3階建て注文住宅のメリット・デメリットとは?注意点や施工事例も紹介

  • 作成日:2024/01/17
  • 更新日:2024/02/21
  • 編集者:山根木材メディア編集部
3階建て注文住宅のメリット・デメリットとは?注意点や施工事例も紹介

都市部など利便性の高いエリアにマイホームを建てたい人から、限られた土地の広さを有効活用できる「3階建て」に注目が集まっています。
3階建てと聞くと「階段が多くて暮らしにくそう」と思う人も多いでしょう。確かに階段の多いつくりになるものの、メリットが多いのも事実です。

この記事では、3階建て注文住宅を建てたい人向けに、3階建てのメリット・デメリット、建てる際の注意点を解説するとともに、施工事例を紹介します。
3階建てを建てる際は老後についての視点も大事であることから、この記事を読み、長く安心して暮らせる3階建てのイメージを掴みましょう。

3階建て注文住宅のメリット

早速、3階建て注文住宅を建てるメリットを見ていきましょう。

眺望や採光が確保しやすい

3階建ては2階建てよりも高い位置に部屋を確保できる物理的なメリットにより、眺望や採光を確保しやすくなります。
周囲に視線を遮る建物が少なければ開放感が高まるうえ、2階建てとは異なって見える景色に新しい発見があるかもしれません。

住宅密集地では周囲の建物も3階建てというケースも多いものの、間取りの工夫次第で十分に自然光を取り入れることが可能です。
たとえば道路側にバルコニーを設置したり、天窓をつくったりすることで解消できます。敷地に多少余裕があるなら、中庭を設けるのもおすすめです。

必要な部屋数や床面積を確保しやすい

狭小地のように限られた広さの土地は必要な床面積を確保できず、間取りが制限されがちです。
しかし縦方向に伸ばして、3階建てにすることで必要な部屋数や床面積を確保できます。

駐車場スペースがない場合は、1階をインナーガレージにして2階と3階を居住スペースにすることもできます。
このように同じ土地の広さでも2階建てに比べて、3階建ての方が間取りのバリエーションが広く、理想とする住まいを形にできます。

二世帯でも暮らしやすい

3階建て住宅は各フロアをゾーニングしやすいため、2階を共有スペースにすることにより、二世帯住宅用に建築しなくても二世帯が暮らしやすいメリットがあります。
ゾーニングとは、空間を用途に応じて分けて計画することを指し、空間デザインを決める際の基本となる考え方です。

二世帯が3階建てに暮らす場合、1階は親世帯、2階は共用スペース、3階は子世帯といったゾーニングができます。
二世帯で暮らさない場合でも、1階に水回りとゲストルーム、2階はLDK、3階は主寝室と子ども部屋という配置も可能です。

水害に強い

3階建て住宅は、洪水や大雨による水害が発生しても、主な生活スペースを2階以上に配置することで水害のリスクを軽減できます。
特に近年は、想定を超える降水量が記録されるケースが頻発するようになりました。
気象情報を見ていても、「記録的短時間大雨情報」という言葉を見聞きした経験がある人は多いかもしれません。

記録的短時間大雨情報とは、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を、観測(地上の雨量計による観測)したり、解析(気象レーダーと地上の雨量計を組み合わせた分析:解析雨量)したときに発表する情報

引用:記録的短時間大雨情報|気象庁

ハザードマップで確認して建築しても、浸水エリアがハザードマップを超えたケースもあります。
3階建てだから必ずしも安全と言いきれるわけではないものの、3階建てであれば水害発生時の有効な避難策の1つとなる垂直避難により安全を確保できます。

3階建て注文住宅のデメリット

3階建て注文住宅を建てる際は、いくつかのデメリットについても考慮する必要があります。
法令やライフスタイルに関する重要なデメリットなので、しっかりと確認しておきましょう。

法律の制限が多い

3階建ては都市計画法によって建てられる地域や高さについて制限があるケースが多く、場合によっては3階建てを建てられません。

特に高さ10メートルまでの建物しか認められない「第一種低層住居専用地域」で3階建て住宅を建てると、天井を低くする必要があります。
国土交通省では、3階建て住宅の平均的な高さを12.9メートルとしています。
そのため、第一種低層住居専用地域での3階建ては、暮らしにくさを感じるかもしれません。

また都市部などは建ぺい率や容積率、斜線制限が厳しいエリアも多いので事前に確認しておきましょう。

  • 建ぺい率:建物を建てる土地の面積に対する建築面積の割合です。建築物の広さを制限するために設けられています。
  • 容積率:敷地面積に対する建物の延床面積の割合です。建物の高さを制限するために設けられています。
  • 斜線制限:建物の高さを制限するために設けられています。道路に面した建物の場合、道路から一定の距離に斜線を引き、その斜線の内側に建物が建てられる高さを制限します。

