雨漏り修理の費用相場は?原因や業者の選び方、安く抑えるコツを解説

  • 作成日:2025/01/28
  • 更新日:2025/01/28
  • 編集者:山根木材メディア編集部
雨漏り修理の費用相場は?原因や業者の選び方、安く抑えるコツを解説

自宅の雨漏り修理にかかる費用は、雨漏りの発生箇所や状況により5000円〜200万円以上と幅があります。
そこで今回は、雨漏りが発生した場所別に修理費用の相場を解説します。
合わせて、雨漏りを発見した時の初期対応や修理費用を安く抑えるコツ、信頼できる修理業者の選び方も確認していきましょう。

雨漏りを発見したらできるだけ早く修理することが重要です。
安く早く、適切な対処ができるよう、ぜひご確認ください。

自宅で雨漏りを発見!まず何をすればいい?

雨漏りで落ちてきた水がバケツに落ちてきている様子

自宅で天井のシミや雨漏りを見つけると、「すぐに対処しなくては」と焦ってしまいますよね。
そこでまずは、雨漏りを発見したときにすべきこととして以下の3つを解説します。

  • バケツなどで漏れた水を受ける
  • 原因も目星をつける
  • 修理業者を探す

バケツなどで漏れた水を受ける

雨漏りしている箇所を見つけたら、まずはバケツで水を受けたり、ブルーシートを被せたりして応急処置をしましょう。
この際、雨漏りしている箇所の写真を撮っておくと、後日に修理業者が来たときに雨漏りの程度を明確に伝えられます。
より詳細に雨漏りの状態を伝えるために、動画を撮影しておくこともおすすめです。

さらに、どれくらいの時間でどれくらいの水が漏れたのかわかるよう、バケツに溜まった水の量も確認しておくと良いでしょう。

原因の目星をつける

雨漏りの応急処置ができたら、以下の点をチェックし雨漏りの原因や状況を確認しておきましょう。

【チェックリスト】

  • 何階のどの部屋で雨漏りしているか
  • 他の部屋は問題ないか
  • 天井にシミはあるか
  • カビの臭いはするか
  • 水は垂れてくるか

修理業者が家に来る頃には雨漏りが止まっており、原因の確認がしにくい場合があるため、雨漏りした時点で原因の目星をつけておくことは非常に重要です。
例えば水が垂れていない部屋でも、天井にシミがあったりカビの臭いがしたりする場合、天井裏では雨漏りが発生している可能性があります。
具体的な原因まで突き止められなくても、上記の点を確認して業者に伝えれば、スムーズに原因を予測でき、修理の方向性を決めやすくなるでしょう。

なお、業者に修理を依頼する際には以下の点も確認されるため、合わせて確認しておくとスムーズです。

  • おおまかな築年数
  • 地震など自然災害にあった履歴
  • シロアリ・ネズミなどの被害状況

修理業者を探す

雨漏りの原因や状況をチェックしたら、修理業者を探しましょう。
雨漏りしている箇所を放置していると、徐々に天井や柱が劣化してカビや腐食の原因になります。
カビや腐食が進んでから修理をする場合、大掛かりな解体工事が必要で、修理費用も高額になりがちです。

例えば雨漏りの状態が深刻で屋根全体を張り替えることになった場合、費用は100万円を超えてしまいます。
早めに修理すれば少ない費用・短い工期で問題を解決しやすいため、修理業者への依頼は速やかにおこなってください。

雨漏り修理にかかる費用相場

雨漏り修理にかかる費用の相場は、雨漏りが発生した箇所や状況により異なり以下の通りです。

雨漏りの箇所 修理費相場
屋根 0.5〜200万円以上
外壁 2〜200万円
天井 3〜200万円
ベランダ 3〜25万円
窓・天窓 3〜25万円
屋上 50〜100万円

それぞれについて詳しく解説します。

屋根の雨漏りの修理:0.5~200万円以上

屋根の雨漏りの修理には、0.5〜200万円以上がかかります。
屋根の工事は大規模になりやすいうえ、足場が必要で足場代がかかる場合もあり、修理費用が高額になることがあります。
具体的な工事内容別に修理費用の相場をまとめると、次の通りです。

