冬になると窓際が寒く、暖房をつけても部屋がなかなか暖まらないとお悩みではありませんか。
住宅の中で熱の出入りが最も激しい場所は「窓」であり、冬場に部屋から逃げていく熱の約50パーセント以上が窓から流出していると言われています。
窓の断熱性能を高めるリフォームを行えば、夏の暑さや冬の厳しい寒さの影響を受けにくい快適な暮らしを実現できます。
断熱性能が高い住宅は冷暖房効率も飛躍的に向上し、光熱費の節約効果も得られるため、家計にも優しい選択といえるでしょう。
今回の記事では、窓の断熱リフォームを検討している方に向けて、代表的な工法の特徴や具体的な費用相場、DIYとプロの工事の違いについて詳しく解説します。
「とにかく部屋を暖かくしたい」「予算内で最も効果的な方法を知りたい」とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
窓断熱リフォームの代表的な3つの工法と特徴

窓の断熱リフォームには、大きく分けて「内窓設置」「ガラス交換」「サッシ交換」の3つの方法があります。
それぞれの工法によって、断熱効果の高さや工事にかかる費用、施工期間が異なります。
現在の窓の状態や予算、解決したい悩みに合わせて最適な方法を選ぶことが重要です。
今ある窓の内側にもう一つ窓を取り付ける内窓設置・二重窓
今ある窓の内側(室内側)の窓枠に、新しい樹脂製の窓を取り付けて二重窓にする方法です。
「インナーサッシ」とも呼ばれます。
この工法の最大の特徴は、既存の窓と新しい内窓の間に生まれる空気の層が、強力な断熱壁の役割を果たすことです。
外気の冷たさをシャットアウトし、室内の暖かい空気を逃がさないため、非常に高い断熱効果を発揮します。
また、工事が大掛かりにならない点も大きなメリットです。
既存の窓枠を利用するため、壁を壊したり足場を組んだりする必要がなく、1つの窓あたり約1時間から半日程度で工事が完了します。
さらに、気密性が高まることで防音効果も期待できるため、外の騒音が気になる方や、室内の音漏れを防ぎたい方にも選ばれています。
費用対効果が非常に高く、現在の窓リフォームの中で最も人気のある工法の一つです。
既存サッシをそのまま利用する複層ガラス・真空ガラスへの交換
現在使用しているサッシ(窓枠)はそのまま残し、ガラス部分だけを断熱性能の高いガラスに入れ替える方法です。
一般的に使用されている1枚ガラス(単板ガラス)を、2枚のガラスの間に空気層を持つ「複層ガラス(ペアガラス)」や、真空層を持つ「真空ガラス」などに交換します。
ガラス自体が熱を通しにくくなるため、ガラス面からの冷気や結露を大幅に抑えることができます。
この方法は、見た目の印象をほとんど変えずに断熱性能を上げられるのが特徴です。
内窓のように窓を開ける際に2回開閉する手間が増えることもありません。
ただし、現在のサッシがアルミ製の場合、ガラスだけを高機能なものに変えても、サッシ部分からの熱の出入りや結露を防ぎきれないことがあります。
そのため、より高い効果を求める場合は、アルミサッシ専用のアタッチメント付き複層ガラスを選んだり、スペーサー(ガラスの間隔を保つ部材)が樹脂製のタイプを選んだりするなど、部材選びに工夫が必要です。
枠ごと新しく取り替えるサッシ交換・カバー工法
古いサッシ枠を新しい断熱サッシ枠に交換し、窓全体を新しくする方法です。
昔の住宅で主流だったアルミサッシは熱伝導率が高く、冬の寒さの大きな原因となっていました。
これを熱を伝えにくい「樹脂サッシ」や「アルミ樹脂複合サッシ」に交換することで、窓全体の断熱性能を劇的に改善します。
以前はサッシ交換というと、外壁を壊して窓枠を取り外す大掛かりな工事が必要でしたが、現在は「カバー工法」が主流となっています。
カバー工法とは、今あるサッシ枠の上から新しいサッシ枠を被せて取り付ける方法です。
壁を壊す必要がないため、工事は1日で完了し、費用も従来工法より抑えることができます。
窓の開け閉めが重くて大変な場合や、サッシ自体が歪んで隙間風が入る場合など、窓の機能そのものが低下している場合には、このサッシ交換が最も適した解決策となります。
工法別・窓サイズ別の断熱リフォーム費用相場

窓のリフォームを検討する際に最も気になるのが「費用」ではないでしょうか。
ここでは、工法ごとに、小窓(トイレや浴室など)、腰高窓(寝室や子供部屋など)、掃き出し窓(リビングなど)のサイズ別費用相場の目安をご紹介します。
あくまで目安ですので、詳細な金額は現地調査と見積もりが必要です。