いずれも自分で調べることは可能ですが、正確な数字を知りたい場合は依頼する施工会社に確認しながら進めた方がよいでしょう。

参考:今後の住宅・建築物における省エネ対策のあり方(第三次答申)、建築基準制度のあり方(第四次答申)に向けた主な審議事項と具体的な論点|国土交通省

階段の上り下りが多い動線になる

3階建て住宅は必然的に、階段の上り下りが多い生活になります。
たとえば、買い物後に重たい荷物を持ち帰ったり、妊娠中や病気、ケガで体が思うように動かなかったりする場合でも階段の上り下りが必要です。
小さい子供がいる家庭では、2階のリビングで寝てしまった子どもを抱いて3階の寝室に連れて行く場面もあるでしょう。

高齢の親と同居する際、1階を親世帯の居住スペースにするとしても、2階のリビングを共有スペースにするなら階段を使います。
もちろん、ご自身も年齢とともに足腰が弱ってきたら、階段の上り下りが大きな負担になるかもしれません。
解決策としてはホームエレベーターを設置する方法がありますが、設置スペースやコストの問題があるので、じっくりと検討しましょう。

地震や台風の風で揺れやすい

3階建て木造住宅で特に細長い形状の場合、高さと幅のバランスが悪いことで、地震や台風の影響で上階ほど揺れやすくなります。
小さな揺れだとしても、3階にいる人にとっては大きな揺れに感じるケースもあるでしょう。
また市街地で駐車場が少ない場合は、1階部分にビルトインガレージを設けるケースが多く見られますが、耐震壁が少なくなる分だけ揺れに弱くなります。

揺れを抑えるためには耐震性の高い構造や材料を使う方法が有効ではあるものの、建物価格が高くなりやすい点がデメリットです。
使う建材も2階建てより多いため、重量も重くなることから、万が一に備えて耐震性にも注目しておきましょう。
ただし、3階建ての木造建築は構造計算を行ったうえで設計されるので、過度に心配する必要はありません。

プライバシーの確保が必要

3階建ては住宅密集地に建てられるケースが多く、近隣との距離が短い傾向にあります。
場合によっては、お互いの音が聞こえたり部屋の中が見えたりしますし、窓の位置が近くて開けにくいと感じる人もいるでしょう。

プライバシーを害すると近隣トラブルにつながりやすいため、事前に対策が必要です。たとえば、窓の位置をずらすだけでも音や視線の問題をある程度解消できます。
遮音性を高める壁材や施工方法もあるので、施工会社への相談をおすすめします。

3階建て注文住宅の建築費用の目安

3階建て住宅は、一般的な2階建て住宅を建てるよりもコストがかかります。
その理由は、高さがある分だけ使う建材や資材が増え、工期も長くなるためです。
単純に考えて、2階建ての施工よりも材料費が1階分多くかかり、工期が長くなれば人件費が増えます。
2階建てよりも重量があるため、場合によっては地盤改良工事のコストも必要です。

そもそも、3階建ては建築基準法によって構造計算が義務化されており、設計段階のコストも高くなります。
これらの要因から、3階建ては2階建てに比べて建築費が1.5倍ほど高くなるといわれています。
また、建築費用の相場は社会の動向にも左右され、特に近年は賃金の増加や円安による輸入材料の値上げなど、建築コストが上昇しやすい環境になっていることも考慮しておく必要があるでしょう。

ただし、維持費は2階建てよりも抑えられる

3階建ては建築費が高くなりやすいものの、狭小地に建てるなら2階建てよりも維持費を抑えられます。
土地面積が狭くなれば、毎年課税される固定資産税や都市計画税などの税金が安く済みます。建物の面積が小さいことで、メンテナンス費用も割安です。

家がコンパクトなので、冷暖房効率が高く電気代がかかりにくいメリットもあります。
ただし近隣住宅と距離が近いと、屋根や外壁を修理する際に普通の足場が組めず割高になりやすい点は注意が必要です。家を所有している限り維持費が発生するので、細かい部分まで想定しておきましょう。

3階建ての家づくりで注意すべきポイント

満足度の高い3階建て注文住宅を建てるには、3階建住宅ならではのポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、特に注意したい4つのポイントを解説します。

階段下スペースを活用する

3階建ては必然と階段が多いつくりになるため、階段下スペースの有効活用によって快適に暮らせます。
そこで注目したいのが「ヌック」です。ヌックとは「こぢんまりとして居心地のよい空間」のことで、語源はスコットランド語で「暖かくて心地のよい場所」を意味する「neuk(ヌーク)」とされています。

一般的には、階段下に生まれるデッドスペースやリビングの一角をヌックとして活用するケースが多く、家族と同じ空間に居ながら一人の時間を楽しめるのが魅力です。
家事スペースや書斎、パソコンコーナーなど、ライフスタイルに合わせた使い方ができるヌックは、注文住宅の自由設計ならではといえます。

ヌックのメリット・デメリットについては、こちらの記事をご覧ください。

土地選びの段階から住宅の施工会社に相談する

3階建ては法律的な制限が多く、土地選びを自分たちで行った場合に「3階建ては建てられない」と住宅の施工会社に断られるケースもあります。
前述したように「第一種低層住居専用地域」で3階建てを建てるのは現実的ではありませんし、建ぺい率や容積率、斜線制限によって希望する住宅を建てられない可能性があります。

