屋根裏リフォームの費用相場と工期は?メリットや注意点も解説

  • 作成日:2025/01/30
  • 更新日:2025/01/30
  • 編集者:山根木材メディア編集部
屋根裏リフォームの費用相場と工期は?メリットや注意点も解説

屋根裏リフォームをすると、今の住まいのままで使える床面積を増やすことができます。
収納スペースや子ども部屋、趣味部屋などさまざまな形で活用できるため、住まいの機能性が上がる点がメリットです。
今回は、屋根裏リフォームで実現できることや費用・工期、屋根裏リフォームにおける注意点などを解説します。

住まいをより快適に活用するために、ぜひ最後までご確認ください。

屋根裏リフォームのメリットとは

ライトグリーンの壁紙がおしゃれな屋根裏部屋

屋根裏リフォームをすると、今の住まいの悩みを解消できる可能性があります。
そこでまずは、屋根裏リフォームで得られるメリットを3つ紹介します。

固定資産税はそのままでスペースを増やせる

家が狭いと感じる場合、増築を考える人も少なくないでしょう。
しかし、増築で延床面積が増えると固定資産税が増えてしまいます。
その点、屋根裏のスペースは基本的に延床面積に含まれないため、リフォームしても固定資産税が増えません。

また、土地には敷地に対する延床面積の上限を定めた「容積率」があります。
しかし、天井裏なら延床面積には含まれないため、建築基準法の条件さえ満たしていれば、上限を気にせずリフォーム可能です。

デッドスペースを活かして住まいの価値を高められる

屋根裏はデッドスペースになっていることが多いため、リフォームによって有効活用することで住まいの価値を高められます。
たとえば「敷地が狭いわけではないけれど、間取りの問題で空間を生かしきれず、手狭に感じてしまう」という場合、間取り変更を伴うリフォームをすると、コストがかさんでしまいます。
大掛かりな工事になるため工期が長くなり、その間、ホテルなどで生活しなければならないこともあるでしょう。

しかし、屋根裏をリフォームするだけなら、費用面でも生活面でも少ない負担で、住まいの価値や満足度を高められます。

日常的に雨漏りなどのチェックができる

屋根裏リフォームをすると、日常的に雨漏りなどのチェックもしやすくなります。
雨漏りや柱・梁のカビ、腐食は屋根裏から徐々に広がることも多く、通常の居住スペースで発見できる頃には進んでしまっている可能性があります。
しかし、屋根裏をリフォームして日常的に使うようになれば、こうした建物の問題を早期に発見しやすくなるのです。

早期発見できれば修繕費用も安く済むため、この点も屋根裏リフォームの大きなメリットです。

屋根裏リフォームで実現できること

屋根裏リフォームをすると、以下のようなことが実現できます。

  • 屋根裏収納をつくる
  • 子供部屋をつくる
  • 趣味部屋やワークスペースをつくる

それぞれについて詳しく解説するので、屋根裏の活用方法をイメージしてみてください。

屋根裏収納をつくる

収納スペースが広い屋根裏部屋

屋根裏は、収納スペースとして活用できます。
特に注文住宅では居住スペースと収納のバランスが重要ですが、居住スペースをしっかり確保しようとすると、収納が少なくなりがちです。
しかし、屋根裏を活用すれば居住スペースを圧迫することなく収納スペースを確保できます。

屋根裏には、扇風機やストーブなどの季節家電、普段はあまり見ないけれど大切に保管しておきたいお子様のアルバム、衣替え用の衣類などを保管することがおすすめです。
トランクルームを借りるよりも経済的なうえ、自宅内での保管ができるので安心です。

子ども部屋をつくる

カラフルなおもちゃが置いてある子供用の屋根裏部屋

屋根裏を子ども部屋として活用することも可能です。
高温多湿になりやすいなどの課題があるため快適に過ごすための対策は必要ですが、秘密基地のような空間になり、一般的な住まいとは一味違う特別な子ども部屋になります。
壁紙をアレンジしたり家具を工夫したりすれば、飾り気のない屋根裏でも子ども部屋らしく仕上がります。

