トイレを和式から洋式にリフォーム! 費用や工事期間、注意点を解説

  • 作成日:2024/05/28
  • 更新日:2024/07/26
  • 編集者:山根木材メディア編集部
トイレを和式から洋式にリフォーム! 費用や工事期間、注意点を解説

トイレを和式から洋式にリフォームしたいと考えている方は多くいます。
そこで、トイレリフォームのメリットやトイレ本体の費用相場、工事費用、工事期間などを解説します。

また、組み合わせ・一体型・タンクレスといったトイレ本体の種類や特徴、トイレのリフォームで使える補助金制度も紹介します。
機能面でも費用面でも理想的なトイレリフォームを実現する参考になりますので、ぜひご確認ください。

トイレを和式から洋式にリフォームするメリット

洋式トイレに挟まれている、似顔絵が描かれたトイレットペーパー

まずは和式トイレから洋式トイレにリフォームするメリットとして、以下の3点を解説します。

  • 節水できる
  • 体に負担がかかりにくい
  • 温水洗浄機能などが利用できる

いずれもトイレをより快適・便利に使うことにつながるメリットです。
具体的にどのように上記のメリットが生じるのか、詳しく見ていきましょう。

節水できる

最新の洋式トイレは、一昔前の和式トイレよりも節水効果が高くなっています。
和式トイレでは一度の洗浄で約16リットルの水を使いますが、洋式トイレなら約6リットルに抑えられるのです。

トイレは家族が毎日何度も使うものなので、1ヶ月単位、1年単位で見ると水道代の大幅削減になり、環境への配慮にもなります。
水不足や災害で断水・給水制限が生じた時にも、貴重な水をトイレ以外のことに使えるため安心です。

体に負担がかかりにくい

洋式トイレは椅子に座る姿勢で使えるため、しゃがみ込む姿勢で使う和式トイレよりも体に負担がかかりにくくなります。
特に高齢者や妊婦の方、介護が必要な方の場合、和式トイレで膝を曲げて深くしゃがむのは辛いものです。
立ち上がった時にバランスを崩したり立ちくらみがしたりして、ケガをするリスクもあります。

それに対して洋式トイレはより自然な姿勢で利用できるため、座るのも立ち上がるのも和式トイレより楽にできるのです。

温水洗浄機能などが利用できる

洋式トイレなら、和式トイレにはない便利な機能を搭載できます。
例えば温水洗浄機能なら、お尻を水やお湯で洗えるため、トイレ使用後に汚れが気になりやすい人でも快適に使えます。

また、便座部分を温める機能を搭載すれば、寒い冬でもお尻がひんやりしません。
トイレは家の中でも冷えやすいスペースですが、便座が温かければ冬でもほっと落ち着けます。

他にも洋式トイレには、脱臭や自動洗浄などの機能も搭載できます。
汚れやすく掃除が面倒だと思われがちなトイレでも、簡単なお手入れで清潔かつ快適に使えるのです。

ご自身のご家庭に必要な機能をカスタマイズして、家族のニーズに合ったトイレにできる点は、洋式トイレの大きなメリットといえます。

トイレを和式から洋式にリフォームする際のトイレ本体の特徴と費用相場

おしゃれな洋式トイレの空間

和式トイレには、組み合わせトイレ・一体型トイレ・タンクレストイレの3種類があります。
それぞれで特徴や費用が違うため、予算やニーズにあった種類を選ぶことが満足感の高いトイレリフォームのポイントです。

どのようなトイレなら理想的なのか考えながら、それぞれの種類の特徴や費用相場を見ていきましょう。

組み合わせトイレ

組み合わせトイレとは、便座・便器と水を貯めるタンクとが別々になっており、設置時にこれらを組み合わせるタイプの洋式トイレです。
別々になっているといっても、便器・便座とタンクとがセットで売られていることもあります。
組み合わせトイレのメリットは次のとおりです。

  • 便座の機能を絞れるため、費用を抑えやすい
  • タンクに水をためるため、断水時でも水が残っていれば流せる
  • 断水時でも、タンクにお風呂のお湯などを入れれば流せる

費用面でメリットがあると同時に、緊急時や災害時にも安心して使える点がポイントです。

一方で、組み合わせトイレには以下のようなデメリットもあります。

  • 便器・便座とタンクがある分、奥行きが大きくなる
  • 掃除では便器・便座とタンクをそれぞれ拭く必要があり、手間がかかる
  • タンクに水がたまらないと流せないため、連続で流す際は少し待つ必要がある

便器・便座とタンクとを合わせた価格は機能性によっても異なりますが、組み合わせトイレの本体価格は約30万〜約50万円が目安です。

一体型トイレ

一体型トイレとは、便器・便座とタンクとが一体になったタイプの洋式トイレです。
組み合わせトイレとは違い、便器・便座とタンクの間に隙間や溝がないため、掃除が楽な点がメリットです。