内窓設置の工事費込み価格目安とLIXIL・YKK APなどの製品価格
内窓設置のリフォーム費用は、製品代と工事費を合わせて、小窓サイズで約3万円から5万円、腰高窓で約5万円から8万円、掃き出し窓で約8万円から15万円程度が一般的な相場です。
使用するガラスの種類(単板ガラス、複層ガラス、Low-E複層ガラスなど)によって価格は変動します。
断熱効果を重視するなら、少し費用は上がりますが「Low-E複層ガラス」を使用した内窓がおすすめです。
主要メーカーの製品としては、LIXILの「インプラス」やYKK APの「マドリモ プラマードU」などが有名です。
これらは断熱性能だけでなく、デザインやカラーバリエーションも豊富で、インテリアに合わせて選ぶことができます。
例えば、リビングの大きな掃き出し窓に内窓をつける場合、10万円から15万円程度の投資で、冬の暖かさが格段に変わることを実感できるでしょう。
家全体全ての窓に行うのではなく、長く過ごすリビングや、寒さが気になる寝室だけ施工するなど、予算に合わせて部分的に導入する方も多くいらっしゃいます。
ガラス交換の1枚あたりの単価と施工費
ガラス交換の費用は、ガラスの種類とサイズ、そして施工費によって決まります。
一般的な複層ガラスへの交換の場合、ガラス1枚あたり約3万円から5万円程度の費用がかかります。
より高性能な真空ガラスやLow-E複層ガラスを選ぶ場合は、1枚あたり5万円から10万円程度が目安となります。
窓1箇所につきガラスは通常2枚(引き違い窓の場合)必要になるため、窓1箇所あたりの総額としては、5万円から15万円程度を見込んでおくと良いでしょう。
ガラス交換の注意点は、足場が必要な場合や、ガラスの厚みが変わることで網戸の調整が必要になる場合に、追加費用が発生することです。
また、マンションなどで使用されているガラスの厚みに制限がある場合は、薄型でも断熱性能が高い真空ガラス「スペーシア」などが選ばれることが多いですが、製品価格は高めになります。
サッシはそのままでガラスのみを変えるため、部材費の割合が高く、工事費自体は比較的安価に済む傾向があります。
サッシ交換・カバー工法の総額費用
サッシ交換(カバー工法)は、窓枠からガラスまですべて新品になるため、他の工法に比べて費用は高めになります。
小窓サイズで約10万円から15万円、腰高窓で約15万円から25万円、掃き出し窓などの大きなサイズでは約30万円から50万円程度が相場です。
この費用には、新しいサッシとガラスの製品代、古いサッシの撤去処分費、取り付け工事費などが含まれます。
費用はかかりますが、その分メリットも大きく、断熱性能の向上はもちろん、窓の開閉がスムーズになったり、見た目が新築のようにきれいになったりと、満足度の高いリフォームです。
特に、築年数が経ってサッシが劣化している場合や、雨戸やシャッターも一緒にリフォームしたい場合には、カバー工法でのサッシ交換が長期的な視点で見るとコストパフォーマンスが良い場合もあります。
断熱リフォームは窓の性能を根本から変える投資であるため、予算と将来の快適性を天秤にかけて検討することをおすすめします。
窓断熱リフォームで得られる室温上昇と結露防止効果

お金をかけてリフォームをする以上、どれくらいの効果があるのかは気になるところです。
窓の断熱化は、単に「部屋が暖かくなる」だけでなく、健康面や生活の利便性においても多くのメリットをもたらします。
ここでは具体的な効果について解説します。
冬場の冷気・コールドドラフト現象の解消と体感温度の変化
冬場に暖房をつけているのに足元が冷える現象を「コールドドラフト現象」と呼びます。
これは、冷たい窓ガラスに触れて冷やされた空気が重くなり、床面に向かって流れ落ちてくることで発生します。
窓の断熱リフォームを行うと、窓ガラスの表面温度が下がりにくくなるため、この不快な冷気の下降気流を抑えることができます。
実際のリフォーム事例では、施工前と比較して窓辺の温度が数度上昇したというデータも多くあります。
室温自体が同じでも、壁や窓からの輻射熱(冷輻射)が減ることで、体感温度は上がります。
つまり、これまでよりも低い設定温度でも暖かく感じるようになり、快適性が向上するのです。
足元の冷えが解消されることで、冬用の厚手の靴下やスリッパが不要になったという喜びの声も多く聞かれます。
結露抑制によるカビ・ダニ対策と掃除の手間削減
冬の朝、窓ガラスが水滴でびっしょりと濡れている結露は、主婦や主夫にとって大きな悩みの種です。