工事内容 費用相場
コーキング補修 1.5〜5万円
漆喰の補修 4〜30万円
棟板金のみの交換 4〜20万円
谷樋の撤去・交換 5〜20万円
瓦のズレの修理・差し替え 0.5〜5万円
ルーフィング/下地の補修・張り替え 5〜30万円
屋根全体交換(カバー工法/葺き替え) 80〜200万円
瓦のずれの修理・部分差し替え 0.5~5万円

棟板金とは、屋根の1番高いところ、屋根の板と板の繋ぎ目に被せられているものです。
屋根の繋ぎ目はもっとも雨水が入りやすい場所ですが、そこを守る棟板金は台風などの強風で飛ばされたり、劣化で浮いたりすることがあります。
よって、棟板金を交換することで雨漏りを解決できることがあるのです。

なお、築15年以上の住宅の場合は、瓦と瓦の間を塞ぐ漆喰の劣化による雨漏りも考えられます。
この場合は、補修費用として4〜30万円程度が必要です。

外壁の雨漏りの修理:2~200万円

外壁の雨漏りの修理にかかる費用相場は2〜200万円で、具体的には以下の通りです。

工事内容 費用相場
コーキングの増し打ち 2〜20万円
コーキングの打ち替え 10〜50万円
外壁塗装(30坪の場合) 50〜180万円
外壁全体の重ね張り(30坪の場合) 100〜200万円(総額)
外壁全体の張り替え(30坪の場合) 150〜280万円(総額)

コーキングとは外壁の隙間を塞ぐ詰め物のことで、増し打ちと打ち替えは、いずれもコーキングの補修方法を指します。

  • 増し打ち:古いコーキング材の上からコーキング材を新しく重ねる
  • 打ち替え:古いコーキング材を取り除いて新しいコーキング材を充填する

工事費用は打ち替えの方が高額になりがちですが、足場が必要かによっても費用は変わります。
なお、外壁の雨漏り修理では、塗装で問題を解決できることもあります。
塗装でかかる費用は塗料によって異なりますが、アクリル・ウレタン・シリコン塗料なら60〜160万円程度です。

サイディングなどの外壁材全体が劣化している場合は張り替えや重ね張りが必要になるため、修理費は高額になりがちです。

天井の雨漏りの修理:3〜20万円

天井から雨漏りしている場合の修理費用の相場は3〜20万円程度で、工事別の相場は以下の通りです。

工事内容 修理費用
天井板の張り替え 5〜20万円
壁紙クロスの張り替え 3〜15万円
石膏ボードの張り替え 3〜20万円

瓦などの屋根材の下にある下地の補修が必要な場合は、上記にプラスして5万円程度かかります。
なお、天井の雨漏りは天井だけに問題があるわけではなく、どこかから流れてきた雨水が天井に流れてきて発生していることが多いです。
例えば天井の上を通る配管から水が漏れている場合や、劣化した外壁や屋根から水が流れている場合が考えられます。

天井の修理に加えて雨漏りの直接的な原因となっている部分の修理も必要なので、修理費用の総額は上記表より多くなることがほとんどです。

ベランダの雨漏りの修理:3〜25万円

ベランダやバルコニーで雨漏りが発生した場合の修理費用は、3〜20万円程度です。
具体的な工事内容は、以下の通りです。

  • コーキングの補修
  • 塗装
  • 床の防水処理

ただし、下地まで劣化している場合は下地の補修も必要になるため25万円程度かかることがあります。
ベランダやバルコニーの雨漏りの原因には、防水シートの破損や経年劣化などがあります。
例えば防水塗装の寿命は約10年です。

また、手すりや窓周りのコーキングの施工不良、外壁との接合部分の劣化なども雨漏りを引き起こす一因です。
特にベランダやバルコニーに植木鉢や重い荷物を置いている場合は劣化が早いので、確認してみましょう。

なお、上記の原因以外にも、排水溝のつまりによって水漏れが起きている可能性もあります。
この場合は清掃すると問題が解決することもあるので、試してみてください。

窓・天窓の雨漏りの修理:3〜25万円

窓や天窓が雨漏りした場合の修理費用は、3〜25万円が相場です。
主な工事内容は以下の通りです。

  • コーキング材の打ち直し
  • 塗装
  • 床の防水処理

下地の補修が必要な場合は、追加で5万円程度かかります。
窓枠や天窓からの雨漏りは、コーキングの劣化が原因であることがほとんどなので、多くの場合でコーキング材の打ち直しが必要になるでしょう。

