広島市の南部に位置する「南区」は、JR広島駅や中心部へのアクセスが良く、生活利便性に優れています。
一方で、海や山も近く、自然を身近に感じられる環境が整っています。
区内にはショッピングモールや医療機関、公園などが多く、単身者から子育て世帯まで幅広い層に人気があります。
ただし、同じ区内でもエリアごとに街の雰囲気や災害リスク、家賃相場に違いがあるため、住む場所を選ぶ前に各エリアの特徴を理解しておくことが大切です。
本記事では、広島市南区で住むのにおすすめのエリアや交通アクセス、生活利便性、治安・災害リスクなどについて徹底解説。
教育環境や公園、観光スポットも紹介するので、南区への移住を検討中の子育てファミリーは必見です。
広島市南区ってどんな街?

広島市南区は、その名のとおり、市の南部に位置するエリアです。
西を京橋川、東を猿猴(えんこう)川に挟まれた三角州を中心に、北はJR山陽本線沿線、南は瀬戸内海に浮かぶ似島(にのしま)や金輪島(かなわじま)までを含む広い範囲を指します。
北西部には市の玄関口「広島駅」があり、JRや広島電鉄(広電)、市内バスが集まる交通の要所として、通勤・通学の利便性も高いです。
また、宇品港や比治山公園といった自然を感じられるスポットや、プロ野球・広島東洋カープの本拠地「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島(マツダスタジアム)」などもあり、休日のお出かけやスポーツ観戦も気軽に楽しめます。
このように南区は、都市の利便性と自然の豊かさが調和した、暮らしやすいエリアといえます。
広島市南区でおすすめのエリアは?
先述のとおり、広島市南区は瀬戸内海の島々から広島駅周辺まで、広範囲にわたっています。
エリアによって性格が大きく異なるため、自分たちのライフスタイルに適した場所を選ぶことが大切です。
ここでは、南区で特におすすめしたい「宇品(うじな)」「向洋(むかいなだ)」「比治山(ひじやま)周辺」の3エリアの特徴を紹介します。
海と街の利便性を両立する「宇品(うじな)エリア」

海沿いに広がる宇品エリアは、広島駅から広電宇品線や路線バスで一本というアクセスの良さが魅力です。
広島港(宇品港)が位置していることから、周辺は商業施設やマンションの開発が進んでおり、毎日の買い物や食事にも困りません。
海の景観を楽しめる便利なエリアということで、南区でも人気の高いエリアの一つです。
広電の宇品二丁目・宇品三丁目・宇品四丁目電停周辺や宇品西エリアなどは、落ち着いた住宅街が広がっており、海辺の開放感もありつつ、静かに暮らせるのがうれしいポイントです。
JR沿線で通勤に便利な「向洋(むかいなだ)エリア」
猿猴川(えんこうがわ)の東岸、新広島バイパスの南側に広がる向洋(むかいなだ)エリアは、JR向洋駅(駅自体は府中町に立地)からも比較的近く、広島駅まで電車で数分と利便性が高いのが魅力です。
広電バスや広島バスを使えば、広島駅や中心部まで直接向かうこともできます。
大手自動車メーカーのマツダ本社工場にも近く、通勤や通学に便利な立地でありながら、計画的に整備された閑静な住宅街が多いのも特徴です。
なお、向洋駅近くの「向洋駅周辺青崎地区」では、土地区画整理事業が進行中。
道路や公園といった都市基盤とともにスーパーマーケットなども整備されており、住みやすさがますます向上しています。
自然と市街地のバランスが良い「比治山(ひじやま)周辺エリア」
比治山周辺は、広島駅周辺地区のすぐ南に位置し、中心部とも京橋川を挟んですぐという便利な立地ながら、緑豊かな環境が広がるエリアです。
比治山公園をはじめ、周辺には展望台や散策路が整備されており、小高い場所からは広島市中心部や瀬戸内海の景観を楽しめます。
公園内には「広島市現代美術館」「広島市立まんが図書館」などの文化施設もあり、アートや文化に気軽に触れられるのもこのエリアならではの魅力です。
広電比治山下電停・比治山橋電停が最寄りで、「バスが便利」「病院やコンビニが充実している」「自然が多い」といった声が聞かれます。
ただし、山を中心とした坂の多いエリアなので、場所によって、徒歩や自転車での移動が大変な点には注意が必要です。
広島市南区の交通アクセスは?

