カントリースタイルとは温かみのある素朴なインテリア
マイホームの建築や部屋の模様替えを考える際、数あるインテリアスタイルの中から「カントリースタイル」に惹かれる方は多いでしょう。
カントリースタイルとは、英語の「country(田舎の)」が語源となっており、懐かしさを感じるようなほっとする空間を特徴とします。
自然素材をふんだんに使い、どこか牧歌的で温かい雰囲気が魅力です。
この章では、カントリースタイルの基本的な特徴を「素材」「色」「柄」の3つの視点から詳しく解説します。
特徴1 自然素材を活かした温もりある素材感
カントリースタイルを形作る上で最も重要なのが、木材や石、レンガといった自然素材の活用です。
無垢のフローリングや梁見せ天井、漆喰の壁などが代表的で、素朴で優しい雰囲気を醸し出します。
特にフローリングには、温かみのあるパイン材や、木目が美しいオーク材などが多用されます。
これらの素材は経年とともに風合いが増し、住むほどに愛着がわくのもカントリースタイルの大きな魅力です。
また、家具も天然木を活かしたものが多く、手作りのような温もりを感じさせるデザインが中心です。
例えば、素朴な木製のダイニングテーブルや、使い込んだ風合いのチェストなどは、カントリーな部屋作りに欠かせない要素です。
特徴2 ホワイトやベージュを基調とした優しい色使い
カントリースタイルの部屋は、ホワイト、ベージュ、オフホワイト、アイボリーといったナチュラルカラーを基調とします。
これに、アースカラー(自然を思わせる色)であるブラウン、グリーン、ブルーなどをアクセントとして加えることで、全体的に落ち着いた、居心地の良い空間が生まれます。
派手な色は控えめにし、全体的にトーンを揃えることで、統一感のある穏やかな雰囲気を作り出します。
例えば、壁は白や生成りの漆喰、カーテンはベージュのリネン、ソファはアイボリーの布製といった組み合わせは、カントリースタイルの王道です。
光を柔らかく反射する色を選ぶことで、部屋全体が明るく、開放的な印象になります。
特徴3 ギンガムチェックや小花柄が彩るアクセント
カントリースタイルでは、無地だけでなく、柄物も効果的に取り入れられます。
特に、ギンガムチェックや小花柄、ストライプ、パッチワークなどは、カントリーな部屋作りに欠かせないアイテムです。
これらの柄は、クッションカバー、カーテン、テーブルクロス、ベッドリネンなどに使われることが多く、空間に可愛らしさや遊び心をプラスします。
例えば、リビングのソファにギンガムチェックのクッションを置いたり、キッチンの窓辺に小花柄のカフェカーテンを飾ったりするだけで、一気にカントリーらしい雰囲気になります。
ただし、柄物を多用しすぎるとごちゃごちゃした印象になるため、無地のアイテムとバランスよく組み合わせるのがポイントです。
手作りの温もりを感じさせる刺繍やレースなども、カントリースタイルをより魅力的に演出します。
【テイスト別】あなた好みはどれ?代表的なカントリースタイルの種類とインテリア実例
カントリースタイルと一口に言っても、そのルーツとなる国や地域によって様々なテイストが存在します。
ここでは、特に人気の高い「アメリカン」「フレンチ」「ブリティッシュ」に加え、日本の住宅に馴染みやすい「ナチュラル」の4つのカントリースタイルについて、それぞれの特徴とインテリア実例を紹介します。
アメリカンスタイル 開拓時代の素朴さと力強さ
アメリカンカントリースタイルは、アメリカ開拓時代のフロンティア精神が息づく、素朴でありながらも力強い雰囲気が特徴です。
実用性を重視した堅牢な木製家具が中心で、どこか懐かしさを感じるレトロなデザインが多いのが魅力です。
インテリアの特徴
- 素材: パイン材やオーク材などの無垢材を多用し、使い込んだような風合いを大切にします。
レンガや石材もアクセントとして効果的です。 - 色: 赤、紺、グリーンなどの深い色合いをベースに、ホワイトやベージュを組み合わせます。
星条旗を思わせる色使いも人気です。 - 柄: 星柄、チェック柄(特にバッファローチェック)、パッチワークキルトなどがよく使われます。