また、天窓の周りに汚れが溜まっていて雨漏りが発生することもあります。
この場合は窓周りの清掃だけで済むため、費用は3〜4万円程度となります。

一方、天窓自体が劣化していて窓付近の屋根を一度撤去したり交換したりする場合は、倍以上の費用がかかるでしょう。
天窓の撤去・交換の費用相場は20〜30万円程度です。
ただし、足場代がかかったり、周囲の屋根材の撤去や新しい屋根材の施工が必要になったりすることもあり、工事規模によっては80〜90万円程度かかることもあります。

天窓の寿命は20〜30年ですが、寿命でなくても修理を機に天窓の撤去や交換をする方も多いです。

屋上(陸屋根)の雨漏りの修理:50~100万円

屋上の雨漏りの修理費用は、一戸建ての場合で50〜100万円が目安です。
ただし、以下の場合は100万円を超える場合があります。

  • 施工面積が広い
  • 耐久性のある防水材を使う
  • 足場が必要

屋上の雨漏りの原因は、ほとんどの場合で経年劣化です。
ただし、排水溝が詰まっていて雨漏りしている場合もあるので、特にそれほど築年数が経っていない場合は、まず掃除をして様子を見ることも検討してみましょう。

どこに頼めばいい?雨漏り修理業者の選び方

マンションの模型の上に傘がさしてあり、雨漏りという看板が置かれている

雨漏りの修理をしたい時、どこの業者に依頼するかで悩む人は多いです。
雨漏りの修理は工務店やハウスメーカー、リフォーム会社などに依頼できます。
ここからは、信頼できる修理業者の選び方を3つのポイントに分けて解説します。

すぐに来てくれる地元の業者を選ぶ

雨漏りの修理業者選びでまず重要なのは、すぐに来てくれる地元の業者を選ぶことです。
雨漏りは放置するとさらに状態が悪化して修理に費用と時間がかかってしまうため、発覚次第すぐに対処することが重要です。
その点、近くの業者なら何かあった場合にすぐに応急処置や雨養生をしに来てくれます。

施工エリアにお住まいの市町村が掲載されていれば、迅速な対応をしてもらえることが多いので該当する業者を探してみましょう。
施工エリアから外れている業者に依頼したい場合は、対応してもらえるか、いつ頃来てもらえるかを電話で確認してみてください。

調査や点検をしっかりしてくれる業者を選ぶ

近くにあり早く対応してくれるだけでなく、調査や点検をしっかりしてくれるかどうかも業者を選ぶ際の要チェックポイントです。
雨漏りの修理は正確に原因を突き止めて適切におこなわなければ、再発してしまう可能性があるからです。

どこから雨水が入り込んでいるのか確認することは、実はそれほど簡単ではありません。
屋根や壁から浸水していると思っていたのに、実は全く違う箇所から浸水していたというケースもあります。

修理業者のホームページなどを見れば、修理前にどのように点検・調査をしているかわかることがあります。
雨漏りを根本的に解決できるよう、調査・点検の質にもこだわって業者選びをしてみましょう。

リフォーム瑕疵保険に登録している業者を選ぶ

雨漏りの修理では、リフォーム瑕疵保険に登録している業者を選ぶと安心です。
リフォーム瑕疵保険とは、保険会社による定期的な審査や品質基準をクリアした業者が登録できるものです。
技術やサービスが一定以上の品質だという証明になります。

こうした業者なら施工時のトラブルが少なく、適切な工事をしてくれると考えられます。
万が一問題が発覚した場合も迅速に対応してくれるため、安心です。

雨漏り修理にかかる費用を安く抑えるコツ

costと書かれた木製のサイコロがコインの上に置かれている

雨漏りの修理はすぐにおこなう必要があるので、修理費用は突発的な出費となりがちです。
だからこそなるべく安く抑えたいと考える人も多いでしょう。
しかし、安さだけを重視すると工事の質が低く雨漏りが再発し、結果的に費用がかさみがちです。

そこでここでは、工事の品質を保ちながらも費用を抑えるコツを紹介します。

2~3社から相見積もりをとる

雨漏りの修理費用を抑えるには、まず複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」をおこないましょう。
これは、安い業者を探すだけでなく、適切な工事内容を検討するためにも非常に重要です。
雨漏りの原因を突き止めるのは簡単ではないため、業者によって雨漏りの原因に関する見解とそれに合わせた工事内容が違うことがあります。

