クッションフロアとは?メリット・デメリットや張り替え費用を解説

  • 作成日:2024/01/19
  • 更新日:2024/03/14
  • 編集者:山根木材メディア編集部
クッションフロアとは?メリット・デメリットや張り替え費用を解説

クッションフロアは手頃な価格帯で施工可能な床材であり、商品ごとにさまざまなデザイン・機能を持っています。
日常の清掃やメンテナンスが容易なため、汚れやすい場所にも設置可能な床材になります。
今回の記事では、クッションフロアのメリットやデメリットを詳しくまとめました。
マイホームにクッションフロアを施工したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

クッションフロアとは?

住宅や店舗などの床材として使用される素材の一つに、「クッションフロア」があります。
クッションフロアとは、「塩化ビニル製の素材を用いて製造されるクッション性に富んだ床用化粧シート」の総称です。
クッションフロアの構造は、表面から順番に①クリア層、②プリント層、③発泡層、④不織布層になっています。

クッションフロアの代表的な柄

クッションフロアは非常にデザインの幅が広い床材です。代表的な柄には以下のようなものがあります。

  • 木目調
  • タイル
  • 柄タイプ

プリント層には自由なデザインを印刷できます。そのため、フローリングのような木目調のものはもちろん、タイル調や石を模した柄などのクションフロアも存在します。

クッションフロアには住宅用と店舗用がある

クッションフロアには住宅用と店舗用の2種類が存在し、両者は厚みと傷への耐性が異なります。
店舗用として用いられるクッションフロアの場合は不特定多数の人が多く出入りするため、クリア層が強化されている構造です。

発泡層も住宅用より店舗用の方が厚くなっており、クッション性・防音性に長けているのです。
クッションフロアは特に水や油などへの耐性が強いことから、キッチンや洗面所およびトイレなどの水回りに導入しやすいです。

クッションフロアに備わっている代表的な機能一覧

クッションフロアには、商品によって次のような機能が備わっています。
取り入れたい機能があるか事前に確認しておきましょう。

機能名 機能の説明
抗菌 抗菌剤や抗菌性のある素材を使用して菌の増殖を予防する
防カビ カビが増殖しにくい
さらっと加工 ベタつきを防いでさらっとした肌触りにする
衝撃吸収性 転んだ時の衝撃を和らげる
消臭 気になる臭いを取り除く

クッションフロアを床材に選ぶメリット

床材にクッションフロアを選ぶメリットには次のようなものがあります。

耐水性が高くメンテナンスが楽

クッションフロアの最大のメリットはメンテナンス性の高さです。
クッションフロアは塩化ビニル製の床材であり、表面のクリア層は水や油などの汚れを弾く性質を持っています。
そのため、コーヒーや油が床にこぼれた時でも布でサッと拭き取るだけで簡単に掃除を済ませられます。

短い工期と手頃な価格で施工可能

クッションフロアのメリットには、施工期間の短さと施工費用がリーズナブルだという点もあります。
住宅で一般的に用いられる木質フローリングと異なり、クッションフロアはシート状になっているため、簡単に床材を床に合わせた形に加工できます。
また、クッションフロア自体の価格は通常のフローリングよりもリーズナブルです。

さまざまな機能を持ち合わせている

クッションフロアは商品ごとに、いくつかの機能を持ち合わせています。
水気が多い場所では防カビ機能、汚れが蓄積しやすい場所には消臭機能など、用途に合わせて求める機能を決めておくと良いでしょう。

クッションフロアを床材に選ぶデメリット

クッションフロアの施工にはメリットのみでなくデメリットも存在します。以下は代表的なデメリットです。

安っぽく見えることがある

天然木を切り出して作られる無垢材を使用した木質フローリングや大理石床材と比較すると、塩化ビニル製のクッションフロアは安っぽく見えてしまう恐れがあります。
表面のクリア層が塩化ビニルであるため、どうしても光沢感が出てしまう・フローリング特有の滑らかさがない点もクッションフロアのデメリットだと言えるでしょう。

傷つきやすく劣化が早い

クッションフロアは塩化ビニル製であるため、傷つきやすい・凹みやすいというデメリットが存在します。
クッションフロアは家具などの重量物を長期間同じ場所に固定していると、その場所だけクッションが凹んでしまいます。

また、重量物を引きずった時には、表面のクリア層が破れてしまう可能性もあります。クッションフロアは一部補修が難しく、全面補修をする必要があります。
さらに、長期間にわたりクッションフロアが日光に晒され続けるとプリント部分の柄が薄くなることから、天然素材のフローリングと比較して劣化が早いこともデメリットの一つです。

