「自然豊かな環境で子どもを育てたい」「家族が安心して暮らせる街を探している」…こんな思いを抱く子育て世帯は多いのではないでしょうか。
広島県安芸郡熊野町は、豊かな自然に囲まれながらも便利な生活環境が整った町です。
広島市へのアクセスが良く、都会の便利さと田舎の魅力の両方を享受できる理想的な移住先として、近年、子育て世帯からの注目を集めています。
この記事では、熊野町の住みやすさを詳しく紹介します。ぜひ参考にしてください。
広島県安芸郡熊野町はどんな町?
広島県安芸郡熊野町は、広島市・呉市・東広島市のほぼ中央に位置する町です。
四方を500メートル級の山々に囲まれた高原盆地で、標高は約230m。
この地理的特性により、夏季は沿岸部と比較して気温が2~3℃低く、涼しくて過ごしやすい環境です。
また、四季折々の自然美も楽しめます。
熊野町は、180年余りの歴史を誇る「熊野筆」の産地としても有名です。
毛筆・画筆・化粧筆の生産量で全国一を誇る熊野町では、毎年9月に「筆まつり」が開催され、地域の伝統文化を体感できるイベントとして、多くの観光客が訪れます。
生活環境も整備されており、町内には商店、大型スーパー、コンビニがあり、日常の買い物に困りません。
保育所、幼稚園、小中学校など教育施設も充実しており、子育て世代にも優しい町です。
また、医療機関も複数あり、健康面でも安心して暮らせます。
自然環境と便利な生活環境が調和した熊野町は、移住や定住を考える方におすすめの魅力的な町といえるでしょう。
安芸郡熊野町の魅力とは?
安芸郡熊野町は豊かな自然と歴史的な魅力が融合した町です。
それでいて近隣の都市部へもアクセスしやすいことが、人気を集める理由といえます。
ここでは、熊野町の魅力を掘り下げて紹介します。
周辺都市へのアクセスが良好
安芸郡熊野町は、自然に囲まれながらも交通の便が非常に良好な場所です。
特に広島市へのアクセスが便利で、広島熊野道路の整備により市の中心部までは車で約30分で到達できます。
また、東広島呉自動車道が全線開通したことで呉市や東広島市への移動もスムーズになり、さらに便利になりました。
町内には広島電鉄のバスが運行しており、広島市や呉市への通勤・通学にも便利です。
また、町内の移動手段として、無料のジャンボタクシー「筆の都・熊野町おでかけ号」が運行しています。
自然豊かな環境で日常を過ごしながら、都市の利便性も享受できるバランスの良さが熊野町の大きな魅力であり、移住希望者からの注目を集めるポイントなのです。
豊かな自然環境と伝統文化が融合
緑豊かな山地に囲まれた熊野町には、自然を満喫できるアウトドアスポーツ施設や飲食店が多く存在します。
これらの施設は官民協働で提供されているものもあり、地域の豊かな自然環境を活かしたコミュニケーションの場として、町内外の人に活用されています。
また、熊野町は江戸時代から続く筆の製造が盛んで、「筆の都」としても有名です。
毛筆や画筆はもちろんのこと、近年は化粧筆が国内外で評価され、プロのメイクアップアーティストにも熊野筆のファンが多いのだとか。
町の人口の約1割が筆づくりに携わる職人で、2024年現在、11人が筆づくりの名人として伝統工芸士に認定されています。
なお、毎年秋分の日に開催される「筆まつり」は、1935(昭和10)年から続く町をあげての祭典です。
「街の幸福度ランキング2024〈広島県版〉」で1位に選出
いい部屋ネットの「街の幸福度&住み続けたい街ランキング2024<広島県版>」では、広島市などの都市部を抑え、安芸郡熊野町が1位に選出されました。
主な理由は、子育て世代への積極的な支援です。
熊野町は、町内で住宅を新築または購入した世帯に対し「子育て世代『住むならくまの』定住応援助成金」を支給しています。
若い世代の定住を後押しするこの施策は、地域の活性化につながっています。
他にも、自然豊かな環境と都市への利便性が両立していることや、伝統文化と地域の誇りを大切にしていることも、住民の幸福度につながっているものと考えられます。
上述のとおり、熊野町は180年以上の歴史を誇る「熊野筆」の産地です。伝統産業は地域住民の誇りであり、文化的な豊かさをもたらすものです。
これらの要因が相まって住民の幸福度が高まり、ランキングでの上位選出につながったと考えられます。
口コミで人気!安芸郡熊野町で楽しめる多彩なレジャー施設や観光スポット