ただし、屋根裏部屋よりもロフトを設けて子ども部屋にした方が良い場合もあるので、比較検討してみてください。

趣味部屋やワークスペースをつくる

机と椅子が2つずつ設置されているおしゃれな屋根裏部屋

屋根裏に趣味部屋やワークスペースを作ることもおすすめです。
例えば「漫画やレコードなどを集めるのが好きだが、収納スペースが足りなくて困っている」という方は多いでしょう。

しかし、デッドスペースである屋根裏なら居住スペースを圧迫することなく、お気に入りを保管できます。
また、自分だけの空間で、お気に入りに囲まれて趣味を楽しむ空間にもなります。
在宅で仕事をしている場合は、屋根裏をワークスペースとして家族との空間と区切ることで、メリハリをつけて働きやすくなるでしょう。

屋根裏リフォームにかかる費用と工期の目安

リフォーム中の屋根裏部屋

屋根裏リフォームにかかる費用と工期は、屋根裏を何のための空間にするかによって異なります。
ここでは、収納をつくる場合と居室を作る場合とに分け、費用と工期の目安を解説します。

収納をつくる場合:30万円程度(工期1・2日)

屋根裏リフォームで収納をつくる場合、工事費用は30万円程度が目安です。
費用の内訳は以下の通りです。

  • 基本工事費:6帖で19~24万円
  • オプション代:オプションの内容による
  • 諸費用

基本工事とは、天井を開口してはしごを取り付け、床をフローリングやボードにする工事です。
オプション代とは、換気扇や電灯、コンセント、窓や手すりの取り付け代などを指します。
各オプションの費用は5万円以下が目安ですが、断熱材や固定階段を取り入れる場合は数十万円かかります。

工期は屋根裏の状態にもよりますが、1〜2日が目安です。

居室をつくる場合:75~120万円(工期3〜1週間)

屋根裏を居室にするためのリフォーム費用は75〜120万円が目安です。
具体的な内訳は次の通りです。

  • 基本工事費:6帖で19~24万円
  • 断熱工事費:40〜80万円
  • オプション代:オプションの内容による
  • 諸経費

基本工事は、収納をつくる場合と同じく天井を開口してはしごを取り付け、床をフローリングやボードにする工事です。
屋根裏を居室として使う場合は断熱工事が必須であるため、その分収納をつくる場合よりも工事費は高くなります。
また、部屋らしい空間にするために、クロスを張ったりエアコンや窓をつけたりといったオプションも多くなるでしょう。

工期は工事内容にもよりますが、3日〜1週間を目安とお考えください。

屋根裏リフォームを行う際の注意点

広い屋根裏部屋

屋根裏リフォームをする場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 屋根裏部屋をつくれない場合もある
  • 高温多湿になりやすい
  • 固定資産税に影響する可能性がある

屋根裏リフォームをしたがあまり使えなかった、後悔したということのないよう、詳しく確認していきましょう。

屋根裏部屋をつくれない場合もある

屋根裏リフォームは、以下の場合にはできない可能性があります。

  • 屋根裏面積が狭い
  • 天井高が低く、人の出入りができない

屋根裏部屋はデッドスペースになりやすく、様々な活用方法がありますが、そもそも屋根裏スペースが狭い場合は活用できません。
ただし、どの程度のスペースや高さがあれば屋根裏部屋として使えるのかは、ご自身では判断しにくいものです。
一度業者に現地調査を依頼し、確認してもらう必要があります。

高温多湿になりやすい

屋根裏リフォームをする場合は、温度や湿度の管理にも注意しましょう。
屋根裏は屋根の表面温度の影響を受けやすいため高温多湿になりがちで、夏には70度を超えることも珍しくありません。
対策をしないとサウナ状態になり、危険です。

こうした事態を防ぐには断熱工事が効果的です。
費用は高くなりますが、快適さのためにも安全性のためにもぜひ実施しましょう。

また、屋根裏は湿気がこもりやすくカビが発生しやすい空間でもあります。
湿気に弱い荷物を置く場合は特に、定期的な換気や除湿アイテムの設置といった対策が必要です。

固定資産税に影響する可能性がある

固定資産税に影響しにくい屋根裏リフォームですが、天井高や床面積が規定の基準を超えて部屋としてみなされると、固定資産税がかかることがあります。
屋根裏として認められるには、建築基準法にのっとり以下の要件を満たすようにしましょう。