タンクの水でトイレを流すため、断水時でも組み合わせトイレと同様にタンクに水があれば流せます。
お風呂のお湯などをタンクに入れて流すことも可能です。
ただし、便器・便座の後ろにタンクがあるため、奥行きが大きくなりやすい点は組み合わせトイレと同じデメリットといえます。

なお、一体型トイレにはタンク上部に手洗い器がないものもあり、この場合はトイレ内に別途設置する必要があります。
本体価格は、便座や便器の機能により異なりますが、約20万〜約30万円が目安です。

タンクレストイレ

タンクレストイレは、タンクがないタイプの洋式トイレです。タンクがない分奥行きが少なく、スッキリとした印象になります。
タンクがないため掃除が楽で、他の2タイプに比べて機能性や節水効果が高い傾向にある点もメリットです。
しかし、手洗い器を別途設置する必要があるため、思っていたよりトイレのスペースが狭くなることがあります。

その他の注意点としては、タンクがなく断水時に水を流せない点、電気で水を流すため停電時に水を流すのが面倒な点が挙げられます。
こうした場合は、便器に水を直接流し込みましょう。
価格は他のタイプの洋式トイレよりも高い傾向にあり、約20万〜約40万円となります。

トイレを和式から洋式にリフォームする際の工事方法と費用

白い壁が特徴の洋式トイレ

和式トイレを洋式トイレにリフォームする場合、もともとのトイレ空間を解体してから作り直すことになります。

主な工事内容は以下のとおりです。

  • 便器の撤去
  • 床・天井・壁の解体・仕上げ
  • 給排水工事
  • 新しいトイレの設置
  • 紙巻き器の設置

コンクリートの段差がある和式トイレは特に解体費用がかさむので、要注意です。
また、洋式トイレでは温水洗浄機能などで電気を使うため、既存のトイレにコンセントがない場合は上記の工事に加えて配線工事も必要です。

これらを合わせると、和式トイレから洋式トイレに変える工事費用の目安は、トイレの本体価格を除いて約30万〜90万円です。
既存のトイレの状態や選ぶトイレの種類などによって工事の内容・費用は大きく変わるので、事前に見積もりを確認するようにしましょう。

さらに、タンクレストイレや手洗い器のない一体型トイレでは手洗い器も別途設置しなければなりません。
手洗い器本体の費用はデザインやグレードによっても異なりますが、約30万〜90万円が目安です。

トイレを和式から洋式にリフォームする際の工事期間

和式トイレを洋式トイレにリフォームする際の工事期間は、3〜4日程度です。
その間に、もとのトイレの解体・撤去工事や床工事、配線工事などが行われます。

工事期間中はトイレを使用できなくなるため、近くの商業施設のトイレや災害用のトイレを使うなどの対応が必要です。
特に早朝や深夜は商業施設のトイレが使えない可能性が高いので、どうすべきか事前に考えておきましょう。
リフォーム会社によっては仮設トイレを設置してくれるところもありますが、別途費用がかかるのでご注意ください。

トイレのリフォームで補助金制度が利用できる場合も

トイレを和式から洋式にリフォームする際には、補助金が使えることがあります。
補助金を使うと費用を抑えられるため、金銭的負担が減ったりこだわりのトイレを設置したりしやすくなります。

ただし、具体的な補助金の種類・内容はタイミングや地域により変わります。
ここでは補助金について一般的な内容を解説するので、利用できるものをリフォーム会社に確認してみてください。

国や自治体の補助金制度

トイレのリフォームでは、国や自治体の助成金が使える場合があります。
具体的には助成金の対象になりやすい工事を挙げると、次のとおりです。

  • 節水型トイレに交換する
  • 和式トイレをバリアフリー対応などの洋式トイレに変える
  • 汲み取り式トイレを水洗トイレに変える
  • 多世帯住宅に対応するために便器の交換・トイレの増設をする

例えば節水型トイレへの変更は「子育てエコホーム支援事業」の補助金の対象となる可能性があります(申請受付期間:2024年3月29日~予算上限に達するまで ※遅くとも2024年12月31日まで)。

子育てエコホーム支援事業については、こちらをご覧ください。

介護保険

以下の要件に当てはまる場合は、最大20万円までの金額に対して最大9割に当たる金額が「住宅改修費」として介護保険から支給されます。

  • 介護保険被保険者証に記載されている住所と同じ住宅のリフォームである
  • 「要支援」「要介護」の認定を受けている本人が居住している住宅である

例えばトイレ工事費が10万円なら9万円が支給され、40万円ならそのうちの20万円の9割、つまり18万円が支給されます。
なお、65歳以上で運動機能の低下が見られたり転倒の危険性があったりする場合は、「要支援」「要介護」の認定を受けていなくても、自治体からトイレリフォームの補助金を受けられることがあります。