安芸郡熊野町には、口コミで高い評価を受けているレジャー施設や観光スポットが多数存在しています。
その中でも特に人気の高い5つの施設を紹介します。
筆の里工房
1994年に開館した「筆の里工房」は、熊野町が誇る伝統的な筆づくりの文化を学べる施設です。
常設展示には「世界一の大筆」や体験コーナーがあり、子どもから大人まで楽しめるワークショップも開催。
さらに、企画展示や木村陽山氏が収集した1,000点以上の歴史的筆コレクションも魅力です。
館内のセレクトショップでは、1,500種類以上の筆が取り揃えられ、試筆しながら購入できます。
トモ・ビオパーク
出典:トモ・ビオパーク
自然豊かな里山を活用した「トモ・ビオパーク」は、手作り感あふれる遊び場です。
アスレチックやプール、季節ごとのイベントが充実しており、家族で自然体験を楽しめます。
地域住民と協力したピザ作りや音楽イベントなど、コミュニケーションの場としても親しまれています。
深原地区公園
「深原地区公園」では、春にツツジや芝桜、5月に鯉のぼりが楽しめます。広々とした「こどもひろば」にはカラフルな遊具や休憩スペースがあり、家族連れに最適なスポットです。
熊野町観光案内所「筆の駅」
出典:株式会社仿古堂 筆の駅
熊野町の観光情報を提供する「筆の駅」では、特産品の購入や観光案内を受けることができます。併設されたギャラリーでは地域の芸術文化を紹介する展示が行われ、熊野町の文化や特産品を深く知ることができます。
榊山神社
933年創建の「榊山神社」は、1000年以上の歴史を誇る町の重要文化財です。再建された神殿には桃山文化の装飾の名残が見られ、境内にある筆塚は熊野町を象徴するスポットとして知られています。伝統芸能「ヤーハー神楽」も受け継がれており、地域の文化財として大切にされています。
安芸郡熊野町の家賃相場と不動産事情
移住を考える際、まず気になるのは住まいのことです。
ここでは、2024年12月現在の安芸郡熊野町の家賃相場と、直近の不動産事情について解説します。
安芸郡熊野町の賃貸物件相場
安芸郡熊野町における賃貸物件の家賃相場は、単身世帯向け・ファミリー世帯向けともに県内では比較的手頃な水準となっています。
それぞれの平均家賃は以下のとおりです。比較のため、県庁所在地である広島市中区の家賃相場も紹介します。
単身者向け(1R~1DK) | ファミリー向け(2LDK) | ファミリー向け(3LDK) | |
安芸郡熊野町 | 約4.5万円 | 約6万円 | 約7.0万円 |
広島市中区 | 約6.3万円 | 約12万円 | 約14万円 |
すでにお伝えしたとおり、安芸郡熊野町から広島市中心部への移動にかかる時間は、車で約30分です。
それほどの近距離でありながら、およそ半分の家賃でファミリー向け物件に住めるのは、かなりお得といえるでしょう。
ただし、家賃は物件の立地条件や築年数、設備によって変動するため、上記はあくまで平均値として参考にしてください。
安芸郡熊野町の土地価格の動向
安芸郡熊野町の土地価格は、長期的には下落傾向にあります。
1983(昭和58)年以降のデータによれば、公示地価の最高値は2003年の6万5,275円/㎡、最低値は2024年の4万1,083円/㎡です。
約20年でおよそ1.59倍の差がついたことが分かります。
ちなみに、2024年の安芸郡熊野町の土地価格は以下のとおりで、前年に比べ、平均公示地価はわずかに下落、基準地価は微増という結果です。
1平方メートルあたりの単価 | 坪単価 | 前年比 | |
平均公示地価 | 約4万1,083円 | 約13万5,812円 | 0.36%↓ |
基準地価 | 約3万4,360円 | 約11万3,586円 | 0.13%↑ |
ただし、2024年第1四半期における土地のみの平均取引価格は、1平方メートルあたり約5万4,483円(坪単価約18万1,110円)で、前年同期比で約53.25%の大幅な上昇を記録しています。
このような動向は、熊野町の発展と自然環境の良さ、広島市や呉市へのアクセスの良好さに注目する移住希望者が増えていることが影響しているものと考えられます。
安芸郡熊野町の住みやすい&人気のエリア
住みやすく住民の幸福度が高い安芸郡熊野町。
中でも下記のエリアが人気を集めています。
【中心市街地エリア】
商業施設や公共施設が集まっており、日常生活の利便性が高い地域です。
