です」など、プロとしての意見をくれる会社を選びましょう。
まとめ
空き家リノベーションは、新築よりもリーズナブルに、注文住宅のような自由な住まいづくりを実現できる賢い選択肢です。
- 費用相場はフルリノベーションで1,000万〜1,800万円。
- 2025年は「子育てグリーン住宅支援事業」で最大60万円の補助チャンス。
- 築古物件は耐震・断熱改修を行うことで、長く安心して住める資産になる。
まずは、気になっている空き家の状態を正しく知ることから始めましょう。
山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、これまでに累積1万件を超える施工を手掛けてきました。
私たちはお客様の住まいと暮らしに寄り添うライフパートナーとして、ご家族の思いに耳を傾け、ライフステージの変化も見据えた、お客様の暮らしに寄り添ったリフォームプランをご提案します。
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※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。







