広島市内で住まいを探している方から、人気のエリアとして注目されているのが「広島市西区」です。
市の中心部である中区に隣接し、広島駅や紙屋町エリアへのアクセスも良好。
その一方で、庚午や井口といった落ち着いた住宅地が広がり、暮らしやすさも魅力です。
こうしたバランスの取れた立地から、西区は単身者から子育て世代まで幅広い層から選ばれています。
しかし、「西区は本当に住みやすいの？」「どんな雰囲気の街？」など、気になる方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、広島市西区の住みやすさや魅力を、「交通アクセス」「治安」「子育て環境」「生活利便性」といった観点からわかりやすく解説します。
広島での新生活を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
広島市西区ってどんな街？
広島市西区は、広島市の中西部に位置する行政区で、約9万6,000世帯・約18万4,000人（2025年3月末現在）が暮らしています。
市内7区の中でも、住宅地と商業地のバランスが取れたエリアで、住環境の整った「住みやすい街」として知られています。
中でも人気が高いのが、以下のようなエリアです。
| エリア | 特徴 |
| 横川エリア | JR・広島電鉄「横川駅」を中心とした都市的で利便性の高いエリア。市内でも有数の交通の要所で、単身者にもファミリーにも人気 |
| 井口（いのくち）エリア | 「アルパーク」や「LECT」など大型商業施設へのアクセスが良く、買い物やレジャーにも便利。保育園や公園も整っており、子育て世代からの支持が厚い地域 |
| 草津エリア | JRと広電の両方が利用可能で、通勤・通学にも便利。比較的平坦な地形と、充実した生活施設により、暮らしやすさに定評がある |
| 観音エリア | 海と川に囲まれた自然豊かなエリアで、「観音マリーナ」や再開発の進む街並みも魅力。都市に近く、落ち着いた住環境を求める方に人気 |
JRや広電の駅近エリアは、利便性を求める方におすすめです。
特に横川や草津などは通勤・通学の利便性が高く、単身者からファミリーまで幅広く支持されています。
一方、高台に位置する「井口台」や「己斐上」などのエリアは、閑静な住宅街が広がり、落ち着いた暮らしを求める方に人気があります。
なかでも己斐上エリアは、横川駅にもほど近い立地でありながら、高台ならではの静けさが魅力の住宅街。
横川エリアに隣接した「隠れた人気住宅地」として、ファミリー層を中心に注目されています。
また、西区は山や川、海に囲まれており、都市と自然のバランスが良いのも魅力です。
ヨットハーバー「広島観音マリーナ」や、自然散策・ハイキングに適した「三滝山」「三瀧寺」など、休日をのんびり過ごせるスポットも充実しています。
交通アクセスは便利？
交通アクセスの良さは、広島市西区の大きな魅力です。
区内を走るJR山陽本線・可部線や広島電鉄（広電）を利用すれば、市内外への移動もスムーズです。
主要駅の一つ「横川駅」から「広島駅」までは約5分、「新井口駅」からでも約15分でアクセスします。
広電の路線も充実しており、「観音町」電停や宮島線の各駅から、紙屋町や八丁堀などの市内中心部へ1本でアクセス可能です。
車通勤の場合、西広島バイパスや国道2号線を利用すれば、中心部まで簡単にアクセスできます。
ただし、これらの道路は交通量が多く、朝夕の通勤ラッシュ時は混雑が慢性化しています。
そのため、電車と車を時間帯や目的に応じて上手に使い分けるのが、快適な通勤スタイルのコツです。
治安は良い？安心して暮らせる？
住む場所を選ぶうえでは、治安が気になるという方も多いでしょう。
広島市西区は、市内でも比較的落ち着いたエリアが多く、利便性の高さのわりに、ファミリーでも安心して暮らせる環境が整っています。
広島県警によると、西区の犯罪発生件数は市内でも平均的なレベルです。
なかでも、観音エリア・井口エリア・己斐エリアといった住宅街中心の地域は、治安が比較的良好で、子育て世帯にも人気です。
一方で、横川駅周辺は交通と商業の拠点であり、飲食店も多いため、夜間には酔客によるトラブルや騒音が懸念されることもあります。
とはいえ、夜でも人通りが多く、街灯の整った明るい住宅街が広がっているのも特徴です。