広島市南区は、JR・広電・路線バスといった公共交通網が充実しており、紙屋町・八丁堀といった中心部や広島駅への移動がスムーズです。
特に、比治山周辺から宇品エリアにかけて走る広電の皆実(みなみ)線・宇品線には複数の電停が設けられており、紙屋町や広島駅方面へ電車1本でアクセスできます。
区内には多数のバス路線も走っているので、駅や電停から離れたエリアでも移動に困ることは少ないでしょう。
また、2025年8月3日には広電の「駅前大橋ルート」が開業し、広島駅ビル2階に路面電車が直接乗り入れるようになりました。
2026年春には、中心部の主要エリアを環状で結ぶ「循環ルート」の整備も予定されており、さらなるアクセス向上が期待されます。
その反面、広島駅周辺や国道2号線沿いは交通量が多く、特に通勤時間帯には車での移動にストレスを感じることがあるかもしれません。
公共交通の利用がより快適な選択肢となりつつあります。
広島市南区の買い物や医療施設など生活利便性をチェック!

広島市南区は、広島駅周辺や海沿いの宇品エリアを中心に、日常の買い物から休日のショッピングまで幅広く対応できる商業施設がそろっています。
広島駅にある駅直結の商業施設「minamoa(ミナモア)」と「ekie(エキエ)」には、スイーツ専門店や飲食店街から有名ブランド、人気アパレルストアまで、多種多様な専門店が出店。仕事帰りの買い物の強い味方です。
また、駅の東側「マツダスタジアム」の隣には「コストコ広島倉庫店」もあり、連日多くの買い物客でにぎわっています。
宇品エリアには「ゆめタウンみゆき」「イオン宇品店」「ベイシティ宇品」などの大型商業施設が集中しているほか、海沿いの旧倉庫群を使ったおしゃれな店舗も多くあります。
比治山エリアの南にある皆実町には「ゆめタウン広島」もあり、近所でほとんどの買い物を済ませられるでしょう。
医療面では「広島大学病院」や「県立広島病院」などの大規模医療機関が区内にあり、内科や小児科のクリニックも数多く立地しています。
日常の診療から高度な救急医療まで受けられるのは、暮らしの大きな安心材料です。
広島市南区の治安や災害リスクは?

広島市南区への移住を考えるうえで、治安や災害リスクは「安心して暮らせる地域か」を判断する大切なポイントです。
治安面でいうと、南区は中心部に近いながらも閑静な住宅街が多く、比較的落ち着いています。
広島県警察「安全安心マップ」でも、中心部で見られるような凶悪犯罪はほとんど発生しておらず、市内平均と同程度の治安水準です。
ただし、南区の住民の口コミでは「夜道は街灯が多くて安心だが、路地裏は暗いところもある」という声も見られます。
こうした夜間の人通りの少ない道や、交通量の多い幹線道路沿いを通る際は注意が必要です。
防災面に関しては、瀬戸内海に面していることから、台風や高潮、津波などの水害リスクを抱えています。
広島市の津波ハザードマップでは、青崎や向洋新町、皆実町、比治山周辺などの地域に津波浸水想定区域が設定されています。
斜面に住宅地が広がる比治山周辺や丹那地区などでは、土砂災害警戒区域に指定されている箇所もあり、土砂災害への備えも必要です。
南区は治安が安定している一方、災害リスクの高いエリアも見られるため、国土交通省が提供する「重なるハザードマップ」などを参考に、災害ごとの危険性を事前に確認しておきましょう。
子育て世帯にうれしい教育・公園環境

引用:広島大学 附属小学校
広島市南区は、子育て世帯にうれしい教育施設や公園環境も充実しています。
教育面では、県内トップクラスの進学実績を誇る広島大学附属小・中・高をはじめ、公立小中学校も多数あり、子どもに合わせた学習環境を幅広く選べるのが魅力です。
広島市の情報によれば、区内に50以上の保育関連施設が設置されているなど、幼稚園や保育園・認定子ども園も数多く整備されており、共働き世帯にとっても暮らしやすいエリアといえます。
南区には、小規模な街区公園を含むと100ヶ所以上の公園が整備されていて、公園環境にも恵まれています。
エリアの中心的な公園である「比治山公園」では、散策やスポーツ、春の花見など、四季折々の自然を楽しむことも。
南区は、毎日の遊びにもってこいの小規模公園から、休日に家族で出かけたい大型公園までバランスよくそろっており、子どもの「学び」と「健やかな成長」につながるエリアとしても人気です。
南区は観光スポットも充実!

日常生活の利便性が高い広島市南区は、休日に楽しめる観光スポットも豊富にそろっています。
自然に触れたいなら、広島駅からほど近い場所にある「比治山公園」や「黄金山公園」がおすすめ。
どちらも春は桜の名所として知られるほか、市内を一望できる展望スポットとしても人気です。
特に、黄金山公園からの夜景は県内有数といわれており、デートスポットにもなっています。
また、広電の元宇品口電停近くの宇品島にある「元宇品公園」は、瀬戸内海国立公園のエリアに指定されており、手付かずの原生林が広がり、豊かな自然や海の風をたっぷりと浴びることができます。
アートや文化に触れるアカデミックな休日を過ごしたいなら、比治山公園にある「広島市現代美術館」を訪れるのもよいでしょう。
日本初の公立現代美術館であり、建築界の巨匠・黒川紀章氏が設計した建物も必見です。
ほかにも、広島駅近くの「マツダスタジアム」で野球観戦や地域イベントを楽しんだり、広島港(宇品港)周辺の倉庫街「宇品デポルトピア」のおしゃれなインテリアショップやカフェで思い思いの時間を過ごしたりするのもおすすめです。
このように南区に住めば、休日にわざわざ足を延ばさなくても、近所で観光を楽しむことができます。
南区に住むメリット
ここまで南区の住みやすさに関して詳しく見てきましたが、あらためて南区に住むメリットを整理してみましょう。
- 広島駅や中心部に近く、交通アクセスが良い
- ゆめタウンやコストコ、広島大学病院など、買い物や医療の利便性が高い
- 子育て世帯に必須の学校や保育施設、公園が豊富にそろっている
- 比治山や元宇品の自然、公園やレジャー施設など、休日の楽しみ方が幅広い
- マツダスタジアムや広島市現代美術館でスポーツや文化を身近に感じられる
都市の便利さと自然のゆとりややすらぎをともに感じられるのが、南区の大きな魅力といえます。
生活利便性を重視する方にも、子育て環境を重視する方にもフィットするエリアです。
南区に住むデメリット
一方で、南区への移住を検討する際には、注意すべきポイントもあります。
デメリットとしては次のような点が挙げられるでしょう。
- 区内でも、エリアによって地価や家賃に大きな差がある
- 比治山周辺や黄金山周辺など、場所によって坂道が多く、自転車や徒歩での移動が大変なところがある
- 広島駅周辺や国道2号線沿いなどは、渋滞や混雑に悩まされやすい
- 海沿いや川沿いのエリアでは、洪水や津波などの災害リスクがある
特に災害リスクは、住まいの安全性や資産価値にも大きく影響するため、ハザードマップで事前にしっかり確認しておきましょう。
広島市南区はこんな人におすすめ!
広島市南区は、広島駅や中心部へのアクセスが良く、毎日の買い物やいざという時の医療の利便性にも恵まれたエリアです。
加えて、比治山や元宇品など、海と山の自然をたっぷりと感じられるエリアでもあります。
こうしたことから、南区は次のような特徴に当てはまる人におすすめです。
- 通勤や通学の便利さを重視する人
- 買い物や医療の安心感、充実した教育環境を求める子育て世帯
- 都市と自然のバランスが取れた場所で暮らしたい人
- スポーツや文化体験を日常的に楽しみたい人
ただし、エリアによって地価が高めなこと、交通渋滞が慢性化していること、災害リスクが高い場所があることなどは十分考慮する必要があるでしょう。
特色あるエリアの多い南区での暮らしを検討するなら、「どんなライフスタイルにしたいか」を軸に、適切なエリアを選ぶことが大切です。
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