コの字型の平屋にするメリット・デメリットは?間取りや施工事例も紹介

  • 作成日:2024/01/17
  • 更新日:2024/04/26
  • 編集者:山根木材メディア編集部
コの字型の平屋にするメリット・デメリットは?間取りや施工事例も紹介

昨今、家事や子育てがしやすいという理由から、注文住宅で平屋を希望する若い世代が増えています。
中でも人気なのが「コの字型の平屋」です。コの字型の平屋には、外からの視線を気にせずに過ごせる中庭が作れたり外観がおしゃれになったりと、多くのメリットがあります。
ただし、複雑な形状ゆえのデメリットがあることも事実です。良い面ばかりに目を奪われていると、実際に生活を始めてみて暮らしにくさを感じるかもしれません。

そこでこの記事では、快適かつおしゃれな平屋を建てたい方に向けて、コの字型の平屋のメリットと注意点について解説します。
イメージしやすいように山根木材が手掛けた施工実例も紹介しますので、参考にしてみてください。

平屋をコの字型に建てるメリット

まずは平屋をコの字型に建てるメリットについて解説します。
最も大きなメリットは、空いた部分に中庭を作れることでしょう。駐車スペースにするという手もありますが、中庭を設けることで暮らしの質は格段に上がります。

建物の中心に中庭が作れる

コの字というのは、敷地を上空から見たときの建物の形を表します。くぼんだ部分は建物に三方向を囲まれており、道路や隣地に面したところは高いフェンスや植栽で目隠しをすれば、そこは外部からの視線を気にせずに過ごせるプライベート空間です。
パジャマのまま庭に出て朝の新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込む、庭で育てた草花を眺めながらゆったりとお茶を飲む…想像すると気持ち良さそうですね。

室内の床と高さを合わせてウッドデッキを設ければ、中庭を部屋の延長線上にあるような空間にでき、アウトサイドリビングとして活躍します。
お子さんやペットが屋外でのびのびと遊べますし、室内から目が届きやすく安心です。

日当たりや風通しのいい家になる

中庭には家の採光性・通風性を高める効果もあります。
例えば、周囲を2階建て以上の建物に囲まれた平屋は、採光性が低くなりがちです。
隣家との距離が近い場合は、視線を遮るために終日レースカーテンやブラインドを利用する生活になるかもしれません。
日当たりが悪く窓も締め切った状態では、ダニやカビの発生も気になるでしょう。

平屋をコの字型にして中庭を設け、中庭に面する三面の壁に大きな窓を設置することにより、光が室内に届く快適な家が実現できます。
視線を気にすることなく窓を思いきり開けられるので、風通しもバッチリです。

ロの字型の平屋よりも開放的になる

中庭の四方すべてが建物に囲われているロの字型の平屋よりも、一辺が開けているコの字型の平屋のほうが、開放感を感じやすい家になります。
室内から外を眺めたとき、視界が抜けて広がりが感じられるためです。

中庭にはさまざまな活用方法がありますが、その一つに「眺めを楽しむこと」があげられます。
例えば、新緑や紅葉を楽しめる落葉樹をシンボルツリーに植えれば、家にいながら自然の移り変わりを楽しめます。
丹精込めて整えた庭を夜も眺められるよう、ライトアップするのも素敵ですね。
目の前に建物がない中庭なら、街路樹や遠くの山並みを借景にして楽しむことも可能です。

おしゃれな外観デザインになりやすい

注文住宅を建てるのなら、オリジナリティを出したいものです。
しかし平屋は2階部分がないため、形状が単調になりがちです。屋根や外壁の色によっては、のっぺりとした面白味のない外観になってしまうかもしれません。

その点、コの字型にすると建物の形状に変化が生まれてデザイン性が高くなり、おしゃれで個性的な外観を作りやすくなります。
和風・洋風どちらのデザインとも相性が良く、ゆったりと高級感のある雰囲気に仕上がります。
中庭も含めたトータルデザインで、周囲の住宅とはひと味違ったセンスをアピールできるでしょう。

二世帯で暮らす際の緩衝地帯になる

コの字型の平屋は二世帯住宅にも向いています。高齢になると階段の上り下りを負担に感じるようになるので、生活のすべてがワンフロアで完結する平屋での二世帯同居はベストな選択です。
とはいえ、生活の距離が近いと、お互いストレスがたまりがちになってしまいます。
建物をコの字型にして中庭の両サイドを各世帯のプライベートゾーンにすれば、適度な距離感ができるため、ストレスを感じにくくなるでしょう。