交通アクセスも非常に良好で、広島市や呉市への移動が容易なため、都市部での通勤・通学に便利です。
【萩原エリア】
自然豊かな環境が魅力で、静かな住宅街が広がっています。
公園や緑地も多く、安全で落ち着いた環境が整っており、子育てに適した地域として家族連れに特に支持されています。
【城之堀エリア】
伝統的な街並みが残っており、歴史的な雰囲気が漂う地域です。
静かな環境での落ち着いた生活を求める方に適したエリアで、過去の文化を感じながら生活することができます。
これらのエリアは、それぞれ異なる魅力を持っており、ライフスタイルや家族構成に合わせて選ぶことができます。
熊野町は、自然環境と都市の利便性が調和した住みやすい町として、多くの人々から注目されています。
安芸郡熊野町の移住者向けの各種補助金・支援金制度まとめ
安芸郡熊野町では、移住者、特に子育て世帯を対象とした支援策が充実しています。
その一部として、住宅取得に関する助成金制度と移住に関する支援金制度を紹介します。
子育て世代「住むならくまの」定住応援助成金制度
この制度は、子育て世代の定住を促進するため、住宅の新築または購入をした方に対して住宅取得費の一部を助成するものです。
助成額は住宅取得費の2%(上限20万円)で、広島県外から移住する世帯には取得費の1%(上限10万円)が加算されます。
【対象者の主な条件】
- 令和7年3月31日までに町内に自ら居住するために住宅を新築または購入し、申請時に実際に居住している方
- 申請時において、同居し扶養する子がいない場合は夫婦ともに40歳未満、または申請の日から最初に到来する4月1日時点で19歳未満の子と同居している世帯
- 市町村税等を滞納していないこと
- 住宅取得のために住宅ローンを利用していること
- 熊野町に5年以上、定住する意思があること など
申請は、対象住宅を取得してから1年以内に行う必要があります。
詳しくは熊野町の公式サイトをご確認ください。
熊野町移住支援金(東京圏からの移住・マッチング支援事業)
この制度は、東京23区から熊野町に移住する方に対して支援金を支給するものです。
単身世帯には60万円、2人以上の世帯には100万円が支給されます。
さらに、18歳未満の子どもがいる世帯には、子ども1人につき100万円が加算されます。
例えば18歳未満の子どもが2人いる4人家族の場合、300万円の支援金が受け取れる可能性があるということです。
熊野町で新しい生活を始めるのに、十分な資金になるでしょう。
【対象者の主な条件】
- 東京23区に在住または通勤していた方で、熊野町に移住した方
- 広島県が運営する求人情報サイト「ひろしまワークス」に掲載されている移住支援金対象求人に応募して就職した方、またはテレワークを継続しながら熊野町へ移住された方
- 熊野町に転入後、3か月以上1年以内であること
- 熊野町に5年以上継続して居住する意思があること など
要件をすべて満たすことが支給の条件となるため、下記のサイトにて詳細をご確認ください。
移住先を探すならライフスタイルや目的に合った環境が整っているかを確認しよう
熊野町は、自然豊かな環境と周辺都市部へのアクセスの良さが特徴的な町です。
しかし、一部エリアでは自家用車が欠かせないため、移動手段を確保する必要があります。
特に、広島市や呉市への通勤・通学を考える場合、交通手段や所要時間を事前に把握しておくことが重要です。
また、熊野町は地域コミュニティが温かいことで知られていますが、新しい環境に溶け込むためには自分から積極的に関わることが求められます。
移住先として熊野町を選ぶ理由をしっかりと考え、事前調査を徹底することで、自分や家族に合った環境を選ぶことができるでしょう。
住まいについては、地域に根ざした住宅会社や不動産会社に相談するのがおすすめです。
山根木材ホームは、広島・廿日市・東広島エリアで新築戸建てをはじめリフォームやリノベーションなども手掛けている地域密着型の住宅会社です。
地域にしっかりと根を張り、これまでに1万棟以上の住まいづくりに携わってきました。
移住後の住まいに関するお悩みは、地域の特徴を熟知している山根木材ホームまで、ぜひお気軽にご相談ください。
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