そのため、確実性を持って住宅の施工会社と一緒に土地選びをするのが無難です。
素人目には魅力のある土地に見えても、専門知識のあるプロが見ると、3階建てには適さない土地や問題の多い土地が明らかになります。
できれば、土地も一緒に探してくれるハウスメーカーや工務店への依頼を検討するとよいでしょう。

将来的にホームエレベーターの設置も検討しておく

3階建て住宅は階段の上り下りが多い生活になるので、将来の暮らしに不安を感じる人も多いかもしれません。
老後も長く安心して暮らすためには、ホームエレベーターの設置も検討しておくのも有効な対策です。

ホームエレベーターは、狭小住宅向きのコンパクトな2人乗りなら0.7~1畳の広さが必要です。
導入費用は250~300万円が相場で、維持費用は年間4~7万円程度が目安です。
その他維持費用や固定資産税などがプラスされるものの、老後も安心して長く暮らせるメリットを考えると、必要経費といえるのではないでしょうか。

なお、将来的にリフォームでホームエレベーターを設置したいと考えるなら、設計時にスペースを確保しておきましょう。
たとえば、1階にはファミリークローゼット、2階にはパントリー、3階には納戸などを配置しておくと、リフォーム時にエレベーターのスペースに変更できます。

できるだけ耐震性能が高い家づくりをする

耐震性能とは、建物が地震に耐えられる能力のことで、以下に挙げる耐震等級1~3の3段階が定められています。
数字が大きいほど耐震性能が高く、倒壊しにくい建物となります。

  • 耐震等級1:建築基準法と同レベルの耐震性(東京を想定した場合、震度6強~7程度に相当)
  • 耐震等級2:等級1で想定する地震力の 1.25 倍の地震力に対する強さ
  • 耐震等級3:等級1で想定する地震力の 1.5 倍の地震力に対する強さ

引用:新築住宅の住宅性能表示制度かんたんガイド|国土交通省

3階建て注文住宅を建てる際は、耐震性能が高い家を選んだ方が安全性を担保できます。つまり、選ぶべきは「耐震等級3」です。
特に1階部分にビルトインガレージを設置したい人、吹き抜けやスキップフロアなど壁や柱が少なくなる間取りを取り入れたい人は、耐震等級3で建てる必要があります。
ただし建築コストが高く、対応できる施工会社が限定的という側面があるので、ハウスメーカーや工務店に相談する際は耐震性についても確認しましょう。

耐震等級3のメリット・デメリットについては、こちらの記事をご覧ください。

3階建て注文住宅の施工例

これから3階建て注文住宅を建てようと考えるなら、実例を参考にしてイメージを膨らませましょう。ここでは、山根木材が手掛けた3階建て注文住宅を紹介します。

縦の空間が広がる母娘二世帯の3階建て

縦に伸びる空間に、快適に暮らせるアイデアをふんだんに取り入れた3階建ての間取りです。
道路に面する角地のメリットを活かし、すべての居室に大きめの窓を配置している点が特徴です。

なかでも家族が集まるリビングには、吹き抜けに設置した高窓から自然光が入り込むため、明るい空間の中で話が弾みそうです。
また、3階に配置した子ども部屋には勾配天井を採用し、開放感のある空間になっています。

上質感漂う都会の3階建て

グレーカラーでクールな印象を醸し出す3階建て住宅です。
住宅密集地に建ち、周囲に高い建物が多いことから、バルコニーの腰壁を高くして視線を遮りました。
狭小地でスペースが限られているなかでも、シューズクロークやウォークインクローゼット、壁面収納など、収納スペースを十分に確保しています。
スタイリッシュな暮らしに憧れる人の参考になる間取りです。

狭小地を有効利用した都市型モダンの3階建て

狭小地を有効活用し、建物全体が上品で洗練された印象の3階建て住宅です。
1階に設置したビルトインガレージにより、雨の日の買い物も濡れるリスクを軽減できるうえ、重い荷物もスムーズに出し入れできます。

リビングには勾配天井を採用し、縦の開放感が得られるように工夫されています。
開口部から入り込んだ自然光が白を基調とした壁紙に反射し、明るい屋内を実現できています。

暮らしやすい3階建てを建てるなら施工実績が豊富な会社に相談しよう

3階建て注文住宅は、コンパクトであることで得られるメリットが多くあります。
しかし、立地環境によっては間取りの工夫が必要になり、2階建てよりも建築費が高くなりやすいといったデメリットも見逃せません。
思い描いた3階建てで満足度の高い暮らしを実現するには、施工実績が豊富な会社に依頼を検討しましょう。

広島・東広島・福山で憧れの注文住宅を建てるなら山根木材へご相談を。
長期優良住宅やZEH、耐震等級1(建築基準法における耐震基準と同等レベル)の1.5倍の地震力に耐える「耐震等級3」が標準仕様になっており、安心感があり快適な住環境が手に入ります。
広島で永く住み継がれる家づくりを目指し、手がけた注文住宅は累積1万棟を超えます。
理想の3階建て注文住宅を手に入れるためにも、山根木材にお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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