- 家具: 重厚感のあるソファやロッキングチェア、大きなダイニングテーブルなどが中心です。
アンティーク調のブリキ缶やホーロー製のキッチン用品、古い看板なども飾られます。 - 部屋の実例:リビングには革張りのソファや素朴な木のテーブルを配置し、壁には家族の写真やアンティークのプレートを飾る。
キッチンにはチェック柄のカーテンやパッチワークの鍋つかみを使い、どこか懐かしいアメリカの家庭を思わせる空間を演出します。
フレンチスタイル 上品で洗練されたシャビーシック
フレンチカントリースタイルは、フランスの田舎町、特にプロヴァンス地方の住宅に見られるような、上品さと素朴さが融合したスタイルです。
シャビーシックとも呼ばれ、使い込まれたような風合いの家具や、優雅な曲線を取り入れたデザインが特徴。洗練された大人の可愛らしさを演出します。
インテリアの特徴
- 素材: 白く塗装された木材やアイアン、リネンやコットンなどの天然素材が中心です。
- 色: ホワイト、オフホワイト、グレー、淡いブルー、ラベンダー色といった、くすんだパステルカラーが基本です。
- 柄: 小花柄、ストライプ、トワル・ド・ジュイ(フランスの伝統的なプリント生地)などが使われます。
- 家具: 猫脚の家具や繊細な装飾が施されたドレッサー、アンティーク調のショーケースなどが人気です。シャンデリアやロココ調のミラーなどもよく合います。
- 部屋の実例:白を基調としたリビングに、シャビーなペイントが施されたアンティーク風の家具を配置。
ラベンダー色のリネンカーテンや小花柄のクッションを添えることで、上品で優しい雰囲気が漂います。
キッチンにはアイアンの飾り棚に白いホーロー容器を並べ、優雅なフレンチカントリーの世界観を作り出します。
ブリティッシュスタイル 伝統と格式を感じる重厚感
ブリティッシュカントリースタイルは、イギリスの伝統的な邸宅やコテージを思わせる、重厚で落ち着いた雰囲気が特徴です。
何世代にもわたって受け継がれるような、流行に左右されない普遍的な美しさがあります。
質の良い木材やレザーを多用し、格式高さを感じさせながらも、どこか温かみのある空間を作り出します。
インテリアの特徴
- 素材: マホガニーやウォールナットなどの深い色合いの木材、レザー、ツイード、ウールなどが中心です。レンガや石造りの壁もよく見られます。
- 色: ダークブラウン、ボルドー、ディープグリーン、ネイビー、グレーといった落ち着いた色が基本です。
- 柄: タータンチェック、ストライプ、ペイズリー柄などが多く用いられます。
- 家具: チェスターフィールドソファ、オーク材のブックケース、アンティークのサイドボードなど、重厚感のあるクラシックな家具が中心です。
暖炉やアームチェアも欠かせません。 - 部屋の実例:リビングには深みのあるグリーンのチェスターフィールドソファを置き、ウールのブランケットをかける。
暖炉の周りには積まれた薪と、革張りのアームチェアを配置し、重厚ながらもくつろげる空間を演出します。
書斎にはオーク材の大きな本棚を設け、アンティークな地球儀や地球儀を飾り、知的な雰囲気を作り出します。
ナチュラルスタイル 日本の住まいに馴染むシンプルさ
ナチュラルカントリースタイルは、天然素材を最大限に活かし、シンプルで心地よい暮らしを追求するスタイルです。
特定の国の様式にとらわれず、自然との調和を重視するため、日本の住宅にも取り入れやすいのが特徴です。
余計な装飾を排し、素材そのものの美しさを引き出すことで、穏やかでリラックスできる空間を作り出します。
インテリアの特徴
- 素材: パイン材やバーチ材などの明るい色合いの木材、リネン、コットン、ラタン、麻などの自然素材がメインです。
- 色: オフホワイト、ライトベージュ、ライトグレー、ペールトーンのグリーンやブルーなど、明るく優しい色が基本です。
- 柄: 無地や控えめなストライプ、小花柄などが中心で、柄物を取り入れる場合もシンプルさを保ちます。
- 家具: シンプルなデザインの木製家具や、藤(ラタン)素材のチェア、天然素材のファブリックを使ったソファなどが人気です。