中庭は共有スペースにするのがおすすめです。二世帯でバーベキューを楽しむなどコミュニケーションがとりやすくなりますし、庭で小さなお子さんを遊ばせるときにも「親世帯が見守ってくれている」という安心感があります。

平屋をコの字型に建てるデメリット

コの字型の平屋には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットもあります。
選んでから後悔することのないよう、注意すべき点を押さえておきましょう。

間取りを工夫しないと生活動線が長くなりやすい

コの字型の家では生活動線が長くなることがあるため、間取りを慎重に考える必要があります。
例えば、中庭を挟んで一方にリビング、反対側に浴室・トイレなどの水回りを設置するとしましょう。
この場合、リビングからトイレに行くとき、中庭を通れば直線移動できます。ただし、雨の日にわざわざ傘をさして移動するのは面倒ですよね。
そうなると、家の中をぐるっと回りこまなくてはなりません。洗濯機置き場は浴室の近くに設置することが多く、家事動線も悪くなりがちです。

「少しの距離だから…」と思うかもしれませんが、動線の悪さは少しずつストレスとして蓄積されます。
普段の生活パターンを考慮して、動線がスムーズになるような間取りを選ぶようにしてください。

家事効率がアップする回遊動線のある間取りについては、こちらの記事をご覧ください。

建物の形状が複雑で建築費用が高くなりやすい

同じ延べ床面積の家を建てるとき、2階建てよりも平屋のほうが建築費用は高くなります。
例えば、延床面積100㎡の家を建てるとしましょう。1階と2階の床面積が等しい総2階の家なら、基礎部分は50㎡で済みます。一方、平屋を建てる場合は100㎡の基礎が必要です。
基礎や屋根などの主要構造部は建築費用の中で大きな割合を占めるため、平屋のほうが費用がかかるというわけです。

フラットな形状の平屋でも割高になるところ、コの字型の平屋はさらに費用がかかります。
基礎や屋根の形状が複雑になり、その分、多くの資材を使用するためです。

広い敷地が必要​になる

そもそも平屋を建てるには広い敷地が必要ですが、コの字型で建てるとなるとさらに広い敷地が必要になります。
国土交通省の「住生活基本計画」では、一般型誘導居住面積水準(世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準)として、次のように掲げています。

  • 単身者:55㎡
  • 2人以上の世帯:25㎡×世帯人数+25㎡

出典:住生活基本計画(全国計画)|国土交通省

例えば、夫婦2人+子ども(10歳以上)2人の4人家族なら、125㎡(約37.5坪)程度の居住スペースが望ましいということです。ここに10帖程度の広さの中庭を作るとすると、約16.5㎡(約5坪)が加わります。
土地の形状によっては居室スペースが使いにくいものになってしまう可能性があるため、変形地などではさらに広い敷地が必要かもしれません。

土地が広くなるほど購入費用がかかりますし、固定資産税・都市計画税も高くなります。
建築費用を含め、コスト面のデメリットは慎重に考えるべきでしょう。

コの字の平屋を建てるときにチェックすべきポイント

さて、メリット・デメリットを踏まえたうえでコの字型の平屋を建てることになったら、次に「暮らしやすい家」を作ることを考えましょう。
ここからは、コの字型の平屋の設計時に注意したいことについて解説します。

中庭のメンテナンスのしやすさ

心地よい空間を維持できるよう、メンテナンスのしやすい中庭を作るようにしましょう。
まず注意したいのは、しっかりとした排水計画です。中庭の排水がしっかりできないと湿気がこもりがちになり、虫やコケが発生しやすくなります。
また、排水口に落ち葉やゴミが詰まると水はけが悪くなるため、日常的な清掃も必要です。

中庭の雑草処理が面倒なら、タイルやコンクリートで仕上げると手間がかかりません。
ウッドデッキにする場合は、天然木よりも耐久性に優れた樹脂製がおすすめです。
「こんな中庭にしたい」という要望に加え、メンテナンスの内容やペースも考慮して庭づくりを進めるようにしてください。

