押入れリフォームの種類別費用相場と工事期間

押入れをリフォームする際、最も気になるのはやはり費用の問題です。
一口に「クローゼット化」と言っても、既存の枠組みを活かす簡易的な工事から、間取りを変更する大規模な工事までその内容は様々です。
ここでは、工事の規模や種類ごとに、一間(幅約180cm)サイズの押入れを想定した具体的な費用相場と工事期間の目安を解説します。
予算計画を立てる際の参考にしてください。
簡易クローゼット(棚撤去・パイプ設置):2万~5万円
最も手軽で費用を抑えられるのが、押入れ内部にハンガーパイプを設置するだけの簡易リフォームです。
工事内容 既存の中段(上下を仕切る棚板)をそのまま残し、上段にハンガーパイプを取り付けるケースや、突っ張り棒よりも強度の高いステンレスパイプを壁に固定する工事が一般的です。
中段を撤去せずに活用する場合、ジャケットやシャツなど丈の短い衣類の収納に適しています。
工事期間 半日から1日程度で完了します。
メリットと注意点 費用が安く、短期間で収納力を向上させられるのが最大のメリットです。
ただし、襖(ふすま)や内部の壁(ベニヤ板)はそのままの状態となるため、見た目の和風感は残ります。
また、中段があることでロングコートやワンピースなどの長い衣類は掛けられない点に注意が必要です。
本格クローゼット(扉交換・内部造作):10万~25万円
押入れリフォームの中で最も人気が高いのが、和室の押入れを洋室仕様のクローゼットへと完全に作り変えるプランです。
工事内容 まず、既存の中段や枕棚を解体・撤去します。
その後、クロスの張り替えや床のフローリング化を行い、内部を洋室風に仕上げます。
さらに、襖を撤去して「折れ戸」や「引き戸」などの洋風建具(扉)に交換します。
内部にはハンガーパイプだけでなく、可動式の棚板を設置することで、使い勝手を大幅に向上させることができます。
工事期間 2日から4日程度が目安です。
メリットと注意点 見た目も機能も完全に洋風になるため、和室を洋室にリフォームする際や、リビングに隣接する和室をモダンにしたい場合に最適です。
中段を撤去することで、ロングコートも問題なく収納できるようになります。
建具や壁紙のグレードによって費用が変動するため、予算に合わせた部材選びが重要です。
ウォークインクローゼット化:20万~50万円以上
収納量を最大化したい方や、衣替えの手間を減らしたい方に選ばれているのが、人が中に入れるウォークインクローゼット(WIC)への拡張リフォームです。
工事内容 押入れのスペースだけでなく、隣接する部屋や床の間などを取り込んで空間を拡張します。
内部にはL字型やコの字型にハンガーパイプや棚を配置し、照明器具や換気扇も新設します。
場合によっては、入口の位置を変更したり、壁を新設したりする間取り変更も伴います。
工事期間 5日から1週間程度かかります。
大規模な間取り変更を伴う場合はさらに期間が必要になります。
メリットと注意点 圧倒的な収納力が魅力で、家族全員の衣類や季節家電、スーツケースなども一箇所にまとめて管理できます。
ただし、工事規模が大きくなるため費用も高額になります。
また、マンションの場合は梁(はり)の位置や管理規約によって拡張範囲が制限されることがあるため、事前の現地調査が不可欠です。
ワークスペース(書斎)への改造:10万~20万円
リモートワークの普及に伴い急増しているのが、押入れをデスクスペースや書斎、趣味の部屋として活用するリフォームです。
工事内容 押入れの中段をデスクの天板として利用するか、あるいは撤去して新しいカウンターデスクを造作します。
襖を撤去してオープンな空間にするか、ロールスクリーンなどで目隠しをするのが一般的です。
PC作業やミシンが使えるよう、コンセントの増設や照明(ダウンライト等)の設置工事も同時に行います。
壁には有孔ボードを取り付けて小物を収納できるようにする工夫も人気です。
工事期間 2日から4日程度です。
メリットと注意点 わずかなスペースで自分だけの集中できる空間(「籠り感」のある書斎)が手に入ります。
押入れは奥行きが深いため、デスクとして使う場合は奥に棚を設けるなど、奥行きを活かした設計が必要です。
また、椅子を置くスペースを確保するために、床のフローリング化もセットで行うことをおすすめします。
押入れリフォームのおしゃれな成功事例

「実際にリフォームすると、どんな風に変わるの?」という疑問にお答えするため、具体的な成功事例をスタイル別にご紹介します。
費用や工期、リフォームのポイントを参考に、ご自宅のイメージを膨らませてください。
襖を折れ戸や引き戸に変えて洋室と統一
【事例】費用12万円|襖を折れ戸に変えてスッキリ洋室に
- 工期 2日間
- リフォーム内容 既存の襖を撤去し、開閉スペースを取らない白い「折れ戸」に交換しました。
内部は中段をそのまま活かしつつ、上段にハンガーパイプを追加して「掛ける収納」をプラスしています。
ポイント 和室全体を洋室化しなくても、扉を変えるだけで部屋の印象はガラリと変わります。
特に「折れ戸」は全開にできるため、中の物が見渡しやすく、出し入れがスムーズになるのが特徴です。