グリーン(観葉植物)を効果的に取り入れます。 - 部屋の実例:リビングには明るい木目のローテーブルと、リネンのカバーをかけたソファを配置。窓辺にはシンプルな生成りのカーテンをかけ、観葉植物を飾ることで、光と風を感じる心地よい空間を演出します。
ダイニングには、木の質感を生かしたシンプルなテーブルセットを置き、余計な装飾を省くことで、素材本来の美しさを際立たせます。
【場所別】カントリーな部屋を作るインテリアコーディネート術
カントリースタイルの魅力は、家全体だけでなく、リビング、キッチン、寝室といった特定の部屋でも十分に楽しめるところです。
ここでは、それぞれの空間でカントリースタイルを実現するための具体的なコーディネート術をご紹介します。
リビング 木製家具とファブリックでくつろぎの主役に
カントリースタイルのリビングは、家族が集まり、ゆったりと過ごせる温かく居心地の良い空間が理想です。
- メイン家具: 木材をふんだんに使ったソファやローテーブルを選びましょう。
パイン材やオーク材など、木目の美しいものが特におすすめです。
使い込んだようなアンティーク調の家具も雰囲気を高めます。 - ファブリック: ソファにはリネンやコットン素材のカバーをかけたり、ブランケットを無造作に置いたりすることで、リラックス感を演出します。
クッションカバーは、ギンガムチェックや小花柄、無地の生成りなどを組み合わせると良いでしょう。 - 照明: 温かい光のペンダントライトやフロアランプを配置します。
アイアン素材やガラスシェードのものがカントリースタイルによく合います。 - 小物・装飾: 素焼きの植木鉢に入った観葉植物、木製のフォトフレーム、アンティーク調の時計などを飾ります。
壁には古い洋書のページやドライフラワーを飾ってもおしゃれです。 - 床: 無垢フローリングが理想ですが、難しい場合は素朴なラグマットを敷くだけでも雰囲気が出ます。
キッチン タイルやホーロー雑貨で楽しく料理できる空間に
カントリースタイルのキッチンは、機能性だけでなく、見た目の可愛らしさや温かみも重視されます。料理が楽しくなるような、居心地の良い空間を目指しましょう。
- 素材: キッチンカウンターの壁には、ホワイトやベージュ、テラコッタ風のタイルを取り入れると、一気にカントリーらしさがアップします。
木製の吊り戸棚やオープンシェルフも魅力的です。 - 収納: ホーロー製のキャニスターや陶器の保存容器を並べたり、ワイヤーバスケットを活用したりして「見せる収納」を楽しんでください。
アンティーク調の食器やカトラリーもディスプレイの一部になります。 - 照明: 小さなペンダントライトを複数吊るしたり、スポットライトで手元を明るくしたりします。レトロな雰囲気の照明器具が似合います。
- 小物・装飾: ハーブを育てた鉢植え、リネン素材のキッチンクロス、木製のカッティングボードなどを飾ります。
古いブリキ缶やガラスジャーも可愛らしいアクセントになります。 - 家電: 最新の家電も、マットな質感やレトロなデザインのものを選ぶと、空間に馴染みやすくなります。電子レンジやトースターの色を揃えるのもおすすめです。
寝室 優しい色合いの照明とリネンで安らぎを演出
カントリースタイルの寝室は、一日の疲れを癒す安らぎの空間であるべきです。
温かみのある色合いと天然素材で、落ち着いた雰囲気を演出しましょう。
- ベッド: 木製のフレームベッドが基本です。ヘッドボードに装飾があるものや、アイアン素材を取り入れたものもカントリースタイルによく合います。
- ファブリック: ベッドリネンは、リネンやコットンなどの天然素材で、ホワイト、ベージュ、オフホワイトといった優しい色合いを選びます。
小花柄やチェック柄のクッションをプラスすると可愛らしさが増します。 - 照明: 直接的な光ではなく、間接照明をメインにします。
ベッドサイドにテーブルランプを置いたり、フットライトを設置したりして、柔らかな光で空間を包み込みます。
シェードが布製やガラス製のものを選びましょう。 - 小物・装飾: ドライフラワーやフレッシュな花を飾ると、より自然な雰囲気に。