全体として、西区は防犯面でもバランスの取れたエリアといえるでしょう。
住まい探しの際は、希望するエリアを実際に歩いてみて、昼夜の雰囲気の違いも確かめておくと安心です。
子育てしやすい環境が整っている？
西区内には、認可保育所や幼稚園が多数あり、共働き家庭でも快適に暮らせる環境が整っています。
地域によっては待機児童が発生することもありますが、市内他区と比べると比較的入園しやすい状況といわれています。
小学校や中学校も数多くあり、学校行事や地域との連携も活発です。
公立でも学校によって教育方針や校風に違いがあるため、各校の評判を事前に調べておき、子どもを通わせたい学区で住まい探しをするのもよいでしょう。
また、区内には広島トップクラスの難関校である私立広島学院中学校（男子校・中高一貫）をはじめ、複数の私立中学校も立地しています。
区内には、広島市西区スポーツセンター周辺や北部の竜王公園など、大規模な公園も点在しています。
児童館も複数あるので、外遊びや親子での交流にも困りません。
西区地域福祉センター内にある常設オープンスペース「にしくニコニコひろば」など、子育て世帯向けの市の施設も充実しており、安心して子育てができる環境です。
買い物や生活利便性は？
西区には、大型商業施設や地域密着型のスーパーなど、各種商業施設が充実しています。
特に、スーパー、ホームセンター、蔦屋書店を中心とした「T-SITE」を含む大型商業施設「LECT（レクト）」や、ファッション・雑貨・グルメなどの店舗が軒を連ねるショッピングモール「アルパーク」は、市内外から広く集客する商業施設です。
ほかにも、「フレスタ」や「ゆめマート」などのスーパーも各所にあり、日常の買い物には困らないでしょう。
医療施設も充実しており、「福島生協病院」、天満川を挟んで中区側にある「広島市立舟入市民病院」をはじめ、区内には内科・小児科・皮膚科など、地域密着型のクリニックや調剤薬局も充実しており、日常的な通院にも困りません。
また区役所、図書館、郵便局などの行政施設も区内に満遍なく設置されているので、生活利便性は高いエリアです。
広島市西区で人気のエリア
生活利便性の高さや落ち着いた住環境が人気の広島市西区でも、特に住宅地として人気なのは、横川エリア・井口エリア・草津エリア・観音エリアの4つの地域です。
それぞれに異なる魅力があり、ライフスタイルや家族構成に応じた住まい選びができます。
ここでは、各エリアの特徴を詳しくご紹介します。
横川エリア
横川エリアは、西区の中でも特に交通の便に優れたエリアです。
JR山陽本線・可部線や広島電鉄（広電）が乗り入れる「横川駅」は、市内有数の交通拠点として機能しており、「広島駅」まではJRで約5分。
路面電車やバス路線も豊富で、中心部への移動が非常にスムーズです。
横川駅周辺には、昭和39年から続く歴史ある「横川本通り商店街」が広がっており、個性的な飲食店や自主制作のインディーズ映画を上映する映画館など、ディープで奥深いスポットが集結しています。
JRの高架下グルメ街も近年リニューアルされ、魅力的な店舗が次々とオープンしています。
交通の利便性に加え、商業や文化の面でも魅力があることから、単身者からファミリー層まで幅広い世代に人気のエリアとなっています。
井口（いのくち）エリア
井口エリアは、西区の中でも特に子育て世代からの支持が厚いエリアです。
なかでも「井口台」は高台に整備された閑静な住宅街で、静かで落ち着いた住環境が魅力です。
周辺には学校や公園も充実しており、子どもをのびのび育てたいご家庭に向いています。
また、JR「新井口駅」や広電「商工センター入口電停」からは、「広島駅」や紙屋町方面へのアクセスも良好で、中心部への通勤・通学にも便利です。
さらに、周辺には市内でも有数の大型商業施設「アルパーク」や「LECT」もあり、買い物やレジャーも楽しめます。
坂道が多いエリアではありますが、車を利用する家庭ならほとんど不便を感じることはありません。
バス路線も複数あり、交通手段の選択肢が多いのも安心材料です。
草津エリア
広電宮島線の「草津駅」や「草津南駅」周辺に広がる草津エリアは、閑静な住宅街が中心の住みやすい地域です。
北側は丘陵地帯に近く、南側は「西区スポーツセンター」や「草津公園」が立地するなど、レジャーや運動にもってこいのスポットが充実しています。