壁紙やフローリングの色味と扉の色を合わせることで、後付け感のない統一された空間が生まれます。
扉をなくしたオープン収納(見せる収納)
【事例】費用15万円|壁紙で遊ぶアクセントクローゼット
- 工期 3日間
- リフォーム内容 襖を完全に撤去し、扉を設けない「オープンクローゼット」に改装しました。
その代わり、押入れ内部の壁一面に大胆な柄物のアクセントクロスを採用。
ロールスクリーンを設置し、来客時のみ隠せるようにしています。
ポイント 扉をなくすことで、部屋への圧迫感が減り、空間が広く感じられます。
また、通気性が抜群によくなるため、湿気がこもりやすい押入れの欠点を解消できます。
お気に入りの服やバッグをディスプレイするように収納できるため、片付けのモチベーションが上がるという声も多い人気のスタイルです。
奥行きを活かしたデスク・書斎スペース
【事例】費用18万円|集中できる自分だけの籠り書斎
- 工期 3日間
- リフォーム内容 押入れの中段を補強してカウンターデスクとして活用。
壁にはコンセントとダウンライトを新設し、PC作業も快適な空間に仕上げました。
足元の床はフローリングに張り替え、キャスター付きのチェアもスムーズに動かせます。
ポイント 押入れ特有の「囲われている感」が、逆に集中力を高める書斎として機能します。
リビングの一角にあっても、仕事や作業に没頭できるスペースとして活用できます。
中段の高さは一般的なデスク(約70cm)より高い場合が多いため、椅子の高さ調整や、スライド式のキーボード置き場を設置するなどの工夫をすると、より使いやすくなります。
中段を撤去してロングコートを収納
【事例】費用25万円|中棚撤去でロングコートも楽々収納
- 工期 4日間
- リフォーム内容 使いにくかった中段を完全に撤去・解体し、床から天井までの広々とした空間を実現しました。
2本のハンガーパイプを段違いに設置し、ロングコートやワンピースも楽々収納できるようになりました。
床の下地補強も行い、重い物を置いても安心です。
ポイント 「布団を収納しなくなった」というご家庭に最もおすすめの事例です。
中段という物理的な仕切りを取り払うことで、収納の自由度が飛躍的に高まります。
壁面には可動棚を設置し、バッグや帽子など、形が異なる小物もデッドスペースなく収納できるようにしました。
押入れリフォームはDIY可能かプロに依頼すべきか
費用を抑えるためにDIYでのリフォームを検討される方も多いでしょう。
しかし、押入れのリフォームには「自分でできる範囲」と「プロに任せるべき範囲」の明確な線引きがあります。
DIY推奨範囲は壁紙の張り替えや簡易棚の設置まで
費用目安:1万円~5万円
構造に関わらない表面的なリメイクであれば、DIYでも十分に可能です。
DIYでできること
- 壁紙の変更: 既存の壁紙の上から貼れる「リメイクシート」や、賃貸でも使える「はがせる壁紙」を使って、内部の雰囲気を変えることができます。
- 簡易棚の設置: 突っ張り棒や、突っ張り式の棚(ディアウォールなど)を活用して、壁を傷つけずに収納スペースを作ることができます。
- 収納グッズの活用: 衣装ケースやカラーボックスを組み合わせて、中段の上下を整理整頓するのはDIYの基本です。
これらはホームセンターで材料が揃い、失敗しても修正がききやすいため、初心者の方でも安心して取り組めます。
解体や床補強が必要な場合はプロへ依頼する
難易度とリスクが高い作業
一方で、以下のような作業は専門的な知識と技術が必要であり、DIYでの実施は推奨されません。
プロに任せるべきこと
- 中段の解体・撤去: 中段は頑丈に固定されているため、解体作業は重労働です。
また、撤去後の壁や柱の補修(大工工事)が必ず必要になります。 - 床の補強: クローゼットとして重い物を置く場合や、ウォークインにして人が歩く場合、床下の根太(ねだ)の補強やコンパネ(厚い合板)の張り替えが不可欠です。
強度が不足すると床が抜ける恐れがあります。 - 電気工事: コンセントの増設や照明の設置は、電気工事士の資格が必要です。
また、解体によって出た大量の廃材(木材、石膏ボードなど)の処分も、個人では手間と費用がかかります。
業者に依頼するメリットは耐久性と仕上がりの美しさ
プロのリフォーム業者に依頼する最大のメリットは、「見えない部分の安心」と「仕上がりの美しさ」です。
押入れは湿気がこもりやすく、結露やカビのリスクが高い場所ですが、プロであれば断熱材の充填や調湿建材の提案など、根本的な対策を行うことができます。
また、扉(建具)の取り付けはミリ単位の精度が求められる作業です。
スムーズな開閉や、隙間のない美しい仕上がりは、プロならではの技術と言えるでしょう。
「長く安心して使いたい」「重いものを収納したい」と考えるなら、初期費用はかかりますが、プロへの依頼が最もコストパフォーマンスの高い選択となります。
押入れリフォームで失敗しないための重要ポイント
せっかくリフォームしたのに、「カビが生えてしまった」「使いにくい」と後悔しないために、計画段階で押さえておくべき3つの重要ポイントを解説します。