複数の業者に問い合わせれば、セカンドオピニオンのような形で適切な工事内容を判断でき、さらにその中から安く施工してもらえる業者を選定できるのです。
なお、費用が安くても応急処置しかしていない業者に依頼すると、雨漏り再発のおそれがあるので避けましょう。
また、見積もりの際に何年くらい持つように修理したいのか伝えることもポイントです。

火災保険を使えるかどうか確認する

雨漏りの原因が「自然災害により破損を伴うもの」なら、火災保険を使って修理できることがあります。
例えば強風で屋根や外壁に被害が生じて、そこから雨漏りが発生している場合は火災保険から保険金を受け取れる可能性があるのです。
他にも飛行機の部品やボールが当たるなどの損害で雨漏りが生じた場合も、火災保険の対象となることがあります。

一方、経年劣化は自然災害によるものとはいえないため、火災保険を使えない可能性が高いです。
火災保険の申請は受け付けてもらえることがありますが、鑑定・査定で適用不可となることが多いでしょう。
いずれにせよ、細かい補償内容は保険会社により異なるため、一度約款を確認してみてください。

被害が大きくなる前に修理する

雨漏りを発見したら、被害が大きくなる前に速やかに修理することも、修理費用を抑えるための重要なポイントです。
例えば雨漏りの原因が小さなヒビや軽い劣化などであれば、小規模な工事で済み費用は安くおさまりやすくなります。
しかし、雨漏りを放置してヒビが大きくなったり、浸水が進み屋根や外壁などの下地まで劣化したりすると、より大規模な工事が必要になり費用も高額になります。

費用面以外でも、雨漏りが進むと相見積もりをとって信頼できる業者を選定する余裕がなくなったり、住宅の構造部分にまで被害が広がり建物の強度が低下したりします。
建物の資産価値の低下にも繋がりかねないので、天井にシミなどを見つけたら、小さなものであってもすぐに業者に連絡しましょう。

必要十分な工事を行う

雨漏りの修理費用を安く抑えたい場合は、必要十分な工事にとどめることもポイントです。
雨漏りの修理は、原因を正確に突き止めればピンポイントの工事で済むこともあります。
しかし、中には必要ではないにもかかわらず、屋根の葺き替え工事や屋根カバー工法などの大規模で費用のかかる工事をすすめてくる業者もいます。

「ついでだからやっておきたい」という場合は別ですが、費用を抑えたいと考えているならこうした必要以上の工事は断りましょう。
必要十分な工事とはどれくらいかを知るためには、リフォーム実績が豊富な業者を選んだり、複数の業者から見解を聞いたりすることがおすすめです。
実績についてはホームページで確認できることが多いので、チェックしてみてください。

雨漏り修理はDIYできる?

雨漏り修理のDIYは、効果の面でも安全性の面でもおすすめできません。
雨漏り修理は原因を正しく把握して適切におこなう必要がありますが、専門家でないとチェックできない家内部に原因があることも少なくありません。
正しく原因を把握せずDIYをすると、雨漏りが再発したり、表面上雨漏りが直ったと思っていても家内部では被害が悪化し続けたりすることがあるのです。

また、雨漏りの修理では高所での作業が必要となることが多いため危険なうえ、釘打ちに失敗して穴を増やしてしまうなどかえって状況を悪化させてしまうこともあります。
雨漏りで漏電していることに気づかず、感染するおそれもあります。
雨漏りはDIYではなく、プロである業者に依頼して修理するようにしましょう。

雨漏りの修理にかかる費用を知り安心して業者に相談しよう

雨漏り修理にかかる費用は工事の内容や規模により異なりますが、早めの対処で安く抑えられることもあります。
雨漏りを発見したら原因や状態を確認し、大まかな費用をチェックしたうえで工務店やリフォーム会社から相見積もりをとりましょう。

山根木材では、雨漏り修理はもちろん、新築からリフォームまで幅広く手掛けており、家づくりの豊富な実績を活かした対応が可能です。
ぜひお気軽にご相談ください。

※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。

この記事を書いた人
yamane_mktg
山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

山根木材リモデリングウェブサイト

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