太田川放水路に隣接する商工センターエリアには、大型商業施設「LECT」やスーパー「ハローズ」があり、日常的な買い物も便利です。
病院や教育施設もそろっているので、ファミリーでも暮らしやすいでしょう。
また、草津南や草津新町周辺は比較的平坦な地形で、徒歩や自転車での移動も快適。
高齢者にとっても暮らしやすく、世代を問わず人気があります。
観音エリア
観音エリアは、西区の南東部に位置し、天満川と太田川放水路に囲まれた中洲状の地域の南端にあたります。
北側にはスーパーや飲食店が集まる利便性の高い住宅街が広がり、南側には「広島観音マリーナ」や緑豊かな海辺の景観が楽しめるスポットが点在しています。
整備された遊歩道や公園もあり、休日のリフレッシュにもぴったりの環境です。
このエリアは、かつて広島西飛行場があった場所であり、現在は再開発が進行中。
プロ野球ウエスタン・リーグの新球場構想をはじめ、住宅・商業複合開発も計画されており、今後のさらなる発展が期待されています。
自然に恵まれながらも都市の利便性を兼ね備えたエリアで、マンション建設や街並みの整備も進み、ファミリー層を中心に人気が高まっています。
落ち着いた住環境と将来性の高さから、幅広い世代にとって魅力ある住宅地といえるでしょう。
広島市西区に住むメリットと注意点
広島市西区は都市部としての利便性と自然環境のバランスが取れた、住み心地の良いエリアです。
しかし、どんな街にもメリットと注意点があるので、最後に整理しておきましょう。
西区に住むメリット
西区に住むメリットとして第一に挙げられるのが、市内中心部へのアクセスの良さです。
JR山陽本線や可部線、広島電鉄といった公共交通機関が充実しており、「横川駅」や「新井口駅」周辺を筆頭に、「広島駅」や紙屋町・八丁堀などの中心市街地へ乗り換えなしでスムーズにアクセスできます。
加えて、バス路線も充実しているので、通勤・通学に便利です。
また、「アルパーク」や「LECT」などの商業施設、総合病院やクリニック、公園などの生活インフラも充実しています。
特にファミリー層にとっては、保育施設や教育機関、子育て支援施設が身近に揃っているのは安心材料といえるでしょう。
こうした都市機能の利便性に加えて、太田川や広島観音マリーナ、三滝山などの自然に触れられるスポットも豊富で、四季を感じながらのびのび暮らすことができます。
都市の便利さと自然のやすらぎ、どちらも大切にしたい方には、まさに理想的な住環境です。
西区に住む際の注意点
一方で、住みやすさが魅力の広島市西区にも、住まい選びの際に注意しておきたいポイントがあります。
たとえば、井口エリアにある人気住宅地「井口台」や、高台に位置する「己斐上」「高須台」などの地域は、坂道が多く、徒歩や自転車での移動がやや大変に感じることもあります。
こうした場所では、マイカーでの移動が生活の前提となるケースが多いため、車の有無や運転環境も事前に確認しておくと安心です。
また、駅周辺や国道2号線沿いなど交通量の多いエリアでは、通勤時間帯を中心に渋滞が発生しやすくなっています。
幹線道路沿いの住宅地では、車の往来による騒音や人通りの多さが気になる場合もあるでしょう。
このように、西区内でも地域ごとに地形や交通事情、周辺環境に違いがあるため、物件選びの際には「利便性」だけでなく、「自分たちの暮らし方に合っているか」を意識して選ぶことが大切です。
気になるエリアがある場合は、実際に現地を歩いて雰囲気を確かめたり、時間帯を変えて訪れてみたりすることで、より納得感のある住まい選びにつながります。
西区はちょうどいい暮らしが叶う場所
広島市西区は、中心部へのアクセスの良さ、治安、子育て環境、利便性のいずれをとっても、バランスの整った住みやすい街です。
日常生活に便利な都市機能と、海・川・山に囲まれた自然環境の調和した住環境は、ファミリーから高齢者まで、幅広い世代にとって心地良い暮らしをかなえてくれるでしょう。
「中心部に近くて便利な場所を希望するけれど、静かで落ち着いた雰囲気の街に住みたい」「自然を感じながら子育てしたい」＿＿＿そんな希望をお持ちの方には、西区が適しているかもしれません。
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