通気性が悪い

クッションフロアは通気性が良くないというデメリットがあります。
表面にクリア層が存在するため、床下の湿気を逃せずカビを発生させてしまうのです。

クッションフロアの施工費用

クッションフロアの施工費用は、クッションフロア自体の価格が1㎡2,500〜4,500円程度、6畳の広さで3〜5万円になります。
リフォーム業者に依頼する時には工事費用として4万円程度〜のコストがかかります。
既存の床材をリフォームする場合は、既存の床の撤去費用・床材の処分費用も必要です。

クッションフロア施工時の注意点

クッションフロア施工時や敷設後の注意点がいくつかあります。ここでは代表的な3つをまとめました。

家具を長期間置いておくと凹んでしまう

クッションフロアは発泡層により、クッションフロア特有の踏み心地の良さや遮音性を生み出しています。
一方で、この発泡層は長期間にわたり重量がかかった状態が続くと当然凹んでしまい、その後に家具を移動したとしても自然に回復しません。
そのため、クッションフロアの上にテーブルやソファなど重量のある家具を設置すると、クッションフロアが一部分のみ凹んでしまうのです。

畳の上にクッションフロアを敷いてはいけない

「和室を洋室として使用したい」という希望から、簡便にリフォームを済ませる目的で畳にクッションフロアを敷く行為は避けるべきです。
クッションフロアは専用接着剤や強力な接着力の両面テープを使用して、床に直接貼ることを前提としています。
賃貸住宅など原状回復義務がある物件の和室では、クッションフロアを固定できません。
そもそも畳自体が湿気を吸収する機能を持った床材であるため、その上に吸湿性のないクッションフロアを敷くと、畳とクッションフロアの間に湿気が溜まり、カビの温床となる恐れがあります。

クッションフロアは濡れたままにしない

表面にクリア層があるためクッションフロアは、水分をこぼしてしまっても拭き取りが簡単です。
しかし、クッションフロアにこぼした水分を放置すると、色抜けやカビの温床になる可能性があります。
クッションフロアの水分は小まめに拭き取るようにしましょう。

クッションフロアは DIYできる?

クッションフロアの施工には「重ね張り」と「張り替え」があります。
既存の床材の上にそのままクッションフロアを貼り付けていく「重ね貼り」は、既存の床材を剥がしてからクッションフロアを貼り付けていく「張り替え」よりは比較的簡単に施工可能です。
クッションフロアの種類によっては予め貼付面に両面テープがセットされたものも販売されており、「これなら自分でもできるかも」と思う方もいるでしょう。

しかし実際には、クッションフロアを隙間なく敷き詰めていく作業は難しく、想像通りに仕上げることは簡単ではありません。
綺麗な仕上がりの床を目指すためにも、リフォーム業者に依頼した方が良いでしょう。

クッションフロアのお手入れ方法

最後に、クッションフロアのお手入れ方法をまとめました。
クッションフロアは、木質フローリング材などの天然素材系と比較すると簡単にメンテナンスができます。

毎日のお手入れは水拭きで十分

クッションフロアのお手入れは、ホコリなどの汚れを掃除機で吸引またはほうきで払い、固く絞った雑巾で水拭きすれば十分です。
大半の汚れは「すぐに拭き取る」ことで対応できます。

頑固な汚れにはクッションフロア専用の洗剤を使用

クッションフロアが気づかない間に汚れてしまい、発見した時には水拭きでは落ちないこともあるでしょう。
そんな時は薄めた中性洗剤を使用して拭き取り、その後に固く絞った雑巾で仕上げ拭きします。
それでも落ちない頑固な汚れには、「ビニル床用」や「プラスチック床用」と表記のある床専用のクリーナーを用いて拭き取ると良いでしょう。

まとめ

クッションフロアは手頃な価格かつ短い工期で施工可能な床材です。
防カビ機能や防臭機能など優れた性能を持ち、メンテナンスがしやすいという特徴もあります。
特に水に強い素材であるため、キッチンや脱衣所の床材に適しています。

山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、これまでに累積1万件を超える施工を手掛けてきました。
私たちはお客様の住まいと暮らしに寄り添うライフパートナーとして、ご家族の思いに耳を傾け、ライフステージの変化も見据えた、お客様の暮らしに寄り添ったリフォームプランをご提案します。

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※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。

この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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