毎朝の拭き掃除に時間を取られるだけでなく、放置するとカーテンが濡れてカビが生えたり、サッシ周辺の木材が腐食したりする原因になります。
また、カビを餌にするダニが発生しやすくなり、アレルギーなどの健康被害を引き起こす可能性もあります。
断熱リフォームによって内窓を設置したり、断熱ガラスに交換したりすると、外気と室内の温度差が直接ガラス面に伝わりにくくなるため、結露の発生を劇的に抑制できます。
「毎朝バスタオルで窓を拭いていた作業がなくなった」「カーテンのカビを気にしなくて良くなった」というのは、リフォーム後の感想として最も多く挙げられるメリットの一つです。
住まいの寿命を延ばし、家族の健康を守るためにも、結露対策としての断熱リフォームは非常に有効です。
防音効果や夏場の遮熱効果などの付加価値
窓の断熱リフォームのメリットは冬だけではありません。
特に内窓を設置した場合、窓が二重になることで気密性が高まり、外からの騒音を遮断する「防音効果」が得られます。
幹線道路沿いや線路近くにお住まいの方にとっては、静かな室内環境を手に入れられる大きなチャンスです。
また、「Low-E複層ガラス」の遮熱タイプを選べば、夏場の強い日差し(日射熱)をカットする効果も期待できます。
夏は外からの熱の約70パーセントが窓から入ってくると言われていますが、これを遮断することで冷房の効きが良くなり、夏も冬も光熱費を削減できる「省エネ住宅」になります。
さらに、紫外線をカットする効果もあるため、家具やフローリングの日焼けによる色褪せを防ぐことにもつながります。
自分で対策するDIYとプロのリフォーム業者の違い

ホームセンターなどでは、窓に貼る断熱シートや隙間テープなど、自分で手軽にできる断熱グッズが販売されています。
「費用を安く抑えたい」と考える方にとってDIYは魅力的な選択肢ですが、プロによるリフォームとは効果や耐久性に明確な違いがあります。
断熱シート・ボード・隙間テープのコストと一時的な効果
DIYでの対策は、数千円程度で材料を揃えられるのが最大のメリットです。
気泡緩衝材(プチプチ)のような断熱シートを窓ガラスに貼ったり、窓の下部に冷気を遮断するボードを置いたりすることで、ある程度の寒さ対策にはなります。
しかし、これらの効果は限定的です。
シートを貼ることでガラス面の冷たさは多少和らぎますが、サッシの隙間から入ってくる冷気までは防げないことが多いからです。
また、見た目の問題もあります。
窓に梱包材のようなシートを貼ると、外の景色が見えにくくなったり、部屋全体の印象が安っぽくなってしまったりすることがあります。
さらに、結露水がシートの裏側に入り込んでカビが発生することもあり、衛生面での管理も必要です。
DIY対策は、あくまで本格的なリフォームをするまでの「一時的な処置」として捉えるのが良いでしょう。
気密性と耐久性に優れるプロの施工品質
プロのリフォーム業者による工事、特に内窓設置やサッシ交換は、圧倒的な「気密性」が強みです。
窓の断熱において最も重要なのは、いかに隙間をなくして空気の出入りを防ぐかという点です。
プロはレーザー測定器などでミリ単位の採寸を行い、建物の歪みに合わせて調整しながら窓枠を取り付けるため、隙間風を徹底的にシャットアウトします。
また、製品自体の耐久性も全く異なります。
メーカー製のサッシやガラスは、数十年使用することを前提に設計されており、断熱性能が長期間維持されます。
一度リフォームを行えば、その先何十年にもわたって毎年の冬の快適さと光熱費削減の恩恵を受け続けることができます。
初期費用はかかりますが、長い目で見れば十分に元が取れる投資と言えます。
DIYでは対応できないガラス交換やサッシ枠の調整
ガラス交換やサッシの取り替えは、専門的な技術と道具が必要であり、DIYで行うのは非常に危険です。
窓ガラスは非常に重く、万が一落下させてしまえば大怪我につながる恐れがあります。
また、サッシの取り付けには高度な水平垂直の調整が必要で、素人が行うと窓がスムーズに開閉できなくなったり、雨漏りの原因になったりするリスクがあります。
特に「真空ガラス」などの高性能ガラスは、認定を受けた取扱店でなければ施工できない場合もあります。
安全かつ確実に効果を得るためには、窓断熱の実績が豊富な専門業者に依頼することが賢明です。
プロに現地調査を依頼すれば、自分では気づかなかった寒さの原因(サッシの歪みや戸車の劣化など)を発見してもらえることもあります。
マンションの窓断熱リフォームにおける注意点と推奨工法