  • 屋根裏の天井高が1.4m以下
  • 小屋裏物置等の合計床面積が、各階の合計床面積の2分の1未満

「小屋裏物置等」には、屋根裏のほかロフトや床下物置なども含まれます。
すでにロフトや床下物置がある場合は特に注意しましょう。

また、自治体によっては階段や換気扇の設置、配線をすると固定資産税が課されることがあります。
お住まいの自治体などのホームページをご確認ください。

屋根裏リフォームを成功させるためのポイント

趣味の物が置かれている屋根裏部屋

屋根裏リフォームで屋根裏スペースを有効に活用するには、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 安全性を確保する
  • 上り下りしやすいようにする
  • 換気対策をする

具体的にどのようにすれば上記のポイントをクリアできるのか、解説します。

安全性を確保する

屋根裏リフォームでは、安全性の確保を意識しましょう。
具体例としては、安全のため開口部に手すりを設置することが挙げられます。
特に子供部屋や遊び場として活用する場合は、落下防止のための手すりは欠かせません。

収納として利用する場合でも、荷物を持って上り下りすることが想定されます。
手すりがあると、荷物を持っていても体のバランスをとりやすく、物の落下も防げるため安心です。
上り下りする人だけでなく、下にいる人の安全にも関わるため、特に落下防止の対策はしっかりおこないましょう。

上り下りしやすいようにする

上り下りしやすい仕様にすることも、屋根裏リフォームの成功のために重要です。
上り下りがしにくいと屋根裏に行くのが面倒になり、最終的に使わなくなってしまいます。
例えば屋根裏へのアクセス方法としてははしごを設置することも多いですが、上り下りのしやすさや安定性で考えると階段の方がおすすめです。

ただし、階段は場所を取りやすく、はしごの方が省スペースで設置できます。
スペースがどれくらいあるかも考慮してどちらを採用するか検討しましょう。
なお、固定階段は自治体によっては認められないことがあるので、事前にご確認ください。

換気対策をする

屋根裏の湿気対策としては、換気扇や窓を設置しましょう。
換気扇をつければ空気が循環するため、湿度が高まり過ごしにくくなったり、カビが発生したりするリスクを軽減できます。

また、窓を設置すると暑さや湿気を感じた時に手動で換気ができます。
換気扇よりも安価に設置できますし、太陽の光が入るため屋根裏が明るくなりやすく、開放感が生まれる点もポイントです。

屋根裏リフォームのDIYは可能?

DIYのPOPの周りに工具がおいてある

屋根裏をDIYでリフォームすることは、おすすめできません。
屋根裏リフォームでは、人が歩いたり重い荷物を置いたりしても耐えられるよう床を補強する必要があります。
床の補強が不十分だと床を踏み抜いたり、天井が落ちたりするリスクがあり危険なので、工事は専門の業者に任せましょう。

また、DIYで誤って屋根を傷つけると雨漏りが発生し、木材が腐食したりカビが発生したりする可能性があります。
これにより家の寿命が短くなることも考えられます。
さらに、配線の設置やコンセントの増設といった電気工事をするには資格が必要なので、ご自身でのDIYはできません。

屋根裏リフォームで住まいの機能性を向上させよう

屋根裏リフォームをすると、収納力をアップさせたり、居室としてワークスペースや趣味部屋、子ども部屋として活用したりできます。
居住スペースを圧迫することなく住まいの機能性を向上させられるため、収納スペースや部屋を増やしたいと考えている方にぴったりです。

ただし、屋根裏の状況によってはリフォームができないこともあります。
まずはリフォーム可能かどうか、お気軽にご相談ください。

 

※弊社では、広島県内を施工エリアとさせていただいています。

この記事を書いた人
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山根木材メディア編集部

ヤマネホールディングス株式会社マーケティング課が、住まいの検討やより良い暮らしに向けたお役立ち情報などを発信しています。

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