戸建ての防音対策まとめ|騒音問題リスクを最小限に抑えるポイント

  • 作成日:2024/02/20
  • 更新日:2024/09/11
  • 編集者:山根木材メディア編集部
戸建ての防音対策まとめ|騒音問題リスクを最小限に抑えるポイント

騒音問題と言えば集合住宅を思い浮かべる方が多いものの、戸建て住宅でも、外からの騒音や自宅から外に漏れてしまう音、家の中で響く音に悩まされることがあります。
音に対して感じる不快感は人によって変わりますが、音が気になるマイホームでは快適な暮らしを実現することができません。

今回の記事では、戸建て住宅の防音対策について詳しくまとめました。
これから住宅を建築しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

防音対策は住宅建築時に実施する

家にまつわる騒音をイメージ

防音対策は住宅建築後でも実施できますが、住宅の構造自体に手を加えたり既存の壁を解体したりなど、大規模な工事が必要になる可能性があります。その場合、すぐに防音対策を施すことができず、毎日不快な音に悩まされながら過ごすことになります。

冒頭でもお伝えしたように音の感じ方には個人差があるため、音に敏感な家族がいるのなら、初めから防音対策を施した住宅の建築がおすすめです。また、住宅密集地にマイホームを建てる予定の方は、近隣住宅と十分な距離が取れないことを念頭に置いて防音対策について考えてください。

戸建てで起こりやすい騒音トラブル例

耳をふさぐ女の子

ここでは戸建て住宅で発生しやすい代表的な騒音トラブルの例を紹介します。

近隣の住宅や車の音を不快に感じる

家の外部の騒音には以下のようなものがあります。

  • 車の音
  • 近隣の住宅や道路工事の音
  • 電車の音
  • 近隣住宅の方の話し声・生活音(楽器や家電が発する音を含む)
  • 家の周辺にいる歩行者の話し声

家族の生活の時間帯によっては、騒音のせいで夜眠れなくなったり体調を崩してしまったりする可能性があります。近隣の環境を変えることは困難であるため、自ら対策を講じましょう。

自宅の音が近隣の住宅に迷惑をかけている

騒音問題は自分や家族が被害を受けるのみでなく、自分たちが近隣住人に迷惑をかけてしまうこともあります。家族が自覚していなくても、近隣から騒音に対するクレームを受けた時には、常に大きな音を出さないように注意しながら生活しなければいけません。

家の中で家族の話し声や生活音が気になって不快だと感じる

騒音問題は家の中で起こる場合もあります。例えば個室にいる家族が、リビングにいる他の家族の話し声やテレビの音が気になって眠れなかったり勉強ができない状態では、家族の中で不満が生まれてしまいます。
リビングの位置によっては、音の問題でお客様を招きにくくなったり、リビングが使いにくくなることも考えられます。

不快に感じる音には種類がある

人間が不快に感じる音は、空気伝搬音や固体伝搬音、さらに両者が混ざった音の3種類に分類されます。

空気伝搬音

空気伝搬音は空気を振動させて伝わる音であり、人の話し声・車のエンジンの音・救急車のサイレン・テレビの音などが該当します。

固体伝搬音

固体伝搬音は固体を振動させて伝わる音を指しており、足音・ドアの開け閉めの音・何かを床に落とした時の音などが該当します。

空気伝搬音+固体伝搬音の混ざった音

空気伝搬音と固体伝搬音が混ざった音とは、空気を振動させる+壁や床を伝わって響く両方の伝わり方をする音を指します。具体的には大型トラックが走る音や洗濯機の稼働音、ピアノの演奏音などが該当します。

住宅建築時にできる防音対策

防音対策をしている家のイメージ

ここでは住宅を建築する際に実施可能な防音対策についてまとめました。
可能であれば複数の対策を取り入れて、より防音性の高いマイホームを手に入れてください。

防音性の高い建築構造を選択する

住宅の構造には、木造・鉄筋コンクリート・軽量鉄骨の3種類があります。防音性の高さは素材の密度の影響を受けることから、この3つの中では鉄筋コンクリートが最も防音性が高い建築構造になります。
ただし、建築構造以外の要素も住宅の防音性を左右するため、木造や軽量鉄骨でも十分な防音対策を講じることは可能です。

住宅の気密性を高くする

気密性が高い住宅は、外気はもちろん外の音が室内に入り込みにくくなり遮音性も高くなります。
また少ない光熱費で一年中快適に過ごせるという利点もあります。

防音ガラスや二重ガラスを使う

住宅の開口部である窓は騒音が出入りする部位です。窓からの音漏れを予防するためには、二重窓や防音ガラスの活用をおすすめします。

吸音・遮音性能がある建材を導入する

特に住宅内で音が響きやすい床・天井・壁に、遮音壁材・吸音床材を採用すれば、室内の気になる音を軽減すことができます。このような対策は住宅全体ではなく、音が気になる部分のみに施すだけでも高い効果が得られます。

騒音が届きにくい間取りを考える

住宅の間取りを考える時には音の問題も考慮しましょう。
以下のような工夫をすることで、住宅内外の騒音に悩むリスクを減らすことができます。

  • 寝室に近過ぎる位置に水回りの設備を設置しない(トイレ・洗濯機など)
  • 寝室の位置を隣家から離れた場所にする
  • それぞれの個室に防音性が高い壁を採用する

家族の生活スタイルに合わせて音が気にならない間取りを考え、自分が特に静かに過ごしたいと考えている部屋には十分な防音対策を施しましょう。

自分でできる防音対策とは

ピアノを楽しそうに引く女の子

すでに住宅を建築済みの方が防音対策を自分で行いたいと考えているのなら次のような方法があります。
このような取り組みはリフォームが難しい賃貸住宅でも実施可能です。

音が気になる家電の下に防音マットや防音シートを敷く

洗濯機などの家電が発する音が気になるという方は、家電の下に市販の防音マットや防音シートを敷いてみてください。洗濯機の不快な音とともに振動を軽減することができます。家族が眠っている時間に洗濯機を稼働させる方はこのような防音対策を取り入れましょう。

音が出る家電と壁との間に隙間を設ける

テレビや音楽機器などの家電が壁に直接触れていると、音が壁を伝わって他の部屋や住宅の外に響きやすくなります。音が出る家電は壁から1〜2cm距離を空けて設置してください。

大きな家具を壁に設置する

壁に大きな家具を設置することで音が壁を伝わって他の部屋まで響く問題を防ぐことができます。
壁越しの音漏れが気になるという方は、該当の壁にタンスやキャビネットを置いてみてください。

防音性能が高いカーテンを活用する

近年では、紫外線カットや防炎などさまざまな機能を備えたカーテンが販売されています。
防音性能が高いカーテンを設置すれば、窓からの騒音が気になるという問題も簡単に改善できます。

まとめ

戸建て住宅で快適に暮らすためには防音対策が重要です。
自宅から音が漏れず、外からの音も気にならない状態でなければ、快適な暮らしが実現しにくくなります。
この記事を参考に、自宅に採用できる防音対策は何かを考え、家族全員が安心して暮らせるマイホームを建築してください。

すでに住宅を建築済みで騒音に悩んでいる方は、防音マットや防音シートなどの防音グッズを活用することをおすすめします。

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山根木材メディア編集部

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