マンションにお住まいの方が窓のリフォームを検討する場合、戸建てとは異なるルールや制約があることを知っておく必要があります。
「自分の家だから自由にリフォームできる」と思っていても、窓に関しては管理規約による制限を受けることが一般的です。
管理規約における共用部と専有部分の範囲
分譲マンションにおいて、窓ガラスやサッシ、玄関ドアの外側などは、住民全員の財産である「共用部分」と定められていることがほとんどです。
そのため、個人の判断で勝手にサッシを交換したり、ガラスを変えたりすることは原則として禁止されています。
もし無断で工事を行った場合、管理組合から原状回復を求められるトラブルに発展する可能性もあります。
ただし、管理組合によっては、細則で「断熱改修などのためのガラス交換」を認めているケースや、理事会の承認を得れば工事可能なケースも増えています。
まずは管理規約を確認するか、管理会社や理事会に問い合わせて、リフォームが可能かどうか、どのような手続きが必要かを確認することが第一歩です。
マンションでも施工可能な内窓設置のメリット
共用部分への工事が難しいマンションにおいて、最も推奨されるのが「内窓(二重窓)」の設置です。
内窓を取り付ける場所は、専有部分である「室内の窓枠(木枠部分)」の内側です。
そのため、共用部分に手を加えることなく工事が可能であり、管理組合への申請も比較的スムーズに通るケースが多いです(※念のため事前の確認は必要です)。
マンションは気密性が高いため、一度冷え込むとコンクリート躯体が冷え切り、なかなか暖まらないことがあります。
また、北側の部屋などは結露が発生しやすい環境です。
内窓設置は、断熱効果と結露防止効果が高く、防音性も向上するため、マンション特有の悩み解決に最適です。
施工も室内側からの作業だけで完結するため、高層階でも足場などが不要で安全に工事を行えます。
補助金を活用して窓断熱リフォーム費用を安く抑える方法
窓の断熱リフォームは、国や自治体が推進する省エネ施策の対象となっており、高額な補助金を受け取れるチャンスがあります。
制度を上手に活用すれば、工事費用の負担を大幅に減らすことができます。
先進的窓リノベ事業など国や自治体の補助金制度
近年、特に注目されているのが、環境省などが実施する「先進的窓リノベ事業」などの大型補助金制度です。
この制度では、一定の断熱性能を満たす窓リフォームに対し、工事内容や窓のサイズ、性能グレードに応じて定額の補助金が交付されます。
過去の事例では、工事費用の約50パーセント相当、最大で200万円までの補助が受けられるケースもありました。
内窓設置やガラス交換、カバー工法など、ほとんどの窓断熱リフォームが対象となりますが、対象となる製品や業者は登録されたものに限られます。
補助金の予算には上限があり、申請期限前に終了してしまうことも多いため、早めの検討と、補助金申請の実績が豊富な業者選びが重要です。
次世代省エネ建材の実証支援事業の活用
その他にも、「次世代省エネ建材の実証支援事業」など、高性能な断熱材や窓を使用したリフォームを支援する制度があります。
こちらは窓だけでなく、断熱パネルなどを用いた部屋全体の部分断熱リフォームも対象となる場合があります。
また、お住まいの自治体独自で、省エネリフォームに対する助成金や補助金を用意していることもあります。
国の補助金と併用できる場合もあるため、リフォーム業者に見積もりを依頼する際に、「使える補助金はないか」と必ず相談してみましょう。
まとめ
窓の断熱リフォームは、冬の寒さや結露の悩みを根本から解決し、一年中快適な住環境を手に入れるための最も効果的な投資です。
内窓設置、ガラス交換、サッシ交換など、それぞれの工法に特徴があり、予算や目的に応じて最適な方法を選ぶことが成功の鍵となります。
費用を抑えようとしてDIYで対策を行っても、効果は一時的であり、根本的な解決には至りません。
長期的な視点で光熱費の削減や健康的な暮らしを考えるならば、補助金を賢く活用して、プロによる確実な施工を行うことを強くおすすめします。
山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、広島県内を中心に累積1万件を超える施工を手掛けてきました。
お客様の住まいの状況を丁寧に診断し、ご予算やご要望に合わせた最適な窓断熱リフォームプランをご提案します。
補助金の申請サポートも行っておりますので、窓の寒さでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。







