自由設計住宅の自由範囲はどこまで?メリットとデメリットもまとめて解説

  • 作成日:2024/02/20
  • 更新日:2024/09/11
  • 編集者:山根木材メディア編集部
自由設計住宅の自由範囲はどこまで?メリットとデメリットもまとめて解説

自由設計住宅と聞くと「一から十まで全て自由に設計が可能な家」だと思いがちですが実際はどうでしょうか。また、自由設計住宅と注文住宅との違いはどこにあるのでしょうか。
今回の記事では、自由設計住宅の疑問について、メリット・デメリットや注意点を交えて解説しました。
自由度の高いマイホーム建築をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

自由設計とは何か

家について話し合う手元

自由設計とは一般的に「建築条件付きの土地」と「モデルプランが用意された建築前の住宅」がセットで販売される時に用いられる言葉です。フリープランと表現される場合もあります。
自由設計住宅の自由度は住宅会社により異なりますが、間取りや装飾は自由に決められるものの、住宅を建築する施工会社の選択や、設備や建材の変更はできない場合が多くあります。

自由設計という言葉から「住宅建築に関わる全てのことを自由に決めることができる」と思われがちですが、実際には「建売住宅や規格住宅と比較して自由度が高い住宅」という認識が正しいです。
ただし先ほどお伝えしたように、住宅会社ごとに選択可能な範囲は異なるので、自由度が非常に高い住宅会社もあります。

注文住宅と自由設計住宅の違い

注文住宅は、施工会社、住宅の広さや間取り、導入する設備や建材など大半の項目を施主が自由に決めることができます。自由設計住宅と比較すると注文住宅の方が自由度が高くなります。

自由設計住宅のメリット

ホワイトタイルが印象的な一戸建て

自由設計住宅には次のようなメリットがあります。

注文住宅よりもコストを抑えることができる

自由設計住宅は注文住宅はよりも自由度が低いですが、その分コストを抑えることができます。
また、自由設計住宅は選択に制限がありますが、そのためトータルコストが分かりやすく、予算を大幅にオーバーしてしまうリスクを減らすこともできます。

建売住宅・規格住宅よりも自由度が高い

自由設計住宅は、建築済み住宅である建売住宅や、ハウスメーカーの規格で建築される規格住宅と比較して、家族の希望をより形にできる自由度があります。
建売住宅や規格住宅では物足りないという方は、自由設計住宅を検討してみましょう。

比較的短期間で住宅建築ができる

自由設計住宅では、施工会社の検索や住宅への細かい要望を検討する手間がないことから、比較的短い時間で着工までのステップを進めることができます。
それに対し注文住宅では、着工までに1年以上の時間をかける場合もあります。

自由設計住宅のデメリット

自由設計住宅には、次のようなデメリットがあります。
事前にデメリットを把握しておけば、問題が起こるリスクを減らすことができます。

自分で施工会社を選べない

自由設計住宅は、住宅の施工会社が決定した上で販売されていることが多く、自由に施工会社を選ぶことができません。家づくりを任せたい施工会社や建築士がいる場合には、自由設計住宅の建築は避けましょう。

自由度を上げようとするとコストがかさむ

住宅会社によっては、選択ごとに追加費用がかかることがあります。
少しの間取り変更は無料でも、2階へのリビング設置はオプションになるなどが代表的な追加費用の例です。
追加費用が増えれば、トータルコストが注文住宅と同等になってしまう可能性もあるので注意が必要です。

自由設計住宅を建築する際の注意点

ダイニングにて向かい合って話し合う夫婦

後悔のない自由設計住宅づくりのために、次のような点に注意してください。

自由に選べる範囲を確認しておく

前述のとおり、自由設計住宅での自由に選択可能な範囲は住宅会社により異なります。範囲を十分確認せずに契約を進めると、理想通りのマイホームを形にすることが難しくなる場合があります。
自由設計の住宅を建築する際には、契約前に必ず選択可能な範囲、追加費用を確認してください。

元から自由度の高さは求めていない場合でも、実際に住宅建築の話を進めるうちに希望が増えてくることも往々にしてあります。モデルハウスなどを見学した上で、家族の希望を事前に話し合っておきましょう。

また、同時に着工後の変更範囲も確認しておきましょう。着工後でも、壁紙やコンセントの位置など、細かな仕様変更に応じている建築会社もあります。着工後の仕様変更が可能であれば、実際に住宅の建築が進んでから具体的な希望が見えた時にも安心です。

アフターサポートの充実度を確認する

アフターサポートの内容や期間は住宅会社により大きく異なります。建築した住宅で何十年も安心した暮らしが送れるよう、保証期間・保障内容・定期点検の頻度や費用を調べておきましょう。
アフターサポートについては、該当の建築会社の口コミなどを確認することがおすすめです。

自由設計住宅・注文住宅のどちらが適しているか

自由設計住宅と注文住宅の、どちらが自分たち家族に適しているのか分からない方は、以下を参考に選定を進めてみましょう。

自由設計住宅がおすすめの家族

自由設計住宅がおすすめの家族は次のようなご家庭です。
家族に当てはまるか考えてみましょう。

  • 引越しの時期が決まっており期間に余裕がない
  • 少しでも早く新居に暮らしたい
  • 住宅建築の打ち合わせに多くの時間を割けない
  • 住宅のデザインや間取りに強いこだわりはない
  • コストパフォーマンスが良いマイホームを手に入れたい
  • 建売住宅や規格住宅に気に入った間取りがない

自由設計住宅はコストパフォーマンスに優れ、住宅建築にかかる労力と時間を最小限に抑えながら、さらに一定の自由度が確保されています。自由度と効率の両方にこだわりたい方は、自由設計住宅がおすすめです。

自由設計住宅よりも注文住宅がおすすめの家族

自由設計住宅よりも注文住宅の方がおすすめの家族には、次のような特徴があります。

  • 新居に暮らすまでに時間がかかっても構わない
  • じっくり時間をかけてマイホームの計画を立てたい
  • マイホームの計画は家族で全て決めていきたい
  • オンリーワンな住宅を建てたい
  • 家族の希望が明確である
  • マイホームの建築を依頼したい施工会社や建築士がいる

注文住宅は、選択肢が多いことから建築までに長い時間と手間がかかりますが、家族と暮らす住宅についてじっくり考えていきたいという方は、注文住宅が適しています。

まとめ

吹き抜けのあるダイニング空間に集う家族

自由設計住宅は、間取りや壁紙などを選べるものの、設備や建材の選択は難しい場合が多いため、注文住宅よりも自由度は下がりますが、注文住宅よりも短期間で住宅建築を進められ、コストパフォーマンスも優れています。

自由設計住宅の自由度は住宅会社により異なるため事前に選択範囲をしっかり確認をした上で、家族に適した住宅が自由設計で実現できるかをよく考えてみましょう。

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