佐々木恵利さん~焙煎教室「カフェ フレスコ ナギ」

  • 作成日:2023/10/25
  • 更新日:2023/10/25
  • 編集者:山根木材メディア編集部
佐々木恵利さん~焙煎教室「カフェ フレスコ ナギ」

コーヒーの焙煎教室「カフェ フレスコ ナギ」を営む佐々木さん。
五感を使って焙煎したコーヒーで、格別で贅沢な一杯を味わってもらいたい。暮らしの中で癒やしを楽しむ物語です。

映像コンテンツ(YouTube)

お家でできるコーヒーの焙煎を教えるお店「カフェ フレスコ ナギ」を営む佐々木さん。
「自分のため、家族のため、大切な人のために一から手をかけたコーヒーを入れるのは とても贅沢なことだし、贅沢な時間。
手をかける暮らし方は心も体も豊かなになると思う」と語られます。

島育ちの両親の影響で海は癒される場所だと語る佐々木さん。
カフェフレスコナギの「ナギ」も瀬戸内海の凪から名付けられています。
「コーヒーを淹れる時の音のように、海辺の優しい波の音が穏やかな気持ちになる」
いろいろなことがある日常の中でほっと一息つけるコーヒーも日常の癒しとして楽しんでほしいと考えられています。

暮らしのてまひま

佐々木恵利さんプロフィール画像

caffe fresco Nagi 佐々木 恵利さん

カフェフレスコ ナギ代表。
コーヒーの本当の美味しさや、自宅で焙煎できる方法を、体験教室やコーヒー講座で伝える。生豆の販売、希望があれば焙煎した豆も販売。カカオ焙煎から手掛けるチョコレート作り教室も実施。コーヒーを趣味で楽しみたい人や仕事に生かしたい人、健康を大切に考える人、丁寧な暮らしを求める人が集まる。身近な暮らしで手をかける楽しさを伝える「ていねいな暮らし手ぶら塾」も好評。

目を覚ませたいとき、気持ちを切り替えたいとき、疲れを癒したいとき、気合いを入れたいとき。いつもそばにあって、どんな気持ちにも寄り添ってくれる一杯のコーヒー。
そんなコーヒーをもっと美味しく味わうために、淹れ方のもう一歩前、焙煎するところが始めてみませんか。本物の美味しさを求めて、「カフェフレスコ ナギ」の佐々木恵利さんを訪ねました。

焙煎したて、挽きたて、淹れたての新鮮なコーヒーを

佐々木恵利さん①

急須のような形の焙煎器の中には、まだ白っぽいコーヒー豆。火にかけてしばらくすると、パチパチと音が鳴り始めます。豆のはぜる音が変化し、香ばしい香りが強くなっていきます。
豆が少しずつ色づき、焙煎器をのぞいてみるとコーヒー色に。焙煎したての豆をうちわの風で冷まして粗熱をとります。
豆を挽いたら、いよいよお湯を「置き」ます。粉の上に湯をじわじわとにじみ伝えるようなイメージだそうです。
粉がふっくらと盛り上がると、下の容器にポタポタ、ポタポタ…。
「コーヒーが落ちる音もいいですよね。コーヒーの焙煎は五感をフル活用します。触れて温度を、見て香って音を聞き分けて焙煎を進めてきます。そして味わいます」

佐々木恵利さん②

佐々木さんが淹れてくれたコーヒーを口に含むと、のどをするっと滑らかに流れていきました。
「何杯でもおかわりできそう!」と感じたのは初めてのこと。
焙煎したて、挽きたて、淹れたての新鮮なコーヒーの美味しさと、時間がたったコーヒーで胃がむかむかした原因はコーヒーが劣化して雑味やえぐみが出たためと初めて知りました。

佐々木さんが営む「カフェフレスコ ナギ」は、焙煎から手掛けるコーヒー教室。
「コーヒーの美味しさの決め手は淹れ方と言われますが、お米の炊きたてが美味しいように、コーヒーも焙煎したてが最もフレッシュで美味しいんです 。だから、お家でもできる焙煎方法を伝えています」と佐々木さん。

店名は、イタリア語で新鮮なコーヒーという意味。
ナギは、佐々木さんが海好きで瀬戸内の凪(なぎ)にちなんでいるそうです。
「瀬戸内の穏やかな海のように、心の中もそうであってほしいです」と願いを込めて、佐々木さんは新鮮なコーヒーの美味しさを伝えています。
コーヒーの焙煎は片手間にはできません。何かに集中する無心になれるじかんが、心を落ち着かせてくれます。

笑顔になれる方法が、お店を始めることだった

佐々木恵利さん③

佐々木さんは20代からコーヒーが好きで、カフェ巡りが趣味。
仕事をしながら結婚、出産を経て、合間を見つけてはコーヒーを学ぶ教室にも参加していたそうです。
そこで出会ったのが「NPO法人 一杯のコーヒーから地球が見える」のコーヒー講座。
コーヒー豆の特徴や淹れ方を教えてくれる教室が多い中で、こちらは一歩手前の「コーヒー豆は植物の種である」から教えてくれました。
そこで、コーヒーも食品と同じように、鮮度の良さが美味しさの秘訣であることも知った佐々木さん。
「みんなにも知ってほしい」という強い思いが芽生えました。

佐々木恵利さん④

佐々木恵利さん⑤

3人の子育てをしながら勤め続けてきた会社を退職後、再就職活動をする中で2016年春にコーヒー講座が終了。
ゴールデンウイークに気分転換になればと娘さんと旅行へ。
旅先で「コーヒー教室をしよう」と決心しました。6月には場所を借り、家族や仲間たちと床や壁をDIYして、8月にオープン。
準備期間はなんと約3か月。スピード感のある実行力に驚かされます。
「私自身が幸せであってこそ家族を幸せにできると思うんです。お母さんの気持ちって、家族に伝わりますよね。私自身が笑顔になれる道を選んだという感じです」

コーヒーは生鮮食品、新鮮なものは美味しくて体にもいい

佐々木恵利さん⑥

目の前にコーヒー豆が並びました。
「これは1年前、3年前に焙煎されたものです」と出されたものを見比べても、鮮度の違いや、そんなに時間がたっていることも全く分かりません。
「お野菜などは見た目からも傷みが分かりますが、コーヒーはよく分からないんです。
しかし、中では成分の劣化が起こっているんです」

そう聞いて、我が家にあるコーヒー豆がいつ焙煎されたものか、いつ挽かれたものなのか確かめたことがないことに気づきました。
「美味しく飲める期間は、焙煎した時点から豆では1週間、粉にして3日、淹れて30分としています」と教えてくれました。

「コーヒーは生鮮食品」という言葉を知ることで、コーヒーの扱い方、楽しみ方が変わってくるはず。
「日々の暮らしの中では鮮度のよいものを体に入れて、美味しさ、香り、その時間を楽しんでほしいです。ごはんをおうちで炊くように、自ら焙煎して、飲みたいときに飲みたい分を淹れてみてください」と話します。

佐々木さんのてまひま佐々木恵利さん⑦

佐々木さんが毎日心地よく過ごすためにしていることは、お気に入りに囲まれること。
店内には植物がたくさんあります。毎朝、声をかけながら健康をチェックしているそう。
そのほかには、旅先で見つけた小物、コーヒーのおともになるのを待つお土産のお菓子、好きな作家のアイアン作品などをあちこちに見つけることができます。
仲間と一緒に作ったカウンターなど、一つひとつがお気に入りであり思い出のあるもの。

「好きなものに囲まれる居心地のいい空間は、自然と笑顔でいられます。私が笑顔でいることで、皆さんにもコーヒーの楽しさが伝わるんじゃないかなと思っています。笑顔でいい一日を重ねていくことが幸せにつながると思っています」

佐々木恵利さん⑧

焙煎して、挽いて、お湯を置いてじわじわとコーヒーを淹れる贅沢なじかん。
「忙しいときはコーヒーメーカーを使ってくださいね。新鮮な豆があれば大丈夫!」という気さくな声にも癒されました。
そろそろ、自分のためや大切な人のために、そしてコーヒータイムにも、時には一から手をかける贅沢なじかんをお過ごしください。

 

この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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