木製のチェストやドレッサーには、アンティーク調のミラーやアクセサリーケースを置くと良いでしょう。 - カーテン: 厚手のドレープカーテンよりも、軽やかなリネンやコットン素材のカーテンが似合います。
日差しを柔らかく取り込み、朝の光を心地よく感じられる空間に。
初心者でも簡単!カントリースタイルを作る3つのステップ
「カントリースタイルの部屋に憧れるけれど、どこから手をつけていいか分からない…」という初心者の方でも大丈夫です。
ここでは、簡単に理想のカントリー部屋を作るための3つのステップをご紹介します。
順番に実践することで、おしゃれなカントリーテイストの空間に近づけるでしょう。
ステップ1 まずはテーマカラーとメインの家具を決める
部屋作りの最初のステップは、全体の方向性を決めることです。
漠然としたイメージではなく、具体的なゴールを設定することで、家具や小物の選び方が格段に楽になります。
まず、メインとなるテーマカラーを決めましょう。
カントリースタイルでは、ホワイト、ベージュ、アイボリーなどの明るいナチュラルカラーが基本です。
これに、お好みに合わせて淡いグリーン、ブルー、ブラウンなどをアクセントカラーとして加えます。色は3色程度に抑えると、まとまりのある空間になります。
次に、部屋の印象を大きく左右するメインの家具を選びます。
例えば、リビングならソファとローテーブル、ダイニングならダイニングテーブルセットなどです。
「カントリーテイストの家具はどんなものがある?」と迷ったら、木製で、丸みのあるデザインや、少し使い込んだような風合いのものを選ぶと良いでしょう。
アンティークショップやインテリアショップの実例写真を参考に、自分の理想に合う家具を見つけることが重要です。
大きな家具は部屋の雰囲気を決めるので、ここでしっかりとイメージを固めましょう。
ステップ2 照明やカーテンで部屋全体の雰囲気を演出
テーマカラーとメイン家具が決まったら、次に部屋全体のムードを作る要素として、照明とカーテンを選びます。
これらは部屋の印象を大きく左右する重要なアイテムであり、カントリーな雰囲気作りに欠かせません。
照明は、温かい光で空間を包み込むことがカントリースタイルでは特に重要です。
白っぽい蛍光灯ではなく、電球色の温かい光を放つ照明を選びましょう。
デザインは、アイアン製、ガラス製、陶器製、木製のものがカントリースタイルによく合います。
例えば、リビングにはシェードにフリルがついたペンダントライト、寝室にはアンティーク調のテーブルランプを置くことで、優しい光が心地よい空間を作り出します。
「カントリースタイル 照明」と検索して、気に入ったデザインを探してみてください。
カーテンは、リネンやコットンなどの天然素材を選び、色は部屋のテーマカラーに合わせた無地、あるいは小花柄やギンガムチェックがおすすめです。
重厚なドレープカーテンよりも、光を柔らかく取り込む軽やかな素材がカントリースタイルには似合います。
丈は床に少し引きずるくらいの長さにすると、よりリラックスした雰囲気を演出できます。
既製品だけでなく、「カントリー風 カーテン DIY」で検索して、手作りに挑戦してみるのも良いでしょう。
ステップ3 雑貨や小物で自分らしさをプラス
部屋の大きな要素が決まったら、いよいよ雑貨や小物で「自分らしさ」を加えていきます。
これらの小さなアイテムが、カントリースタイルの魅力を最大限に引き出し、部屋に温かみと個性を与えてくれます。
- 観葉植物やドライフラワー: 部屋に自然の息吹を取り入れるために、観葉植物は欠かせません。
素焼きの鉢に入れたハーブ類や、吊るすタイプのグリーンなどもおすすめです。
ドライフラワーやプリザーブドフラワーを飾ることで、素朴で優しい雰囲気が生まれます。 - ファブリック小物: クッション、ブランケット、テーブルクロス、ランチョンマットなどに、テーマカラーや柄物を取り入れましょう。
手編みのものやパッチワークもカントリースタイルにぴったりです。
「カントリーインテリア 小物」で検索して、お気に入りのアイテムを見つけてください。 - アンティーク風雑貨: ブリキ缶、ホーロー容器、木製のボックス、ガラスの瓶などは、それだけでカントリーな雰囲気を高めます。