窓の断熱性

中庭に面した三面に窓を設置すると採光性や通風性は向上しますが、家の断熱性は低下します。開口部が増えることにより外気の影響を受けやすくなるためです。
断熱性を高めるには、ペアガラスやトリプルガラスなど複層ガラスの窓を選ぶとよいでしょう。
複層ガラスは、ガラスとガラスの間に空気層があり、断熱効果を高めるだけでなく結露対策にもなります。

なお、窓のサイズを大きくすると耐震性が低くなる可能性があるため、建物の「耐震等級」を確認するようにしてください。
耐震等級とは、国が定める住宅性能表示制度により建物がどの程度の地震に耐えられるかを示す数値です。
ちなみに、山根木材では、防災活動の拠点となる消防署や警察署などに匹敵する「耐震等級3」を標準仕様としています。

耐震等級3のメリット・デメリットについては、こちらの記事をご覧ください。

防犯対策

平屋は「空き巣に狙われやすい」という側面があるため、防犯対策は入念に行う必要があります。
外部から見えにくく窓の多い中庭は、空き巣にとっての格好の侵入経路といえるでしょう。
センサーライトや防犯砂利などの防犯グッズは必ず導入してください。
なお、前述の複層ガラスも防犯に効果的です。複数のガラスがあるため割れにくく、侵入までに時間がかかるため、空き巣に敬遠されます。防犯フィルムを貼るとさらに効果的です。

コの字型の平屋の間取りプラン

コの字型といっても両サイドをシンメトリーにする必要はありません。
中庭にどのような効果を期待するのか、どのように活用したいのか、考え方は家庭によってさまざまです。それによって間取りは変わります。
具体的にイメージできるように、ここでは特徴的なコの字型の平屋の間取りプランを2点紹介します。

太陽をキャプチャーするコの字型平屋

テラスタイプの中庭を挟んで玄関と主寝室を配置したプランです。
玄関ドアを開けると正面の窓から明るい光が差し、窓の向こうにあるテラスが目に飛び込んできます。テラスにはシンクが設置され、気軽にお掃除ができるため、いつも美しい状態をキープできるでしょう。
スポットライトも設置されているので、テラスに鉢植えのシンボルツリーを置いたり季節の花を飾ったりして、夜のライトアップを楽しむのも素敵です。

明るさを届けるインナーテラスのあるコの字型平屋

家族が集まるリビングは明るい南側に配置するのが一般的ですが、この家では北側に配置されています。
しかしながら、南側に設けた7帖のインナーテラスから光がたっぷり届くため、暗さを感じることはありません。
目隠し用の壁があるインナーテラスは完全なプライベート空間で、子どもたちの遊び場、家族の憩いの場、物干し場などさまざまな用途に活用できます。

中庭のあるコの字型の平屋の施工事例

ここからは、山根木材が建築したコの字型の平屋を紹介します。
今回紹介するのは分譲住宅の施工事例ですが、分譲住宅は一般的なライフスタイルを想定しており、誰もが暮らしやすい間取りや仕様、動線になっているため、間取りを考える際に参考になります。施工例を見ながら、コの字型の平屋での暮らしをイメージしてみましょう。

1.5階建てのコの字型の住まい

お手入れしやすいタイル仕上げインナーテラスがある平屋です。インナーテラスは周囲を壁に囲まれているため、外からの視線を気にせずのびのびと過ごせます。
吹き抜けのリビングは開放感たっぷり!高い天井を活かして、屋根裏に6.9帖のフリースペースを確保しました。

平屋ならではの開放感を存分に引き出した住まい

変形地を生かしたコの字型の平屋です。プライバシーを重視した囲い付きのインナーテラスを建物の中央に配置。
勾配天井で高さを確保したリビングは、インナーテラスから明るい光が差し込む開放感あふれる空間に仕上がりました。

コの字型の平屋で明るく開放感のある暮らしを満喫しよう

ワンフロアで生活のすべてが完結する平屋は、家事や子育てに忙しい若い世代におすすめの住まいといえるでしょう。
建物をコの字型にすれば中庭からの採光・通風が確保でき、より暮らしやすい家になります。ただし形状が複雑なため、間取り決めは慎重に行うことが必要です。

広島・東広島・福山で注文住宅を建てるなら、山根木材にご相談ください。
山根木材では「永く住み継がれる家づくり」を目指し、これまでに累積1万棟を超える注文住宅を手掛けてきました。
豊富な実績を活かし、ライフスタイルに最適なプランをご提案します。
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この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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