結露やカビを防ぐ断熱材と通気対策
押入れは元々、外壁に面していることが多く、かつ空気が滞留しやすいため、家の中で最も結露やカビが発生しやすい場所の一つです。
リフォームで密閉性の高いクローゼットにする場合は、より一層の対策が必要です。
具体的な対策
- 断熱材の施工: 外壁に面した壁の内部に断熱材(スタイロフォームなど)を入れることで、外部との温度差を減らし、結露を防ぎます。
- 調湿建材の採用: 壁紙の下地や仕上げ材に、湿気を吸ったり放出したりする機能を持つ素材(例:LIXIL「エコカラット」や調湿石膏ボード)を使用します。
- 通気の確保: 扉をルーバータイプ(隙間のある扉)にする、あるいはウォークインクローゼット内に換気扇やサーキュレーター用コンセントを設置して、空気を循環させます。
クローゼット化に伴う床の強度補強
押入れの床は、本来「布団」などの面で支える軽い荷物を置くために作られており、薄いベニヤ板一枚という構造が一般的です。
ここに人が入って歩いたり、キャスター付きの重い収納家具を置いたりすると、床がたわんだり、最悪の場合は抜けたりする危険性があります。
必要な工事 リフォーム時には、既存の床板の上に厚さ12mm以上の構造用合板(コンパネ)を重ね張りするか、一度床を剥がして根太(床下の骨組み)の間隔を狭めて補強する工事が必須です。
見積もりの際は、「床の補強工事は含まれていますか?」と必ず確認するようにしましょう。
深い奥行きを無駄にしない収納レイアウト
一般的なクローゼットの奥行きが約60cmであるのに対し、押入れの奥行きは約90cm(半間)もあります。
この「深すぎる30cm」をどう活用するかが、使い勝手を左右します。
活用アイデア
- 前後2列のハンガーパイプ: 奥にはシーズンオフの服、手前には普段着る服を掛けることで、衣替えが前後を入れ替えるだけで完了します。
- キャスター収納の活用: 奥のスペースには、カラーボックスや専用の押入れ収納ワゴンにキャスターを付けて配置します。
手前の物をどかさなくても、ワゴンを引き出すだけで奥の物が取り出せます。 - 布団収納ワゴン: 下段のスペースには、キャスター付きの布団収納ラックを使用すれば、重い布団の出し入れも腰への負担なくスムーズに行えます。
信頼できるリフォーム業者の選び方
満足のいくリフォームを実現するためには、パートナーとなる業者選びが非常に重要です。
以下のポイントを参考に選定を進めてください。
複数社での相見積もりによる適正価格の確認
リフォーム費用は定価がないため、業者によって提示額にばらつきが出ることがあります。
必ず2社~3社から見積もりを取る「相見積もり」を行いましょう。
複数の見積もりを比較することで、その工事の適正価格(相場)が見えてきます。
ただし、金額の安さだけで選ぶのは危険です。
「なぜ安いのか(必要な工程が省かれていないか)」「なぜ高いのか(より良い建材を使っているのか)」を確認し、内容と価格のバランスで判断することが大切です。
和室や収納リフォームの実績と提案力をチェック
リフォーム会社にも得意分野があります。
外壁塗装が得意な会社、水回りが得意な会社など様々ですが、押入れリフォームの場合は「和室から洋室への変更」や「収納リノベーション」の実績が豊富な会社を選びましょう。
確認方法 会社のホームページにある「施工事例」ページをチェックし、押入れやクローゼットの事例が多数掲載されているか確認します。
実績豊富な会社であれば、単に工事をするだけでなく、「この部屋なら、こうするともっと収納が増えますよ」といった、プロならではのプラスアルファの提案をしてくれるはずです。
まとめ
使いにくさを感じていた押入れも、ライフスタイルに合わせたリフォームを行うことで、毎日の家事を楽にし、部屋をすっきりと片付いた状態に保つための強力な味方に変わります。
押入れリフォームの要点
- 費用相場: 簡易的な変更なら2~5万円、本格的なクローゼット化なら10~25万円、ウォークイン化なら20~50万円が目安です。
- 成功の鍵: 湿気・カビ対策と、床の強度補強は必須です。プロの知見を借りて、長く安心して使える収納を作りましょう。
- 業者選び: 相見積もりを活用し、実績と提案力のある信頼できるパートナーを見つけることが大切です。
まずは、理想の収納スタイルをイメージし、リフォーム会社に現地調査を依頼することから始めてみてはいかがでしょうか。
あなたの住まいに隠れた「収納の可能性」を引き出す第一歩となるはずです。
私たち山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、広島県内を中心にこれまでに累積1万件を超える施工を手掛けてきました。
お客様一人ひとりの暮らしに寄り添い、ライフステージの変化も見据えた最適なリフォームプランをご提案します。
押入れのリフォームに関するご相談やお見積もりは、無料です。
下記お問合せフォームから、どうぞお気軽にご連絡ください。
※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。