介護リフォームが対象となる補助金・助成金については、こちらをご覧ください。

和式から洋式にトイレをリフォームする際の注意点

黄色い水玉模様の壁紙が特徴のトイレ

トイレを和式から洋式にリフォームするメリットはさまざまありますが、リフォーム時には以下のような注意点もあります。

  • トイレのサイズによっては間取り変更が必要になる
  • 床材や壁紙も機能性を重視する

上記の注意点は、トイレ選びに影響したり、快適なトイレ空間を実現したりするために重要なポイントです。
それぞれについて詳しく確認していきましょう。

トイレのサイズによっては間取り変更が必要になる

洋式トイレにはさまざまなサイズがあるため、トイレの空間に入りきらないトイレを選んでしまうと間取り変更が必要になることがあります。
また、空間の大きさに対して大きすぎるトイレを選んでしまうと、空間内におさまったとしても便器周りのスペースが狭くなり、使いにくかったり掃除しにくかったりしがちです。

快適なトイレ空間を実現させるためには、機能性やデザインだけでなく、空間の大きさとのバランスを見ながらトイレを選んだり、トイレの空間の拡張を検討したりすることがポイントです。

床材や壁紙も機能性を重視する

トイレの床や壁に汚れやにおいが残っていることも多いため、トイレリフォームでは床材や壁紙も合わせて変更することがおすすめです。この際、機能性を重視しましょう。

床は水に濡れやすいので、水に強いクッションフロアなどを選ぶと手入れの手間が軽減されます。
壁紙はおしゃれなデザインのクロスにすると、トイレが明るくなったり爽やかな雰囲気になったりします。
脱臭機能など機能性の高いものもあるので、合わせて検討してみてください。

おすすめトイレ3選

最後に、トイレを和式から洋式にリフォームする際のおすすめトイレを3つ紹介します。
それぞれに機能や節水効果などが違うため、家族構成やトイレに関するお悩み・要望に合ったものを探してみてください。

TOTO ネオレスト

TOTOのトイレブランド ネオレスト

出典:TOTO ネオレスト

TOTOのネオレストは、タンクレスタイプのトイレです。
便器・ノズル・便座も自動で除菌できる「きれい除菌水」機能、便器に特殊なガラス層を貼り付けて滑らかに仕上げることで汚れを付着しにくくした「セフィオンテクト」便器など、トイレを清潔に保つ機能が備わっています。

また、少ない水でも効率的に汚れを流せる「トルネード洗浄」技術により、節水効果が高くなっている点もポイントです。

LIXIL サティス

LIXILのトイレブランド サティス

出典:LIXIL サティス

LIXILのサティスは、タンクレスタイプのトイレです。
便器には汚れや水アカのつきにくい「アクアセラミック」を使用しており、日々のお手入れが楽になります。

サティスにはGタイプ・Sタイプがあり、Gタイプには男性の小用時の飛び跳ねを防ぐ「泡クッション」が発生する機能が備わっています。
座った際に太ももが当たる便座部分の幅を広げ、長く座っていられる形状になっている点も特徴です。

Sタイプは奥行きが650mmと小さいため、立ち上がるスペースを広く取れます。便器の内側に縁がなく、掃除がしやすい点も魅力です。

パナソニック アラウーノ

Panasonicのトイレブランド アラウーノ

出典:Panasonic タンクレストイレ・トイレ設備

パナソニックのアラウーノも、タンクレスタイプのトイレです。
便器は有機ガラス系素材「スゴピカ素材」でできており、汚れや水アカ、便器の水面付近にできる「黒ずみ汚れ」の付着を防ぎます。
さらに以下のような機能も備わっており、機能性の高さが魅力です。

  • 洗剤の泡で自動洗浄する「激落ちバブル」機能
  • 水面に泡のクッションを張り、飛び跳ねを防ぐ機能
  • 便器からの滴れ・漏れを防ぐ「トリプルガード」機能
  • 自動で蓋を閉じて洗浄する「クローズ洗浄モード」機能

最上位モデルのL150シリーズでは便器の蓋がホワイト+10色あるなど、デザイン性の高さも特徴です。

トイレを和式から洋式にリフォームして生活を豊かに

和式トイレから洋式トイレに変更すると、トイレ時に体にかかる負担が軽くなる他、トイレを清潔・快適に保ちやすくなります。
トイレ本体のデザインや特徴はさまざまです。ご自宅に必要な機能を見極めてトイレ選びをし、床材や壁紙の変更も検討して機能的で清潔感漂うトイレ空間を実現させましょう。

山根木材では、和式トイレから洋式トイレへの変更も承っております。ぜひお気軽にご相談ください。

今なら「リフォームまるわかり大辞典」を無料進呈中です。お問い合わせ・資料請求は、下記お問い合せフォームからお気軽にご連絡ください。
※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。

この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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