古い洋書やレースのドイリーなどをディスプレイするのもおしゃれです。 - DIYアイテム: 手作りの棚、リメイクしたフォトフレーム、自作のガーランドなど、自分で作ったものを飾ることで、部屋への愛着がさらに深まります。
「カントリー風 DIY」で検索すると、たくさんのアイデアが見つかります。
これらの雑貨や小物は、一気にたくさん置くのではなく、少しずつお気に入りを増やしていくのがおすすめです。
配置に迷ったら、まずは少なめに飾ってみて、バランスを見ながら増やしていくと良いでしょう。
賃貸でもOK!手軽に始めるカントリー風DIYアイデア
「賃貸だから大掛かりなリフォームはできないけれど、カントリースタイルの部屋にしたい!」と考えている方もいるでしょう。
ご安心ください。
賃貸でも手軽に始められるDIYアイデアはたくさんあります。
大きな変更をしなくても、工夫次第で十分にカントリーな雰囲気を作り出すことができます。
100円ショップのアイテムで雑貨をアンティーク風にリメイク
100円ショップで手に入るアイテムは、DIYの宝庫です。
これらを少しリメイクするだけで、おしゃれなカントリー雑貨に大変身させることができます。
- 木製ボックスやフレームのリメイク: 100円ショップの木製ボックスやフォトフレームに、ミルクペイントやエイジング加工(わざと古びた風合いを出す加工)を施しましょう。
サンドペーパーで角を少し削ったり、ワックスを塗ったりするだけで、使い込んだようなアンティーク感が出ます。
レースやドライフラワー、麻ひもなどをデコレーションしても可愛らしいです。 - ブリキ缶・ガラス瓶の活用: ブリキ缶にステンシルで文字を入れたり、ガラス瓶に麻ひもを巻いたり、アンティーク風のラベルを貼ったりするだけで、おしゃれな収納容器やディスプレイアイテムになります。
キッチンの調味料入れや、リビングの小物入れとして活用できます。 - フェイクグリーンや造花の飾り付け: 本物の植物が育てにくい環境でも、フェイクグリーンや造花を飾ることで、部屋に自然の温もりをプラスできます。
100円ショップの植木鉢にリメイクシートを貼ったり、麻布でカバーしたりするだけでも雰囲気が変わります。
貼って剥がせる壁紙で壁の一面を模様替え
賃貸物件で壁に穴を開けたり塗装したりすることはできませんが、「貼って剥がせる壁紙(ウォールシート)」を活用すれば、壁の印象をガラリと変えることができます。
- 木目調やレンガ調の壁紙: カントリースタイルに欠かせない木材やレンガの雰囲気を、手軽に壁に取り入れられます。
リビングや寝室の壁の一面だけをアクセントウォールとして貼り替えるのがおすすめです。
部屋全体に貼るよりも、圧迫感がなく、おしゃれな空間になります。
「カントリー調 部屋 画像」や「カントリー風 部屋」で検索すると、参考にできる実例がたくさん見つかります。 - 漆喰風の壁紙: 漆喰の壁はカントリースタイルに非常にマッチします。
真っ白ではなく、少しクリームがかった漆喰風の壁紙を選ぶと、より温かみのある空間を演出できます。 - 小花柄やストライプ柄の壁紙: 可愛らしい小花柄や、シンプルなストライプ柄の壁紙も、カントリーテイストの部屋にぴったりです。
クローゼットの扉の内側や、ニッチ(壁のくぼみ)の中に貼るだけでも、さりげないおしゃれさを楽しめます。
「なんだか野暮ったい…」カントリーインテリアで失敗しないための注意点
カントリースタイルは温かく魅力的な反面、一歩間違えると「野暮ったい」「古臭い」印象になってしまうこともあります。
「カントリー インテリア 嫌い」というキーワードの裏には、そうした失敗への懸念があるかもしれません。
ここでは、おしゃれで洗練されたカントリーインテリアを実現するための3つの注意点をご紹介します。
注意点1 甘くなりすぎない色と素材のバランスを意識する
カントリースタイルは可愛らしい要素が多いですが、そればかりを強調しすぎると、子どもっぽく見えたり、飽きが来てしまったりすることがあります。
- 色の数を抑える: 基本カラー(ホワイト、ベージュなど)をメインに、アクセントカラーは1~2色に絞りましょう。
特にパステルカラーを多用しすぎると甘くなりすぎるため、落ち着いたトーンの色を意識的に取り入れることが大切です。 - 素材のバランス: 木材、アイアン、リネン、コットンなど、異なる素材感をミックスすることで、奥行きのある洗練された印象になります。
例えば、可愛らしい小花柄のファブリックには、アイアン製の家具や、無骨な素焼きの鉢を合わせるなど、甘さと辛さのバランスを取ることを意識しましょう。 - モダンな要素を少し加える: 全てをカントリーテイストで統一するのではなく、シンプルなデザインの家電や、ミニマムな照明などを一点取り入れると、空間が引き締まり、現代的でおしゃれなカントリースタイルになります。
注意点2 生活感を隠す「見せる収納」と「隠す収納」の使い分け
カントリースタイルは、雑貨や小物を飾ることが多いため、ともすれば散らかった印象になりがちです。おしゃれな空間を保つためには、収納を意識することが非常に重要です。
- 「見せる収納」を厳選する: ホーロー容器やアンティークの食器、デザイン性の高いカゴなど、見せることで絵になるアイテムは積極的にディスプレイしましょう。
しかし、日常使いの細々としたものや、生活感が出やすいものは「隠す収納」に徹することが大切です。 - 「隠す収納」を効果的に: 引き出し付きのキャビネットや、扉付きの収納棚を上手に活用しましょう。ソファの下やベッド下収納なども有効です。
収納家具も、カントリースタイルに合う木製やラタン製のものを選ぶと良いでしょう。 - カゴやボックスを活用する: ラタンや柳のバスケット、木製のボックスなどは、見た目もおしゃれで、中身を隠してくれる便利なアイテムです。
リビングのブランケット入れや、キッチンの食品ストック入れなどに活用すると良いでしょう。
注意点3 素材のメンテナンス方法を事前に確認しておく
カントリースタイルでよく使われる無垢材や天然素材は、時間とともに味わいが増す一方で、適切なメンテナンスが必要です。購入前や導入前に、手入れの方法を理解しておくことが大切です。
- 無垢材の家具やフローリング: 無垢材は乾燥や湿度によって反りやひび割れが起こることがあります。
定期的なオイルメンテナンスやワックスがけが必要となる場合があります。
また、水濡れや汚れには注意が必要です。
それぞれの木材の特性に合わせた手入れ方法を確認しましょう。 - 天然素材のファブリック: リネンやコットンは、洗い方や干し方によっては縮んだりシワになったりすることがあります。
手洗い推奨のものや、アイロンがけが必要なものもあるため、洗濯表示を必ず確認しましょう。 - 漆喰や塗り壁: 自然素材の壁材は、汚れがつきやすい場合や、欠けやすい場合があります。
部分的な補修方法や、日常のお手入れ方法を事前に確認しておくことで、美しい状態を長く保てます。
これらの注意点を踏まえることで、カントリースタイルの魅力を最大限に引き出しつつ、長く快適に暮らせる理想の部屋を実現できるでしょう。
まとめ
カントリースタイルは、素朴な温かさと懐かしさを感じさせる魅力的なインテリアです。
フレンチ、アメリカン、ブリティッシュ、ナチュラルといった多様なテイストがあり、それぞれの国の文化や風土が反映された個性豊かな空間を作り出します。
木材やレンガ、天然素材のファブリックなどを基調に、ホワイトやベージュなどの優しい色合いでまとめ、ギンガムチェックや小花柄でアクセントを加えるのが基本です。
リビング、キッチン、寝室といった場所ごとに、家具選びや照明、小物使いのコツを押さえることで、憧れのカントリーな部屋を実現できます。
また、賃貸でもできるDIYアイデアや、失敗しないための注意点もご紹介しました。
素材のバランスや収納の工夫、メンテナンス方法を理解することで、より洗練されたおしゃれなカントリースタイルを楽しむことができるでしょう。
ぜひこの記事を参考に、あなたらしいカントリースタイルを見つけて、心安らぐ居心地の良い暮らしを始めてみてください。
お問い合わせ・資料請求は、下記お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。