パネル工法の特徴とは?メリット・デメリットをまとめて解説

  • 作成日:2024/02/20
  • 更新日:2024/06/03
  • 編集者:山根木材メディア編集部
パネル工法の特徴とは?メリット・デメリットをまとめて解説

パネル工法とは木造軸組パネル工法の略であり、文字通りパネルを組み合わせて住宅を建築する工法です。
パネル工法は、面で住宅を支える構造になっており、住宅の強度を高めたり気密性を高めたりする効果を得ることができます。
今回の記事では、パネル工法の特徴をメリット・デメリットを交えて詳しくまとめました。これからマイホームの工法を考えるという方は、ぜひ参考にしてください。

代表的な住宅工法は3種類

木材を組んで展示している様子

住宅の工法は大きく分けて、木造軸組工法・ツーバイフォー工法・パネル工法の3つに分類されます。
まずは、それぞれの工法の特徴を見ていきましょう。

木造軸組工法(在来工法)

木造軸組工法は在来工法と呼ばれるように、日本に昔から存在する伝統的な住宅の建築方法です。コンクリートの基礎の上に、垂直方向に柱、水平方向に梁、斜めの方向に筋交を入れ、点と線で住宅の骨組みを作り、屋根を取り付けた上で骨組みに沿って壁を施工し、建築を進めていきます。
木造軸組工法は、現在でも日本の新築住宅に最も取り入れられている工法です。

ツーバイフォー工法(木造枠組壁工法)

ツーバイフォー工法は、北米で一般化している工法であり、2インチ×4インチのパネルを組み立てて住宅を形にしていきます。具体的には最初に1階の壁を組み立てた後、2階や3階を施工し、最後に屋根を乗せます。

面で住宅を支えることから、間取りの自由度は木造軸組工法に敵わないものの、工場でパネルを作成し、現場では組み立て作業のみが進められるため、短い工期でマイホームを建築できるという利点があります。
また、使用するパネルのサイズが異なる、ツーバイシックス工法・ツーバイエイト工法なども存在します。

パネル工法(木造軸組パネル工法)

パネル工法は、木造軸組工法とツーバイフォー工法を混ぜたような工法で、木造軸組工法にパネル材を加えることで住宅の構造をより強いものに変えます。
具体的には、柱や梁を固定したパネル材を作り、建築現場で組み立て作業を行なって住宅を建築します。そのため、木造軸組工法よりも短い工期で、高い強度・高気密・高断熱の住宅を建築することができます。

木造軸組パネル工法のメリット

木造設計の模型

パネル工法には次のようなメリットがあります。
パネル工法を選択すれば、ツーバイフォー工法と木造軸組工法の両方のメリットが得られます。

地震に強い住宅が建築できる

パネル工法は木造軸組工法のような点と線ではなく、面で住宅を支えます。そのため、地震発生時には面全体で地震の揺れを受け流すことで、マイホームの倒壊や損傷を防ぎます。
さらに耐震性が高いパネルを採用すれば、より住宅の耐震性を高めることができます。

地震に強い家については、以下の記事も参考にしてください。

気密性と断熱性能が高い

パネル工法は、面で住宅の外と中・部屋同士を仕切る作りになるため、隙間が生まれにくく、住宅の気密性と断熱性を高くすることができます。外気温の影響を最小限に抑え、どの季節でも快適に過ごせる居住空間を実現可能にします。

間取りの自由度が高い

パネル工法は、木造軸組工法と同じように間取りの自由度が高いという特徴があります。
家族が希望する間取りを自由に取り入れながら、デザインと性能の両立を可能にし、さらに住宅建築後のリフォームする際の制限を最小限に抑えることができます。

広い開口部が設けられる

パネル工法ではパネルでしっかり住宅が支えられることから、住宅の強度を下げることなく広い開口部を設けることが可能で、大きな吹き抜けや、最小限に間仕切りを抑えた部屋のある住宅を形にできます。
開放的な住宅を作りたいと考えている方にはパネル工法がおすすめです。

耐火性が高い

不燃性が高いパネルを選択すれば、火災発生時もパネルが延焼を抑えるため、住宅の耐火性が上がります。
パネル工法の家は火災の被害を最小限に抑え、家族の命や資産を守ります。

木造軸組パネル工法のデメリット

パネル工法の住宅には非常に多くのメリットがあるものの、いくつかのデメリットもあります。

施工を依頼する会社により仕上がりの質が異なる

パネル工法の大きなデメリットとして、施工会社により住宅の品質に差が出てしまうという点があります。
パネル工法は、ツーバイフォー工法のようなマニュアルが作られておらず、施工の自由度も高い分、施工能力が低い施工会社では高い品質を維持できない可能性があります。
パネル工法の住宅を建築する場合は、パネル工法の施工実績の多い確かな技術を持っている施工会社を見つけなければいけません。

施工期間が長引きやすい

パネル工法は、木造軸組工法と比較して短い工期で住宅建築が可能ですが、ツーバイフォー工法と比較すると長い工期が必要な場合があります。パネル工法は間取りの自由度が高いという利点がありますが、その分作業量が増えるため工期が長くなってしまいます。
工期については事前に確認した上で余裕を持てるスケジュールを組んでください。

建築費用が高い

パネル工法で採用するパネルは自由に設定が可能です。
高性能なパネルを選ぶほど建築コストが高くなりますが、耐火性や耐震性など災害に強い住宅を建築できれば、家族は安心して生活を送ることができます。
十分な予算を用意し、コストバランスをとりながらパネルを含む建材を選択しましょう。

木造軸組パネル工法がおすすめの人とは?

住宅営業マンが住宅基礎について説明しそれを聞く夫婦

次のようなご家庭では、パネル工法でのマイホーム建築がおすすめです。
住宅の工法選びをしているのなら、ぜひ参考にしてください。

性能が高い住宅を手に入れたい

高性能な住宅を建築したいと考えている方はパネル工法が適しています。
パネル工法のメリットを見ると分かるように、パネル工法は木造軸組工法とツーバイフォー工法の両方の長所を持ち合わせており、耐震性・気密性・断熱性・耐火性が高く、暮らしやすさと安全性の両方で満足できる住宅の建築が可能だと言えます。

住宅建築時の自由度にこだわりたい

パネル工法では、自由度が高い間取りが選べるだけでなく建築材料も自由に選択でき、採用するパネルの種類によって住宅の性能を高めることが可能です。また、パネルの組み合わせにより十分な強度が確保できるため、大きな窓や大開口のリビングも実現できます。
自分で細かな点まで指定したいと考えている方はパネル工法を選択してください。

まとめ

ダイニングにて向かい合って話し合う夫婦

パネル工法は、木造軸組工法と比較して工期が短く、ツーバイフォー工法よりも間取りの自由度が高いという特徴があり、加えて耐震性・耐火性・気密性・断熱性が高い住宅を形にします。
木造軸組工法とツーバイフォー工法の長所を合わせ持ち、さらに各々の短所を補った工法です。

建築コストが高くなるなどのデメリットは存在するものの、高性能なマイホームを手に入れたいと考えている方にパネル工法はおすすめです。ぜひ